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スキー日記・・・検定目指し一直線 〜完全思い込みスクール情報

   SAJ 札幌国際スキースクール
スキー場 札幌国際スキー場
日時 2005年3月26日(土)〜28日(月)
2005年12月16日(金)
受講コース 3日間集中レッスン
一般レッスン
リフト優先レーン なし 但し8人乗りゴンドラのシングルレーンを効果的に利用
カード利用
URL or TEL 011−598−4519
その他 この集中レッスンは、他に12月と1月にも行われていた。来年はあるかな?


〜〜〜〜〜 意気に感じる情熱的指導! が、検定は日本一甘い!? 〜〜〜〜〜


2004-2005シーズン当初は全く降雪がなくて本州は壊滅状態。北海道でも12月中旬の時点で
積雪情報◎となってるのは
ここ札幌国際だけとあって、僕らの今季の初滑りはここで幕開けとなった。
 
12月19日、たった1日だけの初滑りだったが積雪に恵まれふかふかのパウダーに感動。気持ちよい
クルージングだったが、
一方でこの粉雪にこの高性能の板なら、もっともっとキレのいい滑りが出来る筈なのに・・・と、もどかしさも感じたのであった。
ちゃまはというと、これが事実上の初スキー。曲がる技術なんか(プルークターンですら)持ってない。
初心者コースを腰を引いてびびりながら、ひたすらボーゲンでズルズルまっすぐ下りて行くだけの
滑りだった。
周りを見渡しても、このスキー場で彼女が一番下手なのは一目瞭然であった。
元々負けず嫌いのちゃまのこと、上手くなりたい=スクールに入って真剣に習おうという流れはごく自然なことであった。
 
スキーセンターに置いてあるスキー場の公式案内書の中に『3日間集中レッスン〜最終日技能にあった検定』を見た時は、
これだ! と。ただスクールに入るのではなく、シーズン最後に自分の滑りが検定で客観的評価されるという目標があれば、
励み甲斐もあるというものだ。
 
その後、黒姫ガーラ湯沢湯沢中里みつまたと経験を積んできたのは読んでの通り。
初日のスキー場での集合時間は朝9時45分。東京からだと朝一のフライトでも間に合わないので札幌に程近い手稲に前泊し、
手稲オリンピアで足慣らしをして、いよいよ満を持して今シーズンファイナルスキーに臨んだ。

この3日間集中レッスンは信じがたい超格安プラン。
2日間のレッスン代(3級クラスは3日間)・最終日の検定代・
リフトゴンドラ3日券・3日分のランチ券・これに札幌市内からの毎日の貸切送迎バスも加わって16,800円という驚きの値段なのだ。
(2005-2006シーズンも設定されました)

 
 
初日
 
いきなり手稲のホテルにスキーブーツを忘れてしまった。自分の
ブーツだけでなくちゃまの分も。我ながら何やってんだ〜〜〜
スキー板係だったちゃまは巻き添え喰って怒り爆発! 
オソロシイ・・・
「板忘れてもブーツは忘れるな」というくらい、スキーで一番大切なものなのに。
今回のプランはランチ付き、宿で2食付きなのでお金は使わないだろうと思い(持ってると使っちゃうからということもあるが)持参金は
たったの千円。
ちゃまに「お金貸して」なんて言おうもんなら火に油を注ぐような
もの。
蛇に睨まれた蛙、鮫に追われた鯵状態になってしまう。
 
「レンタルブーツ、カード使えますよ」にホッ。
2人分5,600円の出費は痛いが、夜叉の怒鳴りを聞かな
かっただけ
良しとしなければ^^
 
申し込み時の目標検定クラス毎に集合した。2級クラスは15人。
クワッドリフトを上がった斜面で滑り、2班に分けられた。
初日の僕らの班はI先生。本当はしっかり教えてくれる熱い講師らしい(というのはスクール常連の受講生に聞いた話)のだが、
この日は用事で本州とんぼ返り参加とかで(これも別の先生に聞いた)いたくお疲れだったらしい。
ゴンドラに班全員8名乗り合わせたときも不気味な沈黙が・・・
I先生は寝たフリしてる(ように見えたのだが、疲労困憊状態だったのでしょ)。
シ〜ン。。。こんなメンバーで3日間やるのかと思うと・・・ああ和気藹々だった黒姫が懐かしい〜〜〜
 
ということで、レッスンも中身なし。
良かったことといえば、何をさておいてもこの雪質。3月下旬だというのにふかふかのパウダー。気持ちいい〜〜
雪がおさまったかと思ったら急に吹雪いたりと天候の変化が激しい。この吹雪が恵みをもたらしてくれるのだ。
 
終わりにI先生の一言
「今日は初日ということで、みなさんには勘を取り戻してもらうためにごちゃごちゃ言わず滑ってもらいました。
教えると
いうことではなく自由に楽しんでもらったと思います」
おいおい、教えてもらいたいからお金出してレッスンに来てるんだよ〜〜
 
3級班に入ったちゃまの方はというと、彼女のレベルはいつものようにちびっこ主体^^
毎回彼女のちびっこ話は笑い話なので、今回も話を聞くのが楽しみだったが、やっぱり色々あったらしい。
極めつけは4歳にいくかいかないか(?)の女の子。この子はゴンドラが怖いのか、先生が「では次ゴンドラ行きましょう」というと、
ストックをあげてガチャンとバッテンマーク。
結局ちゃまクラスはゴンドラに乗れなかったらしい。
札幌国際に行ったことある人はわかると思うけど、ここでゴンドラに乗れないのは辛い〜〜。
レッスンを担当したのは“とめきっつぁん”というお爺ちゃん先生だそうだ。
ちゃまと老戦士の相性は過去は良かったのだが、今回ばかりはうまくいかなかったらしい。
ちゃまが滑るたびに“とめきっつぁん”から出てくる言葉は 「いいですねぇ ちゃんとできてますねぇ」ばかり。
板が重なったりと明らかに出来てない場合でも褒められてしまう。
けちょんけちょんにけなされ色々指摘されて、それで少しずつ上達する亀タイプのちゃまからすると不満たらたら。
(ちやほや持ち上げてもらうことで、その気になって上達していく僕とはタイプが正反対なのだ)
 
ということで、思い切って次の日クラスを代えるよう交渉することになったのだが。。。
(もちろんこの交渉役はブーツを忘れてちゃまに負い目のある僕になってしまった)
 
2日目
 
黒姫の場合は3級班にもメンバーレベルの幅があり、シュテムターンからパラレルターンに移行したい人のクラス、初期的パラレルターンから角付けのしっかりできたターンに移行したい人のクラスと二つに分かれていた。
が、ここ札幌国際では3級班は一つしかないので“とめきっつぁん”クラスの上は2級クラスになってしまう。
ちゃまを2級クラスにお願いした場合の不安は3つ。
@講師に口ほどでもないと思われてしまうのではないか。(根性を飼ってくれるならいいのだけど)
A同じクラスの人たちの足を引っ張るのではないか。
そして最大の問題はBダウンヒルコースを下りなければならないことだ。(下の図の黒のコース)
最終日の2級検定はダウンヒルコース下部のバーンを使用するので、練習も時々ここで行われる。そこに行くためにはどうしても30度のコブ斜面(通称1壁)を通らざるをえない。(迂回ルートはない)
今年スキーを始めたばかりのちゃまがそんなとこ滑れるのだろうか。今まで上級者コースはもちろんコブすら足を踏み入れたことないのだ。。。
 



緊張しつつ思い切ってS講師にお願いした。昨日もう一つの2級班を教えていた講師だ。
「とめきっつぁんが出来てるって言うんだからいいじゃないか」
「東京から来て、いいですばかりじゃ練習にならないので、なんとか・・・」
「3級レベルから見て良いと判断してるじゃないのか」
「一度もダメ出しされないのでは。。。彼女は上手くなりたいと思ってここに来てるのですし、なんとか・・」
 
この講師にも主張がある。問答20分にも及んだ。
「わかりました。では2級班に上げましょう。担当講師のI先生には私から話しときます」
エッ、I先生ということは僕と同じクラス? もう一つ2級班はあったはずだが・・・
 
「違う講師から指導を受けたほうが良いと主任が判断しまして、本日は2級クラス内で講師が入れ替わります。今日あなたのクラスを担当するのは私です」
 
ゲゲゲ、これだけズケズケ言ってしまった相手が僕の先生とは、、、偉そうなこと並べ立ててしまっただけにビビる・・・
 
「ちなみに3級クラスも講師変わります。が、ちゃまさんはI先生のクラスに入ってください。私がもう決めましたから大丈夫です」
なんと、、、講師チェンジがあるなんてそれを先に言いなさい! 昨日までは期間中同じ仲間&講師でレッスンすると
言ってたじゃないか〜〜
が、熱い&頑固そうな一徹者の彼。一度決めたらてこでも動かなそうだ
 
という長〜い前置きもこれで終わり、レッスン開始。
昨日に引き続き曇ったり吹雪いたりという天気だが、おかげでふかふかのパウダー状態。
S先生のレッスンは歯に着せぬ物言いでわかりやすい。しゃべりも熱い。みんなできないと
興奮してきて 「ちゃんとこうしろって言っただろうが〜」と
思いっきり体育会系のノリ。
昨日のレッスンより全然ヨロシイ。
少ない時間の中でより多く滑ってもらおうというのが彼の基本方針。だからちんたら滑ってると
容赦なく罵声が飛んでくるのだ。
クラスに年輩のおばちゃんが一人。上体振りながらちんたら滑ってるのを見て
「○○さんはお年だから、怪我しないように楽しく滑るのもいいでしょう。だが若いのはあんな滑り
してちゃダメだ。もっとエネルギッシュに!」
わかりやすい。が、一言余計?^^
 
実際よく滑った。午前午後4時間でゴンドラ6回、クワッド4回は乗ったかな。
ここ札幌国際のコースは実に機能的に気持ちよく作られていて、パラレル練習にぴったりのコース取りしても、ゴンドラ1回で
2.5キロ以上、クワッドでも1.6キロ以上の
滑走が可能だ。ロングコースでこれだけリフト・ゴンドラに乗れるレッスンと
いうのは珍しい☆
ここで彼の教えを自分の今後の復習の為に記しておこう。
 
まずどのターンにも共通して言えることは、@左右均等の弧を描くこと Aまわり方に応じたターン弧を描き、常に弧の状態で
滑ること。
つまり大回りにせよ小回りにせよ、ただの斜滑降の状態で滑ってはいけないということだ。
わかりやすく言えば、大回りなのに中回りのターンをして、ターンとターンの間に斜滑降が入るというのはあってはならない滑りなのだ。
 
大回りは、@スキーの真ん中を踏む A角をたてる B外足を蹴る
小回りは、@身体は常に谷方向に向ける A斜面下への横滑りの連続が基本 B腰から下を沈み込ませる Cターンとターンの間に必ずニュートラルの状態を作り出し、スキーを直角に落とす力を利用する。(=ターンから次のターンに即強引に入らない)
簡単そうだけど出来ない。スキーを廻しこめと口酸っぱく怒鳴られたが、廻しこむのと斜面下への横滑りが両立するのだろうか?
という点が
理解不能。僕にはまだ早いのだろう。
両スキーを同調させるのもできない。ハノ字の形になってしまう。来シーズンに何とか克服したいものだ。
 
大したレベルじゃないのにズケズケ言ってびびってた僕だったが、有難いことにそれがプラスになったようだ。
「こいつは骨があるから教え甲斐があるぞ」と勘違いしたようで(僕は完全な文科系軟弱リゾートスキーヤーなのに^^)
レッスン中にみんなに話す時、8人も生徒がいるのに半分近く僕の方を向いて熱弁をふるってる。随分ダメだしで怒られもしたが、
しっかりついてこい的な雰囲気に溢れてる。ハートが熱いのだ。
 
一方の心配の種だったちゃまは、もうニコニコ顔で帰ってきた。
「どうだった?」
「すっごく楽しい〜」
「レベル的に問題ない?」
「うん 大丈夫。そんなにみんなと差ないし〜」 ウーム あると思うのだが・・・
「あの壁 降りれた?」
「I先生がつきっきりでついてきてくれたから。それにじゃがが昨日話したのと違って、I先生ちゃんと教えてくれるし」
 
クラスを上げたのは大正解だったようだ。きっとI先生は、ちゃまの根性と 基礎にあまりにも忠実すぎる見栄えの悪い^^その滑りに
教え甲斐を
感じたのに違いない。
 
 
3日目
 
昨日までの2日間とうってかわっての快晴。
クワッドを降りたとこからは小樽の街や石狩湾の風景が広がってる。昨日までは全く望めなかった自然の織り成す美しさ。
それほど遠くない山の頂に見覚えのある擬似要塞鉄塔群が。
「あれっ? テイネかな?」
そう、一昨日滑ったテイネオリンピアの山の頂にあった鉄塔群を裏から眺めてたのだ。直線だとこんなに近いのか・・・
志賀の横手山から万座を眺めたあの想いと同じだ。
 
2本ほど滑ったら目標としていた2級検定のときがやってきた。
ちゃまは2日目にレッスンだけ2級班に入ったものの、もちろん
希望は
3級だったので、今日は3級班に戻ってレッスンのはず
だった。
 (2級クラスは検定のためレッスンはない)
「じゃがさん、ちゃまさん、話があります」
「なんでしょう?」
「今日ちゃまさんには2級を受けてもらいます。落ちても3級は
認定しますので
文句ないでしょ!」
S講師特有の言い方だ。もう慣れたけど^^
ええええ 文句ないでしょって・・・そういう問題じゃないのでは・・・ちゃまはびびって放心状態になってる。
 
「本来こうしたことは認めてないのですが、ちゃまさんを指導した2人の講師それに私と主任検定員で協議した結果、特例で決めました。では、ゼッケンを付けて下さい」
全く予想だにしてなかった展開に、ちゃまの視線は宙をさまよったままだ。
 
検定の集合場所で、ちゃまとI先生がばったり。
「こんなのきいてないですよぉ。先生、私のこと聞きましたかぁ^^」
「ちゃまさんは3級の実力は充分クリアーしてますから、どうせなら色んな経験したほうが為になりますよ」
結局のところ、ちゃまの上手くなりたいという情熱にほだされた
熱き講師たちが
ちゃまに検定体験をさせて一回りも二回りも成長させてやろうという配慮をしてくれたようなのだ。
 
検定員は1級も2級も同じ講師が務める為、検定は1級の人たちと同時に斜面を移動しながら行われた。
(もちろん使用斜面は異なる)
ゴール地点に3名、スタート地点に1名の4名で採点される。
ちなみに検定員同士の点数協議はなく、検定終了後各自がコンピューターに点数を入力。一番下の点をはね、平均値で点数が決まるという仕組みらしく、どの検定員が何点と評価したかは検定員間でもわからないようになってるらしい。
 
ダウンヒルコースの上部で最初の種目、パラレルターン大回り。
あれっ、おかしい、前傾姿勢で角をたててるはずなのにターンがキレない。どうしたことだ〜・・・ 
64点かも。でもまだフリー滑降で取り戻せる! そう信じこむしかない。
 
2級班は各自で30度の急斜面(1壁)の下に移動する。おかしい、やっぱりブレーキが効かない。なぜだぁ〜
ふと見ると、ちゃまが目の前のコブをヒーヒー言いながらずり落ちてる。
腰は引けてるし、ストックはまるでおばあちゃんが使う杖のようだ。でもちゃんと自力でズリズリ落ちてるではないか。
思えばちゃまはほんの3ヶ月前、このスキー場でデビューしたばかりなのだ。
ターンできずまっすぐボーゲンで初心者コースを滑るしかなかった彼女が、形はどうあれこの30度のコブ壁を下りれるまでになってる。
なんと感動的な
光景ではないか。
上からボーッと眺めてて壁を下りきったちゃまの姿と僕のブーツが重なったその時、異変の原因がわかった。
あれれっ、なんとブーツの留め金が全部外れてるっ! しかも左右4バックル全部だ! そうだ、さっき検定の長い順番待ちでバックル緩めて待ってたのだった。道理で抑えが効かないわけだ。
 
1壁下で、1級班の小回り検定を眺める。
うーむ、みんなへたっぴだ。最初の一人はコブをきれいに回り込んで決めてたが、あとの人は板を持ってかれたりずり落ちたり。
さすがに暴走してる人はいなかったけど。
僕の1級検定のイメージには程遠いレベル内容だった。
 
続いては小回り。25度くらいのコースを使う。バックルOK、さぁスタート!
リズムはとれたし、暴走もしなかった。内足を廻し込めずハノ字気味のショートターンになるのはいつものこと。とりあえず乗り切れた。
なんとか64、65いってると
いいな〜。
 
次は中回り。これも25度強の斜面を使う。スピードにものれたしターンもキレ、最高の演技が出来た。よし。これは66、ひょっとしたら67も夢ではないかも!!
大回りの失敗と小回りのマイナスを一気に取り返した満足感に浸った。
 
ここでランチタイムを挟んで、午後 最後のフリー滑降が行われた。
フリーはとにかく演技と聞く。苦手な小回りはいれなくてもいいし、演技で力強さをアピールするなら得意なスピードを出せばいいだけだ。
ここの受験生はみんな
スピードに欠けるから目立つこと間違いなし!そんな余裕から、はじめてみんなの滑りをじっくり見ることにした。
他の人の滑りを見てしまうと緊張感が高まってしまうので、今までは自分の番が来るまで寝転んで空を眺めてたのだ。
 
あららら、みんな練習の時の滑りが全然出来てない。普段よりへたっぴじゃないか。
おばちゃんはあくびが出るほどとろい。ターンごとに上体振ってる。あんなにダメだしされたのに全然治ってないなぁ。
2日間同じ班で大阪から一人で参加してるYさん。とてもしなやかな動きときれいな上下運動でターンを決める人だったのに、リズムに乗れてない。あんなひどい滑り、練習じゃ一度も見せなかったのになぁ。
「おいおい、みんななにやってんだよ〜。あれだけ元気に滑ろって言ったじゃないか。演技に入る時はちんたら斜滑降ではじめるんじゃなく、直滑降でスピードにのってからプレターンをいれて始めるって、何度教えたら気が済むんだ〜」
スタート地点の検定員を勤めるS講師が例によって熱くなりだした^^ 見ててイライラするらしい。
 
ちゃまの番だ。おおっ、何と一番スピードに乗ってるじゃないか。
明らかに場数の少なさを感じさせるカチコチの前傾姿勢。そんなちゃまが一番速いなんてなぁ。
ターンも最初プルークターンで習うあの姿勢そのままだ。外足にぎゅーっと力を集中させて身体を沈みこませてる。
両板は自然と揃い、きれいなテールシュプールを描いてる。
S講師がまた吠えた。
「おい、あの子は本当は3級クラスだったのを俺達が強引に2級受けさせたんだ。今年はじめたばかりの子に負けるような、みっともない滑りすんじゃないぞ!」
 うーん、この講師にこのように言わせるとは。爽快な気分だ!
                                                 

このフリー滑降は検定最後の演技と言うだけでなく、僕の今シーズン最後の滑りとなる。気持ちよく今年を終わらせたいという思いと、
さっきの中回りでの余裕が、検定を忘れてただただ最高の滑りを楽しもうという滑りにつながった。
直滑降でスピードに乗り、大回りから中回り、そして調子に乗りすぎて高速で苦手な小回りまでいれてしまった。
もちろんスピードを抑えるなんて
不可能だ。でも気持ちよかった〜 が、検定員のところできっちり止まならければならないというのを
忘れてしまっていた。
みんなが見てるとこまで一気に下りたとこで気付いた。 「しまった〜〜〜」
 
Yさん「気持ち良さそうに滑ってましたね。検定員も止まれないんじゃなくて止まるのを忘れてたって判断してくれるんじゃないかな〜」
そうあって欲しい。それにしても迂闊だった!
小回りだったからどうせ綺麗に止まれなかったとは思うけど、小回りと、この止まらなかったマイナス点はどれくらいだろう・・・ 
でも前中半までは最高の滑りだった。
65は評価してくれるのではないか。。。
 
合格発表のときが来た。ジュニア検定、3級に引き続き2級の番だ。
71番、72番、73番、74番・・・ エッ、みんな合格?
耳を疑ってしまった。身体を開いてずりずり滑ってた男性も合格。Yさんも合格。そしてあの
おばちゃんまでが合格・・・ なぜだぁ〜〜〜
僕の番号も呼ばれた。が、このわずか数十秒の間で僕の気持ちはすっかり冷め切ってしまってた。
ありえないでしょ・・・ 2級だよ2級!
 こんなことがあっていいの??
 
点数が掲示された。僕の点数は、大回り67・中回り66・小回り66・フリー66。
この結果がますます自分をしらけさせた。もちろん主観的評価より客観的評価の方が正しいのだから、これはただ自分の気持ちのもちようなのだが。
 
にしても18人中15人の合格ってなに?? まともに滑ってたのは3人くらい。こんな2級では自分に誇れないじゃないか・・・
 
あのおばちゃんより、ちゃまの滑りが一つとして上に評価されなかったのも気に入らなかった。
2日間のレッスンを通じて講師が教えてきたこと、
こんな滑りじゃ2級は通らないと叫んできたこと、それら一つとして検定に反映されてない現実が虚しかった。
 
帰り際、S講師が僕らを追ってきた。検定で僕らの滑りを見て、まだ教え足りないらしい^^
僕ら2人はすっかり気に入られてしまったようだ(笑)
思い切って不満の種をぶちまけて聞いてみた。
10分ほどの会話の中で、札幌国際スキースクールという組織の一員としての彼と、一人の講師としての彼との、苦しいギャップが
伝わってきた。
立場上個人的な真意は明言できないが、ご賢察くださいというやつだ。
自分の意見とは明らかに異なっても、スクールの人間として決定されたことを自分の意見として生徒に伝えなければならないとは
辛いことだ。
最後にちらりと本音も語ってくれた。もちろんここでそれを明かすことは出来ないけど。
が、それを聞いて多少は胸のつかえはおりたかな。
 
考えてみたら、あのおばちゃんに2級を与えたとこで、じゃあ他のところで1級受けようというタイプではないし、何よりハッピーな気分で
これからもスキーを楽しみ続けるに違いない。スキー人口が減り続けてる昨今を思えば素敵なことかも。
スクールとしたって公認料が入るわけで、誰も不幸にはならないわけだ。
2級としての価値は下がるわけだけど、北海道ならそれでもいいのかなという気もしてくる。津軽海峡の存在はおっきい^^
 
とまぁこんな3日間でしたが、コスト対評価で考えた場合、この企画参加は大正解でした。
2日間or3日間レッスン・検定代・3日間リフト券・3日分ランチ・毎日の札幌市内送迎(僕らは定山渓泊まりだったので利用
しなかった)までついて16,800円というのは
やっぱり破格だと思います。情熱には情熱で応えてくれる講師が揃ってますし、
検定結果以外はなんの不満もないですから。
検定をSAJ検定と思うから納得いかないのであって、このスキー場内だけで通用する札幌国際検定だと思えばいいわけです^^
ということで来年も是非参加したいな〜〜



◇2005年12月16日 一般レッスン

一応数日前に小樽天狗山で初滑りもどきを経験しましたが、
これが実質上2005-2006シーズンの初滑り。
3日間集中レッスンの超リーズナブルな価格設定とは逆に、
一般レッスンは国内有数の高額設定。
2時間4,200円、4時間は6,300円です。
(受講経験者は500円引きですが)
今シーズンから別個に存在していたSAJとSIAのスクールが何と合併
しました。2つのスクールが別々に存在してたのでは生徒にとって
わかりづらいというのがその理由らしいですが、中上級者にとっては
一体どうなっちゃうの?? というのが本音じゃないでしょうか。
僕はまだSAJがこうでSIAがこうという知識を持ち合わせてませんから影響ないのですが^^
ただ、旧SIAの講師によると校長は2人いるというし、旧SAJの講師によるとSIAを吸収した形で校長はSAJの校長が務めていて意思の決定に問題はないと言うし、内部間でも混乱がありそうです。

この日の一般レッスンは元SIAの若い講師が担当でした。5人の受講生でしたが、クラス分けで僕はちゃまと二人に。
教えは中里の校長と同じことを言ってるのですが、話が長い割にわかりづらい。やっぱり教え方は経験に勝るものは
ないと二人で顔を見合わせちゃいました。同じコトを話すのでも中年先生のほうが話の引き出しが多くてわかりやすいです。
午後も二人で同じ講師でした。情熱を傾けてくれて一日で色々教えようとショートターンまで始めちゃいました。
あの〜うちら初滑りで、ただでさえ板にのれてないんですけど。。。。 という感じではありましたが、明るく一生懸命で感じのいい講師だったので、嫌な感じは受けず。
この日のレッスンで唯一身になったのがストックワーク。僕は去年もストックの構え方やつき方がおかしいと指摘され、実際VTRを見ても何かがおかしいのですが、具体的にどう治せばいいのかわからず困ってたのでした。それがこの講師の教えでわずかに光明が差してきました。個人的にはこのストックワークを習えた分、受講料は生きたかな☆

夕方、先シーズンの集中レッスンで僕とちゃまが習ったI先生(上述)に挨拶しに行きました。懐かしい会話に花開き、僕らのシャトルバスが1時間後と言うと、なんと自家用車で定山渓のホテルまで送ってってくれました。嬉しかった〜。

翌17日は午前中でスキー場を後にするためレッスンには入りませんでしたが、滑ってる途中I先生が僕らを見つけて、
束の間のちゃま個人レッスンが始まりました。半日一緒に滑りましょうと行ってくれたのですが、先生が携帯でレッスンに
呼ばれ叶わず。
1時間後、ちっちゃな子供を個人レッスンしてるI先生を見かけました。ちっちゃな子は経験豊富な講師じゃないと教えられないかも。
また、3月の集中レッスンで知り合ったYさんが一般講習を受けてました。僕らが習ったのと同じく旧SIAの講師だそうですが、大学生のような感じ。同じゴンドラに乗り合わせ会話を聞いてると若い若い。受講生と打ち解けようと話題を一生懸命ふるのですが、ふればふるほど子供さがにじみ出てて。。。 昨日の講師でよかったと、つくづく頷きあったのでした。

なお、3日間集中レッスンは今季も予定されてます。(詳しくはスキー場公式サイトをみてね)



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