朝日新聞から返事が来たぞ!

酒鬼薔薇情報サイト弾圧事件に関して朝日新聞に抗議のメールを送ったところ、返事がきました。お高い朝日のことだからどうせ無視されるだろうと思っていたので、ちょっとびっくりです。他の人たちにもこのメールを送ってるようでちょっとした話題になっています。この返事に対する評価は「朝日が嗅ぎまわっていたことが証明された」という人と「プロバイダがろくでもないのではないか」という意見が多数のようです。

私個人の考えは、通常の取材だったのか恐喝取材だったのか、境界は限りなくあいまいだと思います。酒鬼薔薇情報サイトのあの消滅の仕方は尋常じゃなかったですから。酒鬼薔薇の写真を載せたホームページだけでなく、アメリカで設置された朝日を批判するページも次々と消えていきました。英語が堪能で朝日新聞を批判されたら困る人が、そこら中探り圧力をかけてまわったとしか考えられないのです。それにしてもこのプロバイダ…。ビッグネットに入らなくて良かった…。


朝日新聞社に送った抗議メール

ネット上の情報によると、貴社はいわゆる「酒鬼薔薇」事件に関する情報を掲載したネット上のホームページや掲示板を多数「摘発」し、プロバイダーに圧力をかけるなどして閉鎖に追い込んでいるとのことです。

それが事実だとすると、それはネット上の情報発信の自由、情報を受ける自由に対する重大な侵害です。直ちにそのような行為を中止するよう求めます。

住所

本名


朝日新聞からの返事

拝啓

 日ごろから asahi.com をご利用いただき、まことにありがとうございます。

 このたびはインターネット上の「情報」をめぐって、いろいろとご心配をおかけい

たしました。事実とすれば重大な出来事ですので、弊社といたしましても重ねて詳細

な調査を進める一方、ネットワークという新しいメディアでの出来事でもあり、弁護

士を交えて対応策を検討して参りました。このために時間がかかり、お問い合わせに

対して回答するのが遅れましたことを、この場を借りてお詫びいたします。

 調査の結果、一部のホームページで指摘されているような事実はなかったことが再

確認されましたので、asahi.com 上で再度、ユーザーのみなさまにご説明申し上げる

ことになり、29日午後に「 asahi.com ご利用の皆様へ」として掲載いたしました

。その全文をお送りし、回答に代えさせていただきます。一部のユーザーのみなさま

からは、取材などに対する本社の基本姿勢を尋ねるメールもいただきましたが、前提

となる事実認定そのものが真実ではないことに鑑み、今回は回答を差し控えさせてい

ただきます。

 なお、ユーザーのみなさまの中には、この回答メールについて心当たりのない方も

いらっしゃるかも知れません。当方の手違いかもしれませんので、このメールは見過

ごしていただければ幸いです。

 asahi.com はインターネットを社会的にも定着させていくため、今後とも正確な情

報発信を心がけていく所存です。みなさまのご理解とお力添えを改めてお願いいたし

ます。

       朝日新聞電子電波メディア局 asahi.com エディター

                          井上 実于

*****************************************************

     インターネット上での情報について1997年7月29日

                      asahi.comご利用のみなさまに

 7月初めから、インターネットのホームページや電子メールなどを通じて、神戸の

小学生殺害事件の容疑者にかかわる情報が掲載されたインターネットのホームページ

を「朝日新聞社が圧力をかけて削除させた」という趣旨の虚偽の情報が流れました。

これについて朝日新聞社は7月12日付の紙面(第3社会面)とasahi.com上で「事実

関係を調査したが、そうした事実はなかった」という内容の記事を掲載しました。

 その後、ユーザーのみなさまからは事情を理解した旨のメールが寄せられましたが

、一部のホームページになお同様の情報が掲載され続けており、事情が分からないま

まこれをご覧になったユーザーから問い合わせのメールが届いています。内容の真偽

にかかわりなく情報がひとり歩きしていく事態は残念ですが、これを放置しておくこ

とは朝日新聞社の名誉を傷つけるだけでなく、インターネットの信頼性をも揺るがす

結果になりかねないため、asahi.com上で改めてユーザーのみなさまにご説明申し上

げることにします。

 再度の説明に当たり、朝日新聞社としては「圧力を受けた」とされているプロバイ

ダー自身に事実関係を明らかにしてもらうのが最善と考え、おうかがいしましたとこ

ろ、「誤解のメールで当方も迷惑を被っている」として快諾を得ましたので、プロバ

イダーからお送りいただいた説明文を以下にそのまま掲載します。

 朝日新聞社としても、事実関係を詳細に調査しましたが、一部のホームページで指

摘されているような「名前を書くと言ってプロバイダーを脅迫し、個人のページを削

除させた」「プロバイダーに圧力をかけた」といった事実は全くありませんでした。

取材の結果として出稿された記事にも具体名は掲載されませんでしたし、以下に掲載

するプロバイダーの説明も、朝日新聞社の社内調査と同じ内容でした。

 みなさまのさらなるご利用、ご支援をお願いする次第です。

                                朝日新聞社

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 ■株式会社ビッグカンパニーの説明

 

 以下の文章は事実を忠実に書いておりますので、一部抜粋という形での転載は一切

お断り致します。転載される場合は一語一句欠ける事無く複写されますようお願い致

します。

 経緯を説明致します。

 6月30日、朝日新聞社の記者の方から電話をいただきました。

 電話での対応をしたのは私です。

 記者の方からの要望は、「貴社のサーバー内に設置されているホームページに神戸

市須磨区の事件の容疑者名が具体的な形で公開されている事について貴社のコメント

が頂きたい」という内容でした。

 この時点で我々はその存在に気づいていなかった為、記者の方からURLをお聞きし

内容を確認した後、弊社はその内容が弊社約款に違反していると判断し最終的にデー

タの削除を行いました。

 この時点で弊社がビッグネットメーリングリスト上にて発言した内容は下記の通り

です。

-----ここから

Tue,1Jul9700:37:46JST

高山です。

本日電話にてご連絡を試みていましたが連絡がとれず、初めはパーミッション変更で

処置していたのですが、ご本人に再度パーミッションを戻されてしまったためデータ

削除という結果になりました。

今回の件に関してはメールにて返事を待つような余裕は我々に与えられていません。

新聞社より違法データ所持及び公開の指摘を受け、会社としてのコメントを要求され

ております。

明日の夕刊で今回の記事が新聞掲載され、会社名の公開も避けられない状況なのです

。このような事態に直面した事を非常に残念に感じ又、社名がこのような形で世間に

公開される事を屈辱と感じております。

今回の件は会費を払ったばかりとかそういう次元の問題ではない事を理解してくださ

い。本人の管理が不可能な状態での事故であったとしても法を犯した事に違いはない

のです。

その存在すら気づいていなかった我々が、公の場に公開されるかもしれない状態にあ

る事を理解して頂きたいのです。

-----ここまで

 該当ユーザーの方とは、我々の連絡不十分な部分が原因し当日はもめましたが、電

話及びメールでの話し合いの結果数日後に和解し、ご本人の意志で退会されておりま

す。

 ここでご理解頂きたいのは記者の方からの圧力的発言やデータ削除要求等は一切無

かったという事です。

 上記文章で「会社名の公開も避けられない状況なのです」という部分が「朝日によ

る圧力」と誤解されたようです。しかし、これはこちらの認識を述べたもので、朝日

の記者から「会社名を出す」という圧力的発言を受けた事実はありません。

 この件において、情報公開の自由を奪ったという抗議をされるのであれば、朝日新

聞社ではなく我々にされるべきでしょう。

 ただし、弊社の方針は弊社約款第一主義であり、今後もその考えを変える意志はご

ざいません。約款が全うされないのであれば、初めから約款が存在しないのと同等だ

と考えるからです。

 弊社にもこの件に関してさまざまなメールが届きましたが、これには「弊社の約款

に違反した内容で取材を受ける事自体が弊社として不本意だと書いたつもりです。私

の文章力の無さにも責任があるのかもしれませんが、情報がどんどんねじ曲げられて

伝わっているような気がしてなりません」と答えております。

 過去にも、公序良俗に反するアダルト系のホームページや著作権無視のホームペー

ジ等が発見された場合は約款違反として、パーミッション変更、データ削除、脱会措

置等を行っており、今回の行動が決して初めての特殊な措置ではない事をご理解くだ

さい。

以上。

                         株式会社ビッグカンパニー

                               専務取締役

                               高山 指月


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