氷点下二桁でとにかく寒い寒いと聞いていたヨンピョンですが、初日は5度で小雨、2日目は
マイナス1度と温かな2日間でした。
バーンの状況はどこも明らかに人工降雪機利用で、コース外ではほとんど土肌が出てる状態。
いつも寒ければ人工降雪機の雪も最高なんでしょうが、何せ雨でしたからねぇ。とりわけ下部の
初級者コースはじゃりじゃりでした。
初日午後 ゴールドから山頂へ
昼過ぎにヨンピョンリゾート到着。すぐのホテルチェックインが可能でした。
早速ゲレンデ内のチケットブースに行き、リフト券を購入する。リフト券はIDでもなければ
硬紙仕様でもなく、レシートの後ろにシールが貼られたピラピラのものでした。貼っても滑ってれば
すぐにはがれてしまうし、僕はリフト券ホルダーに入れて使いましたが韓国人はどうやって
使ってるんでしょうね?


ホテルフロントで渡された宿泊者用割引クーポンを使うと、リフト券は
3割引、レンタルスキーなども大幅にディスカウントされる。
日本に比べとにかくリフト券が高いので、この割引券は助かりました。
ちなみに普通のゴンドラ・リフト1日券は 63,000ウォン。この日の
レートで 6,700円くらいします。
それにしてもリフト券種の何と多いことか。それもその筈、ナイターが
明け方4時までやってるのだからもう驚くしかないです。
22:00〜0:30券 32,000ウォンにもびっくりですが、0:30〜4:00 32,000ウォンなんて
誰が滑るんだ〜と唸ったと思ったら、さらにその下に 18:30〜4:00 69,000ウォンなんてのも。
言葉を失ってしまいました。もう昼夜逆転ですねぇ。。。
レンタルスキーの支払いもこのチケットブースで行い、チケットを持ってレンタルコーナーに
行き貸し出しを受けるという仕組みになってます。今回同行者がスキーレンタルしましたが、
貸し出しにはチケットのほか身分証明の提出が必要だそうです。
同行者は何も持ってなかったため、ホテルの鍵をデポジット代わりに預けさせられたらしいです。
リフト券も身体につけ、さぁ滑るぞ!と、振り向いたら・・・置いた筈のスキーがないっ!

えっ? なんで? チケットブースをぐるりと周って見たものの、真っ赤なサロモンの板があるだけで
僕のシルバー&イエローのロシはない! まさか盗まれた??
まだ滑ってもいないのに、旅費かけてリフト券まで買って韓国に板を盗まれに来たのか、、、
呆然と立ちつくすしかない10分間、チケットブースの周囲に人はいなくなったものの、真っ赤な
サロモンはそのまんま。まさかなぁ、間違えるっていったって形もサイズも色も違いすぎるしなぁ。。。
遠くから、板を担いで必死に走ってくる韓国人が・・・担いでるのは紛れもなく僕の板だ!
「ナントカナントカニダ〜 ナントカチュセヨ〜??」とにかくよくわからないハングル語で騒いでる。
通じてないのがわかると、「オー ミステイク ミステイク。ソ〜リ〜」と頭を掻きながら必死に謝ってる。
必死に走ってきた姿を見れば、全ては理解できたが、しっかしねぇ・・・ 真っ赤なサロモンとシルバーの
ロシニョール、どうやったら間違えるんだ〜〜〜〜〜 早くも韓国の洗礼を受けてしまいました。

スキー場は左から大きくゴールド・レッド・グリーン・レインボーと別れていて、技術レベル別に非常に機能的に
レイアウトされてます。

まずは足慣らしで正面のゲレンデを滑ってみました。
人工雪&小雨&最下部とあって悲しいゲレンデ状況。あっさり見切りをつけて
レッド高速リフトからゴールドエリアに滑り込み、ゴールド高速リフトでトップへ。
ゴールドエリアは事実上この高速リフト1本で楽しむエリア。1本といったって
1,720mのロングリフトですから、どのコースもロングクルージングを楽しめます。
このリフト、何と6人乗りで機動力抜群。。おまけに座面がクッション付き。
乗り心地よく高速性能もスムーズでとっても快適! 日本でも導入されないかなぁ。
一つ難点はセーフティバー。6人乗りともなると上げ下ろしが重いもんだ。
(リフトはがらがらでいつも一人で乗ってましたから)
トップからは3本の中上級コースと初級の林間コースの計4コースあります。
中上級者コースはいずれもリフト乗り場に滑り込むようになっていて、
初級林間コースを


使わなければ正面には戻って来れない為、
ある種独立したゲレンデの雰囲気があります。
中上級者が楽しんで滑るには最適☆ 雪質も一番安定してました。
リフトを降りて左側に行くコース。トップから尾根伝いに緩めの斜度で
下りていき、コース最後の方が急斜面になっていて一気に
滑り落ちるコース。前半は林間的趣きがあります。
リフトを降りて右側に、リフト伝いに真ん中に下りてくバーンは
前半が急斜面で一気に滑り下りた後は、尾根と尾根の谷あいの
緩斜面が続くコース。急斜面といってもコース幅が広い為、
たまに初級者も楽しんでました。ゴールドエリアの一番人気。
リフトを降りて一番右側に行くコースが別の尾根づたいに
唯一正面ゲレンデに向かう初級者用林間コース。
太陽の当たる角度のせいなのか、それとも整備に力の入らない
コースなのか、いつも雪質状況はよくなかったです。
時としてコース幅も狭いですし、初級者が林間コースを楽しむならゴンドラから一気のコースの方が断然お薦め。
僕がゴールドから正面ゲレンデに戻る時も、この林間コースを滑るのがめんどくて連絡リフトを使って帰ってました。
ちなみにこの林間コースの途中から、ゴールドリフト乗り場に滑り降りる中上級者コースが分岐してます。
中斜面を一気に滑り落ちる快適なバーンですが、いかんせん前半の林間が邪魔で1度しか滑りませんでした。


ゴールドを一通り楽しんだ後はいよいよゴンドラへ。ヨンピョン最長
3,700mのロングゴンドラは超低速運転。山頂方面がガスに覆われて
全く見えない状態だったので、ひょっとしたら強風??
普通のリフトと何ら変わらない速度だから頂上まで時間のかかること。
途中からはガスで景色が全く見えない。つい先週石打丸山でホワイト
ダウンを喫しただけに不安がよぎる。あんな目にあいたくないな、、、
30分以上はゴンドラに揺られてた感じ。山頂駅から一歩出た途端
ものすごい強風と濃霧。これじゃあ低速運転もしょうがない。
しっかし何にも見えない。視界2メートルくらい。ゴンドラから降り立つ人が
少ないせいもあるが、あっという間に視界から消えてしまう。
とりあえず人の流れに沿って滑るしかない。
が、初めてのコースで何も見えないというのは怖い。
ボーゲンでズルズル下りはじめると右に人影が。
えっ? 幽霊? いや違う。でも、こんな悪天候の中、何やってるんだ??

おそるおそるズリズリ近づいてみる。
ぎゃ〜〜〜〜〜っ 出た〜〜〜〜〜!
これが噂の冬ソナかいなっ!
それにしてもぶったまげた。濃霧の中でいきなりぼーっと現れたもんだから
腰が抜けるかと思った。しかもこの悪天候の中、不釣合いなくらいの軽装だから
心中かとも思ったじゃないかっ! 人騒がせな!
わかってしまえば、こんなもんにびっくり仰天ドキドキした自分が情けない。
ハァ、みんなにもこの馬鹿馬鹿しさを味わってもらわなければ。ゴンドラ山頂へは
視界0の悪天候時に降り立つことをお薦めしますっ! フンッ
そこから50メートルほどいくと、左側にネットが張られコースクローズとなっている。ここが
レインボーエリアとの分岐らしい。何も見えないんだからコースクローズもしょうがないか。
そのまま直進し、ズルズル滑っていくうちにやがて濃霧の下に出たらしく視界が開けた。
よかった、気持ち悪くならずに脱出できた。いや、ひょっとしたらあの冬ソナショックで
神経が刺激されてホワイトダウンに陥らずにすんだのかもしれない・・・。
林間コースを一気に滑り下りて正面ゲレンデに戻った時は既に16時過ぎ。ナイターも滑る予定なので
いったん引き上げることにした。
ところで僕が購入した「afternoon+evening」チケットは12:00〜22:00となってたものの、16時半から18時半の間は
いったんリフトの運転が中止されるらしい。ちょうどこの時間に、ゲレンデ内のドラゴンプラザに散策がてら食事に出たが、
少なくとも正面のリフトは全て止まっていてゲレンデは圧雪車が稼動していた。
初日 ナイター

各エリアにそれぞれ個性があり、非常に魅力的なコース設定ですが、尤も恩恵を受けるのは
中級者レベルという気がします。レインボーTを除き、コースは完全に圧雪され、しかもコブが
ありませんから、上級者コースとされてるとこでも初中級者レベルでも滑れてしまいます。
僕が行った2日間は気温も高く、まして小雨に祟られるコンディションでしたが、それでこれだけ
楽しめたのですから普段ならもう最高でしょう。シュテムターン以上で滑り込める皆さんには
絶対お薦めです。
一方で完全に人工雪で整備されたスキー場のため、バーンが硬くこけると痛そう。
これが初心者にとっては嬉しくない点でしょう。
高速リフトやゴンドラも充実していて、機動性はピカ一です。リフト券が高いのが難点でしょうが、

ホテル宿泊者にとっては30%割引は大きいですね。タワーコンドをはじめ、その他の施設に
宿泊した場合に割引券がもらえるかどうかはわかりません。
「200 snow reports」では、人がうじゃうじゃいてリフト待ち行列も
十数年前の日本を彷彿させる写真が載ってます。僕も覚悟して
出かけましたが、今回の2日間に関してはリフト待ちは皆無でした。
それどころかゴンドラも8人乗りリフトもほとんど一人乗りの状態。
ウイークデイだったからなのか、はたまたバレンタインデイ絡みが
幸いしたのかはよくわかりません。
ちなみにドラゴンプラザフードコートで話を聞いたところ、平日はいつも
こんな感じと言ってました。
しっかし日中でこんなガラガラで、ほんとに深夜のナイター営業してる
んでしょうか。。。
滑ってる人も情報に反して上級者ばかり。ボーゲンの人はイエローエリアとグリーンエリアで見かけたものの、
それでも全滑走者の2割に満たない感じです。ズレの少ないターンでギュンギュン滑ってる人の何て多いことか。
ボーゲンでゴールドエリアを滑るのが憚られるような印象でした。
リフト乗り場ではどの係員も大きな声で挨拶します。みんな同じようなフレーズですが、ハングルですからちんぷんかんぷん。
ニュアンスで「セーフティバーは必ず下げてください」と言ってる気がするのですが、あてずっぽうですね。
降りる時はぺこりと挨拶しますが、深々とお辞儀されるようなことはありませんでした。まだ僕が若く見られてる証拠かな^^
ゴンドラ乗降場では、係員がすすんでスキーの出し入れをしてくれます。いずれのスタッフも印象良かったですよ。

ゲレンデ内の施設も充実してます。ドラゴンプラザを始め、ところどころに休憩所や
食堂があり、またホテルやコンドミニアムも隣接していてリゾートとしても快適です。
冬ソナの痕跡もちらほらありますが、等身大平面人形を除けばそれほど目立つ感じ
でもなく、僕にはスキーリゾートに彩りを加えてるいいアクセントという印象でした。
ただ一つ、ゲレンデマップが手に入れづらいというのが困りもの。これだけの
規模だから初ビジターには必需品とも言うべき地図ですが、ホテルでは品切れ、
チケット売り場に置いてなく、何とインフォメーションセンターでもないという。
しょうがないからセンターに貼ってあるリフト・ゴンドラ地図を見ながらメモ帳に
写し始めたら、いくつか電話してスクールでもらえるようにしてくれた。
どこででも手に入るようにしてもらいたいものだ。