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 旅行 

宿泊情報・・・国内編  清里

   ホテルオーベルジュ
宿泊部屋タイプ ツイン
日時 2006年1月14日(土)から1泊
申し込み形態  ホテルに直接電話  
プラン名 スキーパック
カード利用
URL or TEL
http://www.kiyosato-auberge.com/


〜〜〜〜〜 心温まるサービスと、心のこもった研究熱心な料理に感嘆! 〜〜〜〜〜

 ホテル・旅館あるいはペンションというとどんな宿泊場所かイメージはつかめると思いますが、オーベルジュは? 日本では、まだこの呼称は一般的ではないかもしれません。オーベルジュという言葉自体フランス語ですが、泊まることがメインなのではなく、フランス料理を楽しむこと、つまりレストランをメインにして、料理とワインを存分に楽しんでもらい、ついでに泊まってくださいとする形態の宿のことを指します。つまりこの宿の売りはフランス料理。
 実は今回宿泊したのは2度目で、昨年の5月にふらりと訪れたのがきっかけでした。八ヶ岳の自然を味わおうと清里までやって来て、フランス料理が食べたいからと「オーベルジュ」と名の付いたここに飛び込みで宿泊したのでした。フランス料理についてはうるさい僕ですが、正直その時の料理は唸るようなものではなく。前菜からメインまでどのお皿も地元の野菜類で彩られたものの、例えばソースは丹念にお金と時間をかけて作られたものではなかったし、プロの味というのではなく料理好きな素人が、自己流で勉強して一生懸命作り出した味という感じでした。
 客室においてある案内書に山登りトレッキングが載ってるのを見て、大の山好きのちゃまが大喜び。翌日宿の方にお願いしてトレッキングに出かけたのでした。他の宿泊者から参加者がいなかったため、僕ら二人だけのためにガイドさんがついてのトレッキング。ちょうど昼頃山頂に着くと、昼食の入ったピクニックボックスと赤のハーフワインがオーベルジュからのプレゼントとして出てきました。山頂から展開する360度の大パノラマ、澄みきった美味しい自然の空気と心地よい風の中で、味わったワインとお食事は最高の贅沢でした。このワインをきっかけにガイドさんも僕も大のワイン好きということがわかり、ワイン談義に花が咲いたのでした。
 宿に戻り会計をすると確か一人1万円くらいだったでしょうか。。。ワインやお弁当どころかトレッキングガイド代もオーベルジュのサービスだったのです。出発の時もオーナー夫妻揃ってのお見送りに、ちゃま共々「また絶対に泊まりに来ないとね」と後にしたのでした。

 そして今回、スキーには天気の荒れがちな1月に、晴天率の高い八ヶ岳エリアで楽しむついでにオーベルジュで宿泊すれば、楽しみも2倍とやってきたのでした。お世話になったガイドのH氏にも連絡を取り、5月にお世話になったお礼に僕がワインセラーに保管してあるお気に入りの1本を持ち込んで開けることにしました。持ち込むワインも事前に宿に連絡して料理をお願いし、さぁいよいよ当日。

 この日のスキーが悲惨な状態だったのはシャトレーゼのページの通り。で、いよいよディナーの時間。半年振りにH氏と再会し、開けるワインはDRCのロマネ・サン・ヴィバン 1988。
立ち昇るピノノワールのエレガントで凛とした香り。夏の経験から正直なところ、このワインに負けない料理は期待してなかったのですが。。。
いやはやすごい料理の数々でした。昨年の素人っぽいだなんてとんでもない。デコレーションから力が入ってるのがわかります。盛り付けの懲りよう、その見栄えに料理が負けてるととんだ逆効果でピエロになってしまうのだが、素材自体見事に選び抜かれた味わい、それを引き立てる工夫された数々のソース。一体昨年の料理は何だったのだろうと思わずにいられない素晴らしさでした。
香り高い豊かな味わいの『さつまいものポタージュ』、パサパサになりがちな『鯛のポワレ』は絶妙な火の通し具合で口の中ではらりととろけるジューシーさ。メインの鴨肉は滋味溢れるコクのある味わい、それだけで素材の良さを感じさせましたが、赤ワインを煮詰めたソースとの相性が抜群でした。
DRCワインと見事なハーモニーを奏でてくれました。これはあくまで個人的味覚ですが、
鴨料理なんかはかの「トゥールダルジャン」よりはるかに美味しかったです。
この半年の間よほどの研鑽を積まれたのか、あるいは昨年は飛び込みで泊まった一見客だったので有り合わせで急きょ仕込んだディナーだったのか。。。 こちらが持ち込みワインを伝えた上でお願いしたのですから、シェフにはそれなりのプレッシャーがかかったとは思いますが、それに十二分に応える料理の数々、素晴らしかった。

部屋は極めてシンプルなペンションのような装い。風呂は室内にのみありますが、ユニットバス系で風呂でのんびり寛ぐというには不向きです。車で2分くらいのところに素敵な温泉がありますので、僕らは不自由はしませんでした。(温泉までも随時送迎してもらえます)
ダブルを希望する場合、ツイン部屋より千円割増となります。部屋の広さは同じくらいでした。

グループで来た場合、みんなで談話するのに最適なサロンがあります。暖炉がついていて、火にくべながら食べるふわふわ饅頭の美味しかったこと。このサロンばかりでなく、建物内施設全体がオーナーさん一家の手作り&購入してきた装飾品で飾られてるという雰囲気が心地いいです。

スキーシーズンに泊まる場合、レンタルスキーやレンタルウェアーが無料です! 但し恐らくはオーナーさんや従業員の皆さんが使ってたものを提供してるという感じなので、数やサイズが限定されますし、最近の流行モノではありません。それを含めた無料という善意なのでしょう。

シャトレーゼやサンメドウズスキー場への送迎のほか、近くの温泉への送迎もしてもらえました。お願いしたことはどれも何とか応えようとしてくれる姿勢、それは即座に「出来ません」という返事がないところに伺えます。とにかくホスピタリティ溢れたサービスは称賛に値します。

なお、URLをご覧になればわかる通り、ここは単にオーベルジュという施設にとどまらず、このオーベルジュを中核とした自然派総合レジャー施設を目指していて、自家菜園では料理に使うハーブ類を栽培してたり、牧場では小動物を飼っていてポニーの乗馬なども出来ます。別棟ではイタリア料理やバーベキューも楽しめます。四季折々の満天の星の中でのバーベキューなんか最高ですよ。(雨が降っても屋内で出来ます)
オーベルジュ内だけで変化に富んだ滞在が可能ですから、家族連れにはなお喜ばれるでしょう。


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