ひさ&靖 POPCONを唄う
〜 フォークデュオの嗜み Vol.5 〜

2024年6月15日(SAT)
追浜 フォーク酒場ぼっけもん



追浜にあるフォーク酒場ぼっけもんのマスター・靖さんとのコラボ企画第5弾が、前回開催から約5年の時を経てようやく開催された。
今回テーマに取り上げたのは、1970年代から1980年代にかけて、アマチュアミュージシャンの登竜門として僕らを魅了し続けたヤマハポピュラーソングコンテスト、通称「POPCON」。
実は前回終了時に、「次は絶対コレ!」と今回のお題が閃いたのだが、いざ選曲しようとすると、有名どころの曲はどれも一癖も二癖もあり、2ピースのデュオでどう表現したら良いのか…全く考えが纏まらない。

そうこうしているうちにあのコロナ禍…暗い世相の中で思いっきり唄えないもどかしさが続く中で、いつしかこの企画に対する情熱も薄れてしまっていた。

が、しかし!その後少しずつ日常を取り戻し、以前のように唄う機会が増えてくると、もう一度原点に戻って素直な気持ちで歌を唄いたいという欲求が高まってきた。
思えば、第1弾と第2弾の「かぐや姫&風」、第3弾の「日本のフォーク」、第4弾の「マイルーツ」…この企画では常に自分の音楽の原点を深堀りしてきた。
↓↓↓
Vol.1「かぐや姫&風を唄う」  
Vol.2「かぐや姫&風を唄うVol.2」  
Vol.3「日本のフォークを唄う」
Vol.4「マイ・ルーツを唄う」

そして「POPCON」もまた自分の中では絶対に無くてはならない存在…。
靖さんに「そろそろやりますか!?」と投げかけると、二つ返事で「是非!」と嬉しい返事。
こうして5年越しの「ひさ&靖 フォークデュオの嗜み」が復活することとなった。

またしても枕が長くなってしまった…。
まぁそんなこんなで始動したのはいいものの、いざ選曲してとりあえず個人練習してみると、やはり楽曲の持つ個性と、いわゆる「ヤマハアレンジ」の壁に翻弄され、結果的にボツになった曲、ソロコーナーに回した曲が続出…準備段階ではこれまでに無い苦労の連続だった。
そして開催当日…。
自分が思っているほど「POPCON」に思い入れを持っている人が少なかったのか、はたまた日程的に厳しかったのか…これまでの「ひさ&靖」企画では一番お客様が少ないライブとなってしまった。
更に、この2週間ほど前に痛めた喉と気管支の回復が遅れ、思うように声が出ない状態…。
練習不足も相まって不安いっぱいだったが、予定通り定刻の午後3時、ライブの幕が切って落とされる。

スタートこそ不安の塊だったが、唄いだしてしまえば楽しさの方が増してくるから不思議なものだ。
来ていただいたお客様の為にも精一杯努めなければ!
いつものようにステージを前半と後半に分け、間にそれぞれのソロコーナーを設けるという構成で、まずは前半戦スタート。
前半はアコースティック感の強い静かな曲を揃え、二人とも座ってしっとりと歌い上げるスタイルに。
声が7割位しか出ていないので、後で映像を見ても顎が上がってしまいちょっと苦しそうだが、心配していた途中での咳き込みもなく何とか最後まで乗り切ることができた。
3曲目の「愛はかげろう」では珍しくリードギターにもチャレンジ!←これ、結構レアです。(笑)




前半が終わるとそれぞれのソロコーナー。
まずは先攻の靖さん。
実は、2曲目に唄った「花ぬすびと」は当初デュオで演奏する予定だったが、原曲が全編崇高なピアノアレンジで、しかもデュオでの絡みようがなく、結果的に靖さんのソロに回す事に。
この曲をギター1本で歌い上げる靖さん、流石だった!

そして後攻の私ひさ。
1曲目の「傷心」も二人で演る予定だったものを、「花ぬすびと」と同じ理由で私のソロに。
2曲目の「Yesterday's Ballade」は、恥ずかしながら私が大学3年の時にPOPCONにエントリーしたオリジナル曲。
もちろん、箸にも棒にも引っ掛からなかったけど。(笑)


ソロコーナーが終わると後半戦へ!
…となるところだが、ここでスペシャルゲストが登場!
実はこの企画を本格的に始動させた時、この方のお顔がパッと頭に浮かび、遊びに来ていただけたらいいなぁ…と漠然と思っていたのだが、如何せん特に親しくしていた訳でもないので連絡の手段が無く、そのまま時間が過ぎていた。
ところが、当日ご来場予定のabiさんがこの方とお会いした時に本イベントの話をして下さり、それがキッカケでとんとん拍子に話が進み、急遽今回のゲスト出演が決まった次第。
第25回POPCONつま恋本選会に出場、しかも入賞という輝かしいキャリアの持ち主、シュウサクさんその人だ。
登場早々、受賞曲の「アザミのマスター」をご披露していただき、急なお願いにも関わらず約30分のステージを魅せていただいた。
正直、これだけじっくりとシュウサクさんの演奏を拝見した事がなかったので、そのギターワークとステージングに思わず聴きこんでしまい、レポート用の写真を撮り忘れてしまった。
※下の写真は撮っていた動画から切り抜いたものです。
終演後も我々のMCの合間にPOPCONこぼれ話を聞かせて下さり、お陰で場が大いに盛り上がった。
取りなしてくれたabiさん&カン娘さん、そして出演を快諾していただいたシュウサクさん、本当にありがとうございました!

そして我々ひさ&靖の後半戦はスタンディングスタイルで。
重厚なアレンジの曲をギター2本で表現するのがホントに大変だったけど、それはそれで楽しくて仕方がない。
もう少しキチンと練習したらもっといいモノが出来た筈だけど、まぁ今回はこれが限界か…いずれまたどこかでリベンジできればと。
最後の曲は、なんと!当時中学生の女の子が作った「窓ガラスのへのへのもへじ」を、アラ還のジジィ二人が唄うという飛び道具。(笑)
しかも靖さんはギターを置いてリコーダー&コーラスで絡むというユニークな演出…。
少々尻切れトンボ的になってしまったが、有難い事にアンコールをいただき、POPCONエントリー曲ではないが、「出身アーティスト」の楽曲…という事で、チャゲ&飛鳥の「終章」で我々のステージを締めさせていただいた。







ひさ&靖のライブ終演後は、恒例となった第2部オープンマイクに突入…ご来場いただいたお客様にも「POPCON縛り」で唄っていただこうという趣向だ。
POPCONゆかりのアーティストの楽曲であればOK!…と枠を広げたので、POPCON世代ではない方にも楽しんでいただけたんじゃないだろうか。
こうして今回のイベントは盛況のうちにその幕を下ろした。

体調不良に練習不足…理想としていたクオリティに全然届かなかったことだけが残念だ。
…決して言い訳にはならないが。
よく考えると、当時音楽をやっていてもオリジナル曲を作っていない方はPOPCONにそれ程思い入れが無かったかもしれない。
でも、シュウサクさんが帰り際に言ってくれた言葉…「懐かしくて楽しかった!ありがとう!」
この言葉を聞けただけで「やって良かった!」という充実感を味わうことができた。
そして、まさに青春真っ只中に憧れ続けたつま恋のステージを少しだけ身近に感じることができたような気がする。
最終的には自己満足になってしまったかもしれないが、とっても楽しかった!
関わってくれた皆さん、本当にありがとう!

今回演奏した曲はほとんどがPOPCONでグランプリや入賞を勝ち取った楽曲だったが、その栄光に失礼にならないようブラッシュアップして、いずれ何処かで再演できればと思う。
これに懲りずまた聴いてね。(笑)


〜〜特別公開〜〜
恥ずかしながら今回のライブを全編ノーカットでYouTubeにアップしました。

  ↓↓↓
 ひさ&靖 POPCONを唄う 前半

 ひさ&靖 POPCONを唄う 後半

 ※個別にカットした動画は、下の演奏曲目からリンクしています。
   お暇なときにでもご視聴下さい。



■演奏曲目

あんたのバラード (世良公則&ツイスト) <靖>

コーヒーハウスにて (相曽晴日) <ひさ>

愛はかげろう (雅夢) <靖>

サヨナラ模様 (伊藤敏博) <ひさ>

あせ (ニュー・サディスティック・ピンク) <靖>

夢想花 (円広志) <ひさ>


いつのまにか君は (浜田良美) <靖 ソロ>

花ぬすびと (明日香) <靖 ソロ>

傷心 (大友裕子) <ひさ ソロ>

Yesterday's Ballade (オリジナル) <ひさ ソロ>

大都会 (クリスタルキング) <ひさ&靖>

巡恋歌 (長渕剛とソルティー・ドッグ) <靖>

待つわ (あみん) <ひさ>

街が泣いてた (Side by Side) <靖>

ひとり咲き (チャゲ&飛鳥) <ひさ>

ふられ気分でRock'n Roll (TOM☆CAT) <靖>

窓ガラスのへのへのもへじ (さそり座) <ひさ>


<UNCORE>

終章 (チャゲ&飛鳥) <ひさ>





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