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スキー日記・・・検定目指し一直線 〜完全思い込みスクール情報

   SAJ 白馬八方尾根スキースクール
スキー場 八方尾根スキー場
日時 2006年3月30日(木)
受講コース SAJ2級検定 受検
URL or TEL http://www.hakuba-happo.or.jp/f13.htm
その他 去年に引き続き2回目のチャレンジ。まずはこちらからご覧下さい。


〜〜〜〜〜 またまた玉砕の2級検定。が、評価基準がわかった上は来年こそ!? 〜〜〜〜〜

昨シーズン玉砕した八方の検定に、今年もまた悪雪時期に挑戦。既に札幌国際で2級取ったわけだし、黒姫の講師からも2級のお墨付きはもらってる。この前前日には札幌国際で1級を初受検し、平地小回りでは合格点までもらった。そんな状況で何故八方? と聞かれても、自分でも即座に返答できない。ただ、チャレンジし甲斐があるからとしか答えられないのだ。昨年の様子はこちらを見てほしいが、ビリから2番目で落ちるという屈辱を味わった。あれから1年、それなりに練習を積み、自分の実力が向上したとの自負もある。それが八方でどう評価されるか知りたかった。
昨年の検定前の集合シーン
昨年の経験から、今年は早いゼッケン番号をもらおうと9時の検定受付と同時に申し込みにいった。
結果ゼッケン番号3番。これで受験生の滑りが何点と評価されるか見ることが出来る。

この日は季節外れの大寒気団が上空を覆い、午後からは吹雪となったが検定の午前中はその恩恵は
受けられなかった。去年ほどではないにせよ湿雪であることには違いない。視界は良好だった為、検定は
リーゼンスラロームコースを使用して行われた。1級・2級とも同時に行われ、検定バーンも全く同じ斜面が
使われた。(1級の不整地小回りは名木山ゲレンデ)
1級2級とも20数名、計50名近くが滑るわけだから待ち時間も相当なもの。
ちなみに1級受験者は黒数字のゼッケン。2級受験者は赤数字のゼッケンが使用される。
利用バーンは全く同じだが、1級の方がやや距離が長い。

まずはゴンドラ頂上駅下のリーゼンスラロームコース最上部を使って大回り。得意種目できっちり点数稼ぐはずが、、、
後半のターンで外足が廻らず内足が引っ掛かり、こけはしなかったもののターンにならず大失敗。しまった〜〜〜。掲げられたボードには
無情にも64の数字が。普段滑ってる時には考えられないミスを起こしてしまった・・・。そう、八方の検定はミスした時点で絶望なのだ。

続いては、リーゼンスラロームコースの中では一番斜度がありそうな斜面を使用しての小回り。札幌国際の1級検定で70を出した滑りを
再現すべく臨んだが、、、あの滑りは国際の雪だから板が反発で戻って成り立ったわけで、八方の雪では湿り雪に板がめりこんでいくだけで
全く戻ってこない。すぐに廻しこみに切り替えようとするものの、僕のもっとも苦手とする技術だから出来るわけもなく、かろうじて暴走を
おさえられたことが去年からの唯一の上達だった。ボードは検定員間の多少の協議の上64。63になってたかもしれない滑りということだ。
2級小回りの様子。前走の受験生の点数がボードで掲げられてる
次は中回り。札幌国際のページで僕の小回りについて述べた通り、
今試行錯誤してるターンの仕方はこの八方の雪では通用しない。
それをわかった上で攻めていったが、やはり板を廻しこめず
浅廻りで終わってしまった。即座に64が掲げられた。

最後はフリー滑降。3種目64ということは、合格するにはここで68を
出さなければならないわけで、それは僕にとって宝くじで1億円当てるより
難しいことだ。
どうせダメならこの1年の滑りを披露するだけと、
思いっきり突っ込んで攻めに攻めた。
これまた即座に64。

去年と比べ、小回りは1点上がったが大回りが落ちた。トータル点は
何ら変わらず、八方からはこの1年で何ら進歩してないという
厳しい評価を突きつけられたのだ。ちなみに2級合格者は2人、
20人以上が受けた1級は合格者0だった。
2級の全受験者の中で、66をとったのはたった一人しかいなかった。(その人も結局不合格だった) 61.2なんて数字も
バシバシ出ていたし、それは1級も同じで67以下もバンバン出ていた。
このように今年はゼッケン番号が3番だったため、あとの21人の滑りとそれに対する点数をじっくり見ることが出来た。
結果、八方の検定が何を求めてるのかがはっきり認識できたのが収穫だった。
自分の為、そして今後八方の検定にチャレンジする読者の皆さんのためにそれを整理してみよう。
前回の検定時に感じたことについては改めて紹介しないので、まずはこちらを参照して下さい。
検定後、スクールに貼り出された点数結果。
まず全ての種目について共通して言えることから。
左右のターン弧を同じように描くというのはどこの検定でも求められることだが、
ここではどの種目であっても浅回りは許されない。確実に深く、斜面上部にまで
回し上がるような回転弧が必要だ。つまりターンは斜面に対して板が平行に
なるくらいまで確実に半回転することを求めてるわけだ。ターンを最後まで確実に
決めるというのは、簡単そうに見えて悪雪の中では案外難しい。そこまで回せば
スピードも激減するが、それでもなおコントロールしなければならないのだ。
大回りならまだしも、これを中回りや小回りでもするとなると、もうごまかしは
効かなくなる。確実に廻しこめる人以外は通らないというわけだ。

スピードの助けが望めないというのは検定に使用される斜面にも言えることだ。
八方では他のスキー場の検定より斜度のないバーンを使う。しかも滑走距離は
札幌国際に比べれば半分以下。直滑降で充分スピードをつけてからプレターンを
入れてなんていう余裕はない。そんなことしたら直滑降で演技が終了してしまう。
2級でこの調子だから、同じ斜面を使用する1級に至っては おそらく全スキー場の
中で尤も緩斜面を使って行われる検定に違いあるまい。
乗れないスピードの中で確実に廻しこむことがどれだけ大変なことか、しかも
止まりそうになっては論外なのだ。斜面を落ちるわずかな距離でスピードに乗って
斜面を走り上がり確実にターンを仕上げる、そんな連続技を求めてるのだ。

暴走の概念も八方はものすごく厳しい。暴走=制御できないスピード という解釈ではない。
目の前で急に人が飛び出してきたとしても、ワンターン…2メートル以内くらいで即停止できるスピードを必要としてるようだ。
例えば大回り。気持ちよくかっ飛ばして目の前を人が横切った時、即停止できるか? 絶対出来ないでしょう。
急ターンで回避するのが普通だと思うが、これは暴走と解釈されてしまうのだ。急停止しようとすれば、
思いっきりザザザッと雪を蹴飛ばして止まることになるが、これとて確実に2メートル以上のズラシが発生してしまう。
これもまた暴走。半径2メートル以内でくるりと回って停止できること、それを八方は求めている。
これを小回りでも求めるのだからシビアーだ。検定員の模範演技を見たが、演技終了のポールをくぐった時点で
ワンターンで確実に急停止していた。あれを求められてるわけだ。果たしてそれが出来る受験生が一体どれだけいようか。。。

この2つが出来れば、もう八方の検定はほぼ合格圏といっていい。あとは小回りについて直線的に下りることを
意識するだけだ。が、これとて簡単なことじゃない。板が斜面に対して平行になるくらいまで廻しこまなければ
ならないのだから。それでいて横に走ることは許されず、直線のライン取りで下りることを求められる。悪雪であってもだ。

スピードを必要としてるわけでもなければ、急斜面で行われるわけでもない。一見楽そうに見えるが、実はさりげなく
最も難しいことを受験生に求めてる、地味ではあるがそれが八方検定の真実なのだ。基礎技術がおろそかな人間は
絶対に通りっこない、まして派手にただ気持ちよくスキーを楽しんでる人には聳え立つ壁のようなものだ。
この検定の求める要求にトップコントロールで応えるのは並大抵のことではない。かっこ悪いと思っても、日頃から
確実なテールコントロールの練習は必要でしょう。検定員の滑りを見ても、少なくとも2級にトップコントロールは
全く求められてませんから。
八方のスクールの教えはちっとも馴染めず、スタイルも合わないので今後もレッスンを受けることはない。
(言い切ってしまった^^) にもかかわらず僕が八方の検定にこだわるのはまさにその点に惚れこんだからだ。
地味で難しいんじゃ割に合わないと、みんなが避けて通るところを評価する、見せかけを一切評価しないなんて、
世の風潮に真っ向勝負を挑んでるみたいで気持ちいいではないか。しかもことごとく受験生を落とすのだ。それを
八方のスクールとは違ったスタイルで学び身につけて何とか合格に結びつけようとする。チャレンジし甲斐があるというものだ。
 
そうそう八方は受験者が多く、今回のように1・2級検定が同時に行われるとなると、待ち時間が30分以上にもなります。
午前中は暖かかったので薄着をしていったのが間違い。身体が冷え切ってカチコチになり、本番でいつもより身体のキレが
悪くなってしまいました。服装と待ち時間も常に身体を動かしてられるような準備も必要です。
雪のいい札幌国際から最悪の八方へと移行するのは滑り方も変えなければならず、今までと同じパターンで検定に
臨むのは余りにも非効率的だということがわかりました。でも、鬼の八方の悪雪で認められた技術なら、
少しは自信をもてるかもしれない。それに僕はかなりの意地っ張りでして。。。 
また来年、悪雪の時期に挑戦します!

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