一口に畳替えといっても、その痛み具合や使用年数によって、 裏返し、表替え、新畳取り替えと内容が変わってきます。 まずはご相談いただくのが一番ですが、 ご自分でもだいたいの目安はつけることができます。
裏返しや表替えでも小さな凹み、隙(スキ)等は直すこともできます。しかし畳に大きな凹みがあったり、畳の床糸が切れていたり、湿気による腐りがある場合には,新畳に替えることをお奨めします。湿気の多い部屋はどうしても早く傷みます。逆に2階のお部屋など湿気が少ない場合は意外と長く保つことが多いようです。 新畳取替の時にはお部屋にあった畳床を選ぶことが大切です。
芯部分(畳床)はそのまま使用し、表部分(ゴザ゛)を新しいものに取り替えることを表替えといいます。やはり使用頻度や表のランクにもよりますが、5年〜10年くらいが取替の目安です。畳床の程度がよければ、見た目には新畳とそれほど変わらない仕上りになります。もちろん縁は新しくなります。
現在、付けられている畳表の裏側を表側にして付け直すことを裏返しといいます。お部屋の使用頻度や、ついている表のランクにもよりますが、おおよそ使用し始めてから3年〜5年くらいが目安です。中にはどうしても裏返しがしたいというお客様もおられますが、10年を超えたものはあまりきれいにならないことが多いようです。
じゅうたん、カーペット、上敷などを年中敷きっぱなしにしておくと、畳の寿命を縮めます。
冬の畳は足当たりが冷たいのでじゅうたんなど敷くのはやむを得ないのですが、暖かくなってきたら、速やかに片づけておくことが大切です。
また、敷きつめて家具などを載せると簡単にはがすことが出来なくなります。
よく使う部分だけに敷き、敷物の下をこまめにお掃除できるようにしておくとよいでしょう。
湿気、ホコリ、食べかすを取り除き、ダニ・カビを発生させないようにすることも大切です。
湿気防止には「畳干し」が有効です。年に2回程度晴れた日に畳の裏面を日光に向けて干します。(最適な時間帯は午前10時〜午後3時)
外に干せない場合は畳を少し持ち上げ空き缶を挟んでください。これだけでも効果はあります。
その際、除湿器や扇風機を使うとさらに効果的です。
特に扇風機の場合、天井の角に風を当てると対流によって空気が循環し効率よく除湿できます。
掃除機をこまめにかけてダニやダニのえさになるものを吸い取りましょう。
ダニは夜行性なので1時間ほど部屋を暗くしておくと、夜になったと思い、表に出てくることがあります。
それでも気になる場合は熱処理(有料)をしたり、防虫加工の畳に替えるなどします。
十分に日光に当てながら干してから、ブラシで丁寧にカビを落とします。
さらに消毒用アルコールを布につけて拭き取り、風通しをよくし乾燥させれば、いっそう効果的です。
掃除機をかける場合、畳の目に沿って畳表を傷つけないようにゆっくりかけます。ヘリのところはゴミやホコリが溜まりやすいので特に丁寧にかけます。
雑巾(濡れた)がけは拭いたときは綺麗になるようですが、長い目で見るとイ草を早く痛める原因となりあまりお勧めしません。
通常は乾拭きをお勧めします。
大きく汚れ、どうしても濡れ雑巾がけをしなければならない場合は、
お湯を使い固く絞ります。余分な水分を吸収させないように注意しましょう。
軽いへこみの場合は、へこんだところに霧吹きをします。次に濡れタオルを当てアイロンをかけます。
水分を残さないよう、乾拭きをしておくと良いでしょう。
大きくへこんだ場合は、畳店で直してもらうのがよいでしょう。
墨は大根おろしを絞って布に包み汚れた場所に当てるとよいでしょう。
油性インクはポテトチップスを一枚置いてこすりつけると取れることがあります。
タバコや線香のような小さい焦げ跡の場合は、オキシドールで漂白し、ロウを垂らし穴を埋め、セロハンテープなどで穴を大きくしない様にします。
ひどい焼け焦げの場合は、畳店にご相談ください。
おしっこの上に、塩・パウダー・小麦粉のいずれかをふりかけ、水分がとれたら、掃きとります。お湯でぬらした雑巾を固く絞って拭き、乾拭きをして、後は十分換気をして乾かします。
ビールやお酒などをこぼすとしみが濃くなることがあります。ドライヤーなどで少し熱を当てて頂くと酵素が死滅してシミを防ぐことができる場合があります。
最近テレビを見ていて弁護士事務所の宣伝がたいへん増えたと思いませんか?
これは行政機関による法律遵守のチェック体制が崩壊しつつあるという現在の日本の状況を如実に表しているといえます。
残念ながらこの畳業界に於いてもこのことがいえると思います。地域に昔からある畳店よりも明らかに安い広告(半額以下)をよく見かけるようになりました。
これはいわゆる「おとり広告」の色合いがきわめて強く、ごく特別なお客に対してはその値段で請け負うことがあるとしても、
大多数の消費者に対しては、営業力によって割高なものを売りつけようという意図が見え見えです。
賢い消費者の多くの方々は気づいておられると思います。
しかし、最近このような業者で畳替えをされた方々からこのような話をよく聞きます。
安い表替えを注文するつもりだったのにいつの間にか新畳にするように勧められ予算を大幅にオーバーしてしまった。
結構お金を出したのに材料は安物、仕事は粗雑だった。
皆さんも悪徳業者にはくれぐれも用心してください。
実は畳には関西と関東では違いがあります。その中で比較的有名なことは、その大きさです。
関東の畳の長さは5尺8寸(約176cm)を基準としているのに対し関西では6尺3寸(約191cm)を基準としています。
中間の名古屋の一部では6尺(約182cm)を基準としています。
しかし意外と知られていないのが畳の寸法取りを含めた制作方法の違いです。
当店のある愛知県は日本の中心近くに位置し文化的にも関東と関西の間に位置しているといえます。
私自身がかつての労働省(現在の厚生労働省)の認可する一級畳技能士の試験を受験した際のことです。
畳の縫いつけ方、その糸の締め付け方、その方法、動作にかなり違いがあことがわかりました。
(当店のある豊橋は関東式、試験を受験した名古屋は関西式だったのです。)
そして寸法の取り方は全く違うと言っていいでしょう。
畳の部屋での学習は集中力が持続し、
成績が向上するお役に立てる事が
実験結果からわかりました。
中学1年生及び小学5年生の323名で畳の教室と一般の教室とで学習機能にどのような違いが起こるか解明を行いました。
畳の教室で解答する方が、回答数が約14.4%増加。正解率も2.7%高くなりました。
お家と上手につきあうには床下の換気がとても重要です。畳を長持ちさせるためにも・・・。
しかし最近のお家は床が低かったり、床下の風穴が小さかったりして床下の状態が良いとはいえないようです。
炭を床下に入れておられる方がみえます。 炭は確かににおいや有害物質、湿気などを吸着する力があるのですが、ある程度吸着するとそれ以上は能力を発揮しません。 限度があり、炭を外に出して吸着した物を放出してやらないと、再び能力は発揮できないのです。 意外と面倒くさくて、上手くいっていない方が多いようです。
また、床下の空気が床や畳を通して部屋へ入ってくる方がよいと思っておられる方がいるようですが、それは間違いです。 床下はどうしても地面からの湿気があがってきます。その湿気が部屋まであがってくることは決して良いことではありません。
風が、家の片側の風穴から反対側の風穴へうまくぬけるようになっているのが良いのです。
風穴の前に何か物が置かれていたり、雑草が生えたりしていませんか?
それでは風がぬけませんよ。