SKI 

   マッターホルン・スキーパラダイス(ツェルマット)

第二章 ツェルマットへの足


日本からツェルマットへの行き方となると、大部分の人はツアーを利用しています。日本から直行便が飛んでないこと
(ジュネーヴの場合)、各空港から距離があることなどから、旅慣れてない人が個人旅行で行くには厳しいところかも
しれません。
ツアーの場合は、全ての交通機関の手配・ホテルの手配などを旅行会社がしてくれる、大抵のツアーには現地の
スキーガイドも手配されてるなどの利点がありますが、一方でいくつかマイナス点もあります。
@最短のツアーが8日間であること = 休みのとりづらい人にはアウトという感じ Aツェルマット内での宿が選べない
場合が多い(旅行会社に割り振り指定される) = 板を担いで各交通機関乗り場やバス停まで移動するのは案外きつい
B現地でスキーガイドと共に滑る場合、あまりにもスキーレベルの違うもの同士が同じツアーだったり、
あるいはオフピステとまでは言わないまでも深雪希望者と圧雪希望者が同じツアーだったりするとかなり悲劇的
or ストレスが溜まる等など。
加えてヨーロッパスキーの場合は安くても20万超(?)と、北米スキーに比べツアーでの割安感はありません。
おそらく個人旅行の方が安くつく場合が多いのではないでしょうか。

今回僕らは休みが1週間限度だったので、全てを個人手配して旅行しました。しかもミラノ観光なども加える形での
プランニングでしたので、個人旅行なら5日の休みで行くことも可能ではあります。
以下はそんな個人旅行で今後計画される方への参考になるように、かなり詳しく紹介しました。


T.日本からのフライト


パリからチューリッヒ便で撮った写真ツェルマットへのベースとなる空港は、ジュネーヴ・ベルン・チューリッヒ・ミラノの各空港と
なりますが、ベルンはスイス国内線しか飛んでませんから残りの3空港となります。
このうち日本から直行便が飛んでるのは、チューリッヒとミラノ空港。ツアーの場合は
ヨーロッパ内の空港で乗り継いでジュネーヴに入るパターンが多いようです。

各空港からは鉄道でブリックを経由し、山岳鉄道でツェルマットに入ります。
ジュネーブ空港、チューリッヒ空港共に空港内に鉄道駅があり、ブリックまでは直通特急が
走ってます。ブリックまでジュネーブ空港駅からは2時間半ほど、チューリッヒ空港駅からは
3時間20分ほどかかります。
なお、特急について日本での英語表記は『Limited Express』ですが、こちらでは『Inter City』と表示されます。
したがってこのサイトでも以降「IC」と表示します。
ミラノ中央駅からだとICで2時間前後と最も近いのですが、問題はミラノ空港から中央駅までのアクセス。
この間の鉄道はありませんので1時間前後バスに揺られなければなりません。
というところで一長一短ですね。

出来るだけ長く現地に滞在したいという人は、スイス国際航空でチューリッヒに入るのが一番です。このパターンだと、
全てが定刻通りに運行されると、日本の出発日のうちにツェルマットまで到達します。(あくまで2006年4月のダイヤですよ)
但し実際には荷物のピックアップ時間なども計算に入れなきゃいけないので、ブリックで1泊入れるスケジュールの方が
確実です。

さて、僕らの場合はちょっとイレギュラーでした。今回ちゃまがJALマイレージの減額キャンペーンを利用しての旅だったので、
スイス国際航空を使えずJAL便限定。乗り継ぎの兼ね合いでゲートウェイをパリにしました。
パリからチューリッヒまではスイス国際航空の「ビジットパス」を利用しました。ヨーロッパ内の航空券を片道で手配する場合、
格安系航空会社以外で安い料金を出してるのは、僕の知る限りこのスイス国際航空と、イギリスのブリティッシュミッドランド
航空だけです。(あとは日本からヨーロッパまでの国際航空便を、同社or同航空グループ内のフライトを利用した乗客に限る
などの限定がついてくる)

チューリッヒ空港のコンコース内にありましたさて、スキー旅行で航空機を利用する場合に注意しなければならない
のは預け手荷物の重量。エコノミークラスの場合は一人20キロまで
無料ですが、それを超えると超過料金が発生します。ちなみに
成田ーチューリッヒ便・2006年4月時点のレートによる超過料金は、
1キロあたり約7千円。安くないです。で、大抵の人はこの超過料金を
考え、スーツケースには20キロぎりぎりでおさまるようにし、ブーツなどは
リュックなどに入れて機内に持ち込むようにしてるのですが、、、
少なくともJALはこのやり方で通用しますが、海外キャリアの中には
機内持ち込み手荷物を5キロ以内と規定し、持ち込み手荷物の重量を
チェックする航空会社もあります。というようなことも考えて、
手荷物作りや航空会社選びもしなければなりません^^
(これはツアーでも同じことです)
意外にスキーやブーツは重いもんで、僕らは2人で48キロもの手荷物
重量でした。JALの上級会員用増枠分があったので救われましたが。
(だからJALしか乗れないのです)

都心から遠い成田空港を避け、羽田から関西空港経由でパリへ。
パリからスイス航空に乗り継いでチューリッヒ到着は夜9時。この日は空港近くのホテルに泊まりました。


U.モーベンピックホテル・チューリッヒエアポート http://www.moevenpick-zurich-airport.com
青の車体が目印!
チューリッヒ空港内にホテルはありません。周囲のホテルの中ではここがもっとも近く
かつ割安なホテルでした。このホテル、日本では馴染みがありませんが、欧州・北アフリカ・
中近東エリアでは有数のチェーンのようです。

空港から2キロのところにあり、20分おきに無料シャトルバスが走ってます。
ホテルバスのサインは空港内で表示されてるので、乗り場までは迷わずに行けます。
気になったのはドライバーへのチップですが、乗客で支払ってる人がいなかったので
アメリカとは違うらしい=原則不要のようです。
かなりゆとりの空間です
フロントでチェックインすると、その場でウェルカムシャンパンを手渡されました。
チェックインカウンターでドリンクもらうなんて初めての経験でびっくり^^
部屋はフローリングの温かさとモノトーンのデザインチックな内装がとても心地よい。広々とした
空間は2台のベッドの間にスキーやスーツケースを置いてもなお充分な余裕があります。
余裕で30u以上!
シャワーの出も充分、バスタブもついていて、長い飛行機旅行の疲れを癒すのに快適でした。
海外の場合、日本と違って各種アメニティは置いてません。置いてあったのは石鹸くらいかな。
ベッドも寝やすく、疲れも相まって朝までぐっすりでした。

空港からの近さ、客室の快適さ、それに価格の安さもあって このホテルはお薦めします。


V.チューリッヒ空港からブリック(Brig)へ

   チューリッヒ空港 7:43→(チューリッヒ中央8:00)→8:50 ベルン 8:56 →10:42 ブリック

まず各種チケットから紹介しましょう。スイスには数々の鉄道パスがあります。鉄道で周遊する人に便利なスイスパス、
スイス国境ないし空港駅から目的地までの往復切符であるスイストランスファーチケット、私鉄も含めた各種鉄道が
半額となるハーフフェアーカードなど。これらは下記に紹介したガイドブックや時刻表に載ってますので、
詳しくは取り寄せてご覧下さい。
スイス鉄道マップ。青線の始まりがチューリッヒ空港、終わりがツェルマット。文字通りスイスを上から下に縦断しました
僕らの陸路旅程は、チューリッヒ空港→ブリック→ツェルマット/ツェルマット→ブリック→ミラノですが、
宿泊がゴルナーグラートで、スキーパスを購入しない日のツェルマット→ゴルナーグラート間登山鉄道の料金も必要な為、
スイストランスファーチケットにハーフフェアーカードの機能の備わったスイスカードを予め日本で購入しておきました。
2等用と1等用があり、1等は22,000円でした。

旅行を終えて振り返ると、僕らの場合は料金的にスイスカードを買って正解でしたが、仮に乗車の度に切符を購入した方が
安かったとしても予めパス類を購入することをお薦めします。ヨーロッパ内は国際列車が行き来してるため、窓口の発券も
かなり時間がかかったりします。(大都市に限ったことじゃない) チューリッヒ空港駅やブリック駅など、2人位しか
並んでないのに15分経っても動かない様を見るにつけ、切符を購入するのは難儀だと感じました。

チューリッヒ空港からブリックまでの直通インターシティ(特急。以下IC)は2時間おきですが、インターラーケン行きのICが
途中ベルン駅でブリック行きに接続してるので、事実上1時間おきに走ってます。
僕らは食堂車を利用してみたいばかりに、このベルン乗り換えの列車を利用しました。
(ブリック直通で食堂車がついてるのは2006年春ダイヤではほとんどない)
チューリッヒ空港からベルンまで乗車したインターシティ
チューリッヒ空港から乗り込むと、僕らの指定席におじさんが座ってる。食堂車にいた車掌に話すと
僕らの指定席が発券されてたことが車掌さんに連絡入ってなかったと詫びられた上、食堂車で
利用できる10スイスフラン分の券をプレゼントしてくれました。
日本の指定席と異なり、こちらでは座席が指定されると座席番号が表示されてるところに
札が貼られ、指定席を持ってない客はそれ以外の座席に自由に座れる仕組みになってるのです。
(札が貼られてる席でも、その客が来るまでは自由に座っていい) 
日本のように自由席車が大混雑で指定席車がガラガラということが起こり得ないわけで、
とても合理的なシステムですね。この座席指定は現地の駅でしましたが、大体一列車700円弱くらい。
食堂車の風景座る為の保険みたいなものですが、スイスでは座席指定するということ自体が一般的ではなく、
みんな自由に座ってます。今後座席指定する必要はないと学習しました^^ 

さて、話は戻ってチューリッヒ空港駅からは1等・2等ともかなりの混雑。2等では座れない状態
でしたが、それも次の停車駅のチューリッヒ中央駅まで。ここで一気に乗客が入れ替わります。
僕らも乗客が降りた直後に食堂車の席を確保しましたが、すぐにチューリッヒ中央駅から
乗り込んだ乗客で満席状態。(それは1等2等の座席も同じ)
メニューはフランス語やドイツ語表記のほか小さく英語メニューもありました。クロワッサンに
エスプレッソで5スイスフラン(500円)ほど。日本で食堂車というと今や北斗星やカシオペアしか
なくなってしまったので、こうした軽食を楽しみながら車窓の風景を眺めるのは旅情をかきたてられ
ヨーロッパに来たことを実感させてくれます。

チューリッヒを出ると、雪化粧を伴った風景が広がってきます。
一番印象的だったのは青・白・緑のコントラスト。青い空と雪の白なら
日本でもよく見られますが、雪が積もるほど寒いのに、雪の合間や
下部の牧草地では緑が鮮やかなこと。これが驚きの青・白・緑の風景日本なら白があればグレーか
茶褐色か黒っぽいと相場は決まってますが。
チューリッヒ中央駅からベルン(Bern)までは1時間とちょっと。
食堂車にいたせいかあっという間に到着。

ベルンでは降りた反対側のホームにブリック行きが停まってました。
この乗り換えの便利さが、先に事実上1時間おきと話した所以でして、
逆にチューリッヒからインターラーケンに行きたい人が、ブリック行きに
乗ってきてここベルンでインターラーケン行きに乗り換える場合も、
同じように隣同士で乗り換えられる仕組みになってます。
ベルンから20分ほどでトゥーン(Thun)に到着。左側駅舎の外に大きな
船がとまってるみたい。何だろう?と思いつつガイドブックを開いてみると、
トゥーンは昔から水上交通の要だったスイスの古都で、駅も運河で
続いてるとか。なるほど、トゥーンを発車してしばらくすると、左側に
トゥーン湖の湖面が広がる。このトゥーンからは船でインターラーケンに
アクセスできるようだから、今後インターラーケン行きを企画するような
ことがあったら是非使ってみたい。
晴れた日なら湖と山々のコントラストがさぞ美しかろうが、残念ながら曇りでトゥーン湖ボーッとしか望めない。

トゥーンを出ると10分ほどでシュピーツ(Spiez)に到着。ここもまだトゥーン湖畔の街だ。
ここから一気に列車は山あいに突っこんで行く感じ。シュピーツから10分強、次の停車駅
フルティゲン(Frutigen)を出るとアルプスの山々が立ちはだかる。最初は右側の車窓を楽しんで
ほしい。谷あいをぐんぐん高度を上げていくが山が立ちはだかってドンツキかなと思わせると
カーブやら橋やらトンネルやら。ちなみにこの付近で、スイスの鉄道写真には必ず登場するという
美しいローマ風アーチ型橋のカンデル陸橋を通過するらしいが、ただ乗ってるだけでは
わからなかった。
寒々しい景色の中、高度を上げて行きますさて、左側の車窓に切り立った山々が迫る谷が見えてた筈なのが、いつのまにか左側の車窓に
その様相が変わってる。さっき見たような風景の下には鉄道の線路が走ってたりして。
そう、列車はいつのまにか方向を180度変えながら高度を稼いでたのだ。
フルティゲンから15分強でカンデルシュテー(Kandersteg)に到着。
ここからベルナーオーバーランド・アルプス山越えのレッチベルクトンネル(14.6キロ)に突入。
この山越えの車道はないらしく、コンテナに車を積んだ茶褐色のカートレインが峠先の
ゴッペンシュタインまで往来してるそうだ。
10分強でゴッペンシュタイン(Goppenstein)に到着。「トンネルを越えればそこは雪国だった」は
湯沢エリアの話だが、アルプスの標高は谷川岳どころではないわけで、ガイドブックには
ベルンからブリックまで乗車したインターシティ次のように紹介されている。
「特に冬の時期は来たからの雪雲がこのアルプスの峠で遮られるため、トンネルを抜けると
すっきりと快晴になるのだ」
大いに期待した僕らだったが、トンネルを越えたらそこは霧の世界だった。濃霧なのか雲中なのか、
とにかくほとんど視界が効かない。このゴッペンシュタインからブリックに至る右側車窓からの
20数分のドラマは余りにも有名だ。ブリックに向けて400メートルの標高差を、眼下に広がる
ローヌ谷やアルプスの山々を楽しみながら駆け下りていく様は、あたかも航空写真を見ている
ようらしい。が、な〜んにも見えない。10分ほどするとたちこめてた霧の下に出てきた。
谷全体に霧がたちこめてたわけではないらしい。としたら雲だったのかな。。。
ちょっとした街が右側眼下に広がってる。あとでわかったのだが、ここがヴィスプ。ツェルマットへの玄関口だ。
もっとも我々の列車は切り立った山の中腹を走ってるわけで、そこに行きたくたってまずはブリックまで行かないことには
辿り着けない。そう、高度差は違うものの、ローヌ谷のどの辺りかで、いつの間にかベルンから走ってきた列車は
ジュネーヴ方面からの列車と同じ方向に走ってるわけだ。
チューリッヒ空港から3時間、ベルンからは1時間半、変化に富んだ車窓風景のおかげでさほど長さを感じることなく
ブリック(Brig)に到着した。

そうそう、どちらの座席からの景色が美しいかを紹介してきましたが、スイスの鉄道では途中駅で方向が入れ替わるので
注意して下さい。ヨーロッパの主要ターミナル駅の構造の多くがドンツキになってるせいでもあるのですが、
チューリッヒ空港から乗った場合、チューリッヒ中央駅で方向が変わり、さらにベルン駅でも方向が変わります。
方向が変われば、今まで進行方向右側だった席が左側に変わり、また右側に変わるといった具合です。
僕達は方向が変わる時もさることながら、美しい景色が見える度に座席を変えて楽しんでました。これが出来るのも
空いてる1等ならでは☆


W.ブリックからツェルマットへ

   ブリック 11:05→(ヴィスプ11:17)→12:24 ツェルマット

左の建物が国鉄発着のブリック駅。乗り換えはほんと近いブリック(Brig)駅で私鉄のマッターホルン・ゴッタルド鉄道に乗り換え、ツェルマットに向かう。
国鉄と私鉄なので駅は違うものの隣り合っているので、乗り換えは5分もあれば充分。
この鉄道は日本でも有名な氷河急行を走らせてる路線。このブリック・ツェルマット間は
その氷河急行運行の最初(最後)の区間となっている。僕らは帰路でこの氷河急行に乗車してみた。その体験記は簡単ですがこちらで紹介しました。

私鉄ではあるが、僕らのスイスカードはツェルマットまで有効(追加料金なし)でした。
氷河急行を除き、おそらく全車自由席(←客の誰もが好きなとこに座ってたから)

こんな可愛い鉄道です駅舎もない、まるで路面電車の駅のようなブリック駅を出発すると、途中ヴィスプ(Visp)駅までは
国鉄と並行に走る。右側車窓から山を見てると、先ほどチューリッヒから乗ってきた路線が
次第に高度を上げていくのが見てとれる。ヴィスプ駅からもその路線がはっきり見てとれる為、
先ほどICから見えた街がここだったのだとわかった次第。
ヴィスプ駅もブリック同様国鉄と隣り合っているので、ジュネーブ方面から来た場合はここで
乗り換えると便利。(但しヴィスプ駅を通過するICが多いので注意)

ヴィスプ駅からは進路を南にアルプス方向にとり、深い山々の谷あいをわけいるように
走っていく。普通に走ってる時は列車は80キロ以上のスピードを出してるが、急勾配の上り坂や
窓脇のドリンク置きが路線図になってます。しかもカラー!下り坂になると25キロくらいのノロノロ運転となる。このノロノロ運転の時は2本のレールの間に
ギザギザのレールが敷かれていて、ここに機関車の自動駆動輪を引っ掛けて走行してるようだ。
(想像以外の何物でもないので、間違ってたらご容赦) 急減速したなっと感じたら
ガシャンという音がしたあと、まるでジェットコースターが最初に高度を上げるときの様に
カツカツカツとした振動があるのですぐにわかる。そんな走行を繰り返しながら展開する車窓の
景色は見事なものだ。青い空、山の中腹からの白い雪化粧、牧草地の緑に育む羊の群れ、
そんな青白緑のコントラストの妙を楽しめたかと思ったら、深い谷あり、渓谷と渓流美あり、
太古からの岩山壁が迫ると、切り立った断崖から豊富な雪解け水を伴った滝が幾筋にも流れ落ちる。
時々現れる村々は十字架の教会をシャレーが取り囲んでいる。車窓の右に左に見て飽きない風景の連続だ。

社名がドーンと書かれてるツェルマットの一つ手前テーシュ(Tasch)駅周辺は駐車場が目立つ。というのも、ツェルマットは
環境維持のため自動車進入が禁じられてる。そこで自家用車で来た人達はここテーシュに
車を駐めて、列車に乗り換えてツェルマットに入るのだ。それはツアーなどでバスで来る人も
同じらしい。したがってブリック・ツェルマット間は1時間おきだが、テーシュ・ツェルマット間は
20分おきと頻繁にある。また、このシャトル便に関しては別ホーム(別改札)となってるので、
ひょっとしたらスキーパスで乗車が可能なのかもしれない。

ツェルマット駅到着のほんとに直前になって、前方にちらっとマッターホルンが姿を現すらしい。
「らしい」というのは、この日は千メートルほど上に雲がかかっていて、周辺の山々の中腹より上は
見えなかったから。帰りにはちらっと見えました。
この私鉄はマッターホルン・ゴッタルド鉄道という会社ですが、マッターホルンはほんの一瞬ちらっとしか見えません。
後に紹介するゴルナーグラート・モンテローザ鉄道が延々マッターホルンを見ながら走っていくのとはえらい違いです。
マッターホルンが見えるところに連れてってくれる列車と捉えておきましょう^^

ブリックから1時間20分でツェルマット(Zermatt)到着。待ち時間を一切含めない純粋な移動時間でも、日本(羽田)から
19時間15分かけてやっと到着したわけで、さすがに遠かった。ちなみに成田からチューリッヒへの直行便で行く場合なら
16時間45分くらいですね。


X.鉄道旅行の参考に

なお、今回僕らが鉄道を利用するにあたり参考にした時刻表とガイドブックを紹介しておきます。
それぞれ2千円くらいします写真左はダイヤモンド社から出されてる「スイス鉄道の旅」。
各路線の見どころや各種パスについて詳しく紹介されてます。
写真右はヨーロッパ鉄道旅行には必携の「トーマスクック・ヨーロッパ
鉄道時刻表」。同じくダイヤモンド社から年4回発行されてます。
時刻表の見方については、各国のページの最初に路線図が載ってます
から該当路線の番号を見れば時刻がわかるようになってます。
国際列車については最初の「INTERNATIONAL」のページで、
同じく地図から路線を見つけて下さい。

最後に1等と2等の違いについて。日本で計画中にどちらにするか
相当悩みました。違いについて紹介してる記事はほとんどないですし、
日本にいて特急でグリーン車使うかといえば乗りませんしね。
僕らは今回1等にしましたが、2等車両も見物した結果シート自体は
そう大差ありません。どちらも向かい合わせの固定ボックスシートで、
リクライニング機能はついてません。2等は片側2列ずつですが、
1等車両の多くは通路を挟んで2列と1列で多少横幅が広い感じ。
そう言っても日本人の体型で2等で困る人はそうはいないと思います。
向かいあわせの前の座席との間隔も1等の方が広いですが、2等も日本の特急の座席を向かい合わせにした時よりは
広い感じで問題なし。1等だから軽食or喫茶のサービスがあるわけでもありません。
とみると2等で充分という感じなのですが、それでも1等をお薦めしたいと思います。というのは、1等の方が空いてるから。
特に右に左にと車窓を楽しみたい場合は絶対1等の方がいいですよ。加えて酔いやすい方。特に進行方向向きに
座ってたい場合、ターミナル駅で進行方向が入れ替わるヨーロッパの鉄道では空いてて席を簡単にチェンジすることは
考えなくてはいけません。

前述しましたが、スイスで座席指定して乗ってる人は一部の景勝観光ルート(氷河急行など)を除いてほとんどいません。
空いてる席に自由に座れるわけですから、切符を買わずそのまま乗れる各種パスの利用価値はますます高いです。


第三章 1.ツェルマットからゴルナーグラート につづく

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