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その派遣切り・雇止め大丈夫ですか

バブル崩壊後の「失われた10年」の間に企業は、人件費を固定費化しないようになりました。

解雇が実質的に難しい日本の企業にとって、非正規労働者、特に派遣労働者は固定的賃金を抑える効果と繁忙期の迅速な人材調達の手

として威力を発揮しました。明日必要な人材を電話1本で確保できるわけですからこんな便利なことはありません。「必要な人材」を

「必要な時に」、「必要なだけ」求める、”人材のカンバン方式”ということになります。

人材を柔軟に調達できると言ことは、景気後退期になれば、その労働契約は柔軟に解除されることを意味します。もちろん、法的ルールは守らなければなりません

が、一般正社員の解雇に比べれば、契約解除しやすいと思われていることは間違いありません。

企業はその時のために、着々と準備をしてきたわけですから、「景気の調整弁」としての役割を実行に移すことに躊躇することはないでしょう。

派遣切りとは

派遣切りと中途解約

派遣先が派遣元に対して行う「派遣切り」は、派遣契約の中途解約であって、解雇ではありません。しかしその結果派遣元が行うのが「有期労働契約の解除」で、

これが「解雇」ということになります。

ですから、本来の使用者である派遣元が新たな派遣先を紹介できれば雇用は確保できるはずなのですが、今の経済状況からは、それも叶わず解雇となっていしまう

ことにより問題が大きくなってしまっています。

派遣先と派遣元がするべきこと

【派遣先指針】

派遣先が講ずべき措置に関する指針により派遣契約を途中で解約する場合には、次のことが義務付けられている。

@労働者派遣契約解除の事前申入れ

派遣先は、派遣先の事由により労働者派遣契約の中途解除を行おうとする場合には、派遣元事業主の合意を得ること及び相当の猶予期間をもって派遣元事業主に

申入れを行うことが必要です。

A派遣先における就業機会の確保

派遣先は、派遣先の事由により労働者派遣契約の中途解除を行おうとする場合には、派遣先の関連会社での就業のあっせん等により、派遣労働者の新たな就業機会

の確保を図ることが必要です。

B損害賠償等による適切な措置

派遣先が、派遣先の事由により労働者派遣契約の中途解除を行おうとする場合には、新たな就業機会の確保を図り、それができない時は、派遣契約の解除を行う日

の少なくとも30日前に派遣元に対しその旨を予告しなければならない。

当該予告をしない派遣先は、当該派遣労働者の少なくとも30日分以上の賃金に相当する額について損害賠償を行わなければなりません。


【派遣元指針】

派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針により、派遣元に対しても次の措置が義務付けれています。

派遣元は、労働者に何の責任もないのに拘らず、派遣契約の中途解約が行われた場合には、派遣先と連携して派遣労働者の就業機会の確保を図らなければなりま

せん。派遣元は派遣労働者に対しては、直接雇用になりますので、派遣労働者を解雇する場合には、労働基準法に基づく責任を果たすことが必要です。

すなわち、派遣労働者に対しては、労働基準法により解雇予告又は解雇予告手当の支払が義務付けられていることになります。

結果として、派遣先と派遣元は協力して派遣労働者の就業の機会の確保を図り、それがかなわない場合は、派遣元は派遣労働者に対して、解雇予告をするか、30日

分以上の平均賃金の支払をしなければならず、派遣先は派遣元に対し損害賠償の支払い義務が発生します。


雇止めの注意点

雇止め

期間の定めのある労働契約は、労働期間満了により終了します。しかし、労働契約を反復更新した後に期間満了により終了しようとする場合(雇止め)で、雇用

継続に期待を抱いても仕方がない場合(雇用継続の合理的期待)には、解雇権濫用法理が適用(類推適用)される可能性がありますので注意が必要です。

使用者の方々は、有期労働契約をするメリットとデメリット及び雇止めとは何かをよく理解する必要があります。

常に雇用継続の合理的期待を抱かせないよう注意することが重要です。

雇止め予告

使用者は、有期労働契約を更新しないこととする場合には、少なくとも契約期間の満了する日の30日前までにその予告をしなければなりません。

●1年以下の契約期間の労働契約が更新又は反復更新され継続して通算1年超の場合

●1年超の契約期間の労働契約を締結している場合

ということは、上記の有期労働契約の従業員をいきなり雇止めにすることはできない事になりますので注意が必要です。









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