ひさピン in 根岸
〜 ひさ&キヨ ジョイントライブ 「故郷を少しだけ離れて Vol.3」〜

2025年9月6日(SAT)
根岸 Bear Cafe



 
鈴村清志朗さん(以下キヨさん)とのツーマンライブ「故郷を少しだけ離れて」。
数えることこれが3回目の開催となるが、前回が2016年3月だったから、実に9年半ぶりという事になる。
もうそんなに経ったのか!…というのが正直な感想というか驚き。
月並みな言い方だが、本当に時間の経つのはあっという間だ。
ちなみにキヨさん、当時はまだ「アンバサダー・キヨ」というステージネームだった。

あらためて過去2回のライブレポートを読み直してみると、1回目の開催時に「半年に一度続けていくことになりました!」と書いている。
おいおい、この10年近くのブランクは何だったんだ!?
この間、キヨさんと交流が無かった訳でもないのに…やっぱり二人とも都会人になりきってしまったのかな。(笑)

 → Vol.1のレポートはこちら

 → Vol.2のレポートはこちら

という事で、沼津の田舎モンの二人、高校時代の先輩後輩のデコボココンビのジョイントライブが三たび横浜の片隅で開催されることになった。

今回もステージ後ろに鎮座するお題の掛け軸。
9年前に金鶏堂姐さんに書いていただいたもので、次回以降も使わせていただこうと大切に保管しておいたのだが、今回あまりにも時間が経ってしまったので改めて姐さんに使用許可を求めたところ、「それなら台紙を差し替えよう!」と嬉しいお言葉…。
いやいや、時空を超えたライブを彩るに相応しい素敵な逸品だ。
有難い事に何とか客席も埋まり、定刻の午後2時、ライブの幕が切って落とされる。

共に還暦を過ぎ、まだまだ若いと気勢を張ってはいるものの、現実は長時間のステージがちょっと不安なお年頃…。
という事で、それぞれ30分程のステージを2回に分ける年寄りに優しいライブに。
…って、9年前も同じこと言ってたな。(笑)

今回は先輩であるキヨさんの先攻。
冒頭は、初めて二人で共作した「遠い雨に濡れながら」。
17年前、キヨさんがシンガーとして復活した際に作り、お互い今でも時折唄っているこの曲を、実はそれぞれの冒頭で唄おうと約束していた。
曲ができた後に歌詞を一部差し換えたキヨさんバージョンは、あらためてじっくり聞くと何だかとても新鮮だ。

キヨさんの第1クォーターに続き、私ひさの第2クォーター、キヨさんの第3クォーター、ひさの第4クオーター…とライブは順調に進行していく。
構成といい、淀みないMCといい、コンスタントにライブ活動を展開しているキヨさんのステージは流石だ。
直前に気管支炎に見舞われたというのでちょっと心配していたが、そんな事微塵も感じさせずに広がっていく鈴村清志朗ワールド…。
調子が悪い時に悪いなりの唄い方ができるのも経験あってこそだな。
自分はついつい力まかせになってしまうから、この辺りは見習いたいところだ。


そしてひさ第4クォーターの最後の曲。
思い起こせば去年の8月、久々にキヨさんと飲みに行った時に二つの約束をした。
ひとつはもう一度ツーマンライブをやること。
もうひとつは新しい共作のオリジナル曲を作ることだった。
そして出来上がったのがこの「故郷を少しだけ離れて」という曲だ。
そう、このライブと同じタイトルの曲…これをお互い最後の曲で演奏しようというのもこのライブをやるにあたっての約束ごとだった。
この歌詞をいただいた時、瞬時にギター1本で弾き語る曲想が降ってきた。
そのイメージを形にしたら自然とハープを入れたくなり、その流れで冒頭にちょっとしたギミックを入れてみる事に…。
そんな演出はレポートの最後にライブ動画を貼り付けておくのでご確認いただければと思うのだが、いずれにしても歌詞を大切に唄うキヨさんバージョンとイメージを大切に唄うひさバージョン…とでも言うんだろうか、
客観的に聴き比べてみると、それぞれの個性によって雰囲気も全然変わってくるから面白い。
これが共作の醍醐味なのかな。
これから先、少しずつ変化もしていくんだろうけど、僕は僕でずっと大事に唄っていこうと思う。

 

さて、それぞれ2回ずつのステージが終わった後は、せっかくなのでひさキヨでアンコールセッション。
キヨさんがセレクトしてくれた曲は、我々にとって思い出深いふきのとうの「達磨オヤジの唄」と「山のロープウェイ」の2曲。
高校時代ではあり得なかった先輩とのセッション…こういう時間がたまらなく楽しいのも、お互い歳を重ねた故なんだろうか。
いや〜、まさに「故郷を少しだけ離れて」!
手前味噌だが今回もいいライブだった!

こんな二人のプライベートライブに足を運んでくれたオーディエンスの皆さん、
お題の書を認めてくれた金鶏堂さん、
そして会場を提供してくれたマスターベアさん、
本当にありがとうございました!
次はいつできるかな?




■演奏曲目

<第一部2Q>

遠い雨に濡れながら

時空少年

卒業

帰郷

三枚橋の天守閣

※第一部2Qのフル動画はこちら

<第二部4Q>

小さな古時計

切なくて

それでも生きている

「遠くで汽笛を聞きながら」を聞きながら

故郷を少しだけ離れて

※第二部4Qのフル動画はこちら

<アンコールセッション>

達磨オヤジの唄

山のロープウェイ

※アンコールセッションの動画はこちら

■競演

 鈴村清志朗





 ライブレポート表紙に戻る