10.20三里塚実力闘争(前進1259号より)

敗走する機動隊、燃え上がる装甲車

鉄パイプ、火炎びんで武装し、機動隊の阻止線を突破、三里塚交差点を全面制圧してたたかう白ヘル部隊


10.20機動隊8大隊を粉砕

全学連先頭に武装進撃

第三ゲートに向けて2時間半の激戦

五本の丸太を抱えた全学連突撃隊を先頭に、大歓声に送られて長蛇の武装部隊が第一公園を出た。第三ゲートへの進路を三里塚交差点で阻む機動隊めがけて全力疾走する。

午後四時二十分、丸太を抱えた全学連突撃隊は、交差点で阻止線を張る警視庁機動隊一機、四機に突撃を敢行。構えるジュラルミンの盾のど真中に丸太を激突させた。五メートルもふっ飛ぶ機動隊員。阻止線が大きく崩れた。

この突撃部隊に、「三鈴」駐車場と交差点大清水方面にいた機動隊が攻撃を加える。それにたいし全学連行動隊の両翼が激しく突撃。火炎ビンが至近距離から機動隊めがけて炸裂、ひるむ機動隊に鉄パイプの攻撃を加える。一度は逮捕された戦士が自力で、あるいは奪い返され戦闘に加わる。交差点一帯が白兵戦の戦場と化した。

機動隊の阻止線が後退しはじめた。装甲車に火炎ビンが炸裂し炎があがる。放水が激しく開始され、ガス銃の乱射が始まった。放水と催涙弾の白煙が視界をさえぎる。逃げ遅れた機動隊員をそこここで徹底的にせん減した。

十分後の四時三十分。ついに交差点は全学連・反戦、人民の力によって武装制圧された。この〃十分間の死闘〃によって十・二〇戦闘の歴史的大勝利の大勢が決定した。

交差点の中央に阻止線を張っていた権力は、装甲車の裏側と三鈴駐車場の店舗手前まで撃退された。大清水寄りの側面を狙った機動隊は三十メートル後方までたたき返された。

交差点を制圧された機動隊は、ガス銃での顔面狙いうちの乱射、放水を激しくさせ応戦した。「一機大隊長命令。部隊は突撃せよ」という指揮官車のマイクが悲鳴となって繰り返された。だが、敵が突撃しようとするたびに、わが行動隊は、火炎ビン、投石を先頭とし突撃を敢行した。機動隊の負傷者が増大した。一機、四機に、三機、五機、九機が増援された。

四十分後、三鈴駐車場にいた機動隊を、行動隊は、英雄的戦闘によってついに第三ゲート方向にせん滅撃退した。正面の危機にかられた大清水方面の放水車が交差点に突入してきた。だがこの放水車は鉄パイプと火炎ビンの集中攻撃を浴び第三ゲート方向に転進し、運転手は放置して逃亡した。

大清水方面は、最後まで白兵戦の激突を続けた。何十波の敵の突撃に何十波の突撃で迎えうち、第三ゲートへの戦闘を保証しぬいた。同時に、桜川、大袋方向の部隊は、角材、ほとんどが竹ザオという武器の劣勢に負けず、一時は交差点まで二十メートルに迫った警視庁九機を百メートルも敗走させる戦闘をやりぬいた。

全学連・反戦本隊は、行動隊に呼応し果敢な投石部隊、武器補給、治療部隊となった。宣伝カーはものすごいアジテーションで全部隊を鼓舞し続けた。

三里塚交差点で危機に陥った一機を「応援」するため第一公園の正面、背後から攻撃を開始した警視庁八機、千葉県警二機にたいしては、関西、九州、中四国などの部隊、公園内にいた反対同盟はじめ全人民が、数少ない角材、竹ザオ、それに投石で徹底抗戦、公園入口まで突撃してきた機動隊を包囲し撃退する戦闘を繰り広げた。

全部隊全人民に支えられ、全学連行動隊はひたすら第三ゲートへの織烈な突撃戦を続けた。放水車上で突撃の中核旗がうち振られた。放水車、装甲車、三鈴の間のわずかな空間から突撃する。装甲車を盾にした機動隊より、わが行動隊の戦意が圧倒した。敵は、一メートル、二メートルの距離から戦士の顔にガス銃を撃つ。だがわが行動隊は撃たれても、撃たれても進撃した。

午後五時半、空警、関東管区機動隊をも投入し、恐怖にうち震えつつ、四方面からの攻撃で大量弾圧を狙った権力にたいし、全学連行動隊が桜川方向から前進する九機に猛攻を開始。道路一杯に広がった大軍団的攻撃は九機をジリジリと後退させた。わが部隊の歩調が次第に早くなる。九機が崩れはじめた。ワーツという喚声とともに数千部隊の追討が開始された。せん滅された機動隊が道路に横たわっていく。九機はついに壊走した。桜川、大袋、長原まで成田・成東線は完全に解放された。

この成田・成東線に第一公園からう回した部隊が続々流れ込む。全学連行動隊は三里塚交差点方向から迫る八機らに反転、大突撃。交差点へ五十メートルまで八機を敗走させた。六時三十分すぎ、撤収命令を受けた九機に最後の攻撃を敢行、背後を見ることもできない九機に鉄パイプをたたき下ろす。南三里塚に向かう全学連行動隊に数千の人民の大歓声と拍手が浴びせられた。

十・二〇戦闘は、全員武装・全員突撃の戦いとして全戦闘に勝利する歴史的な大勝利をかちとつた。機動隊百五十二人が重軽傷を負い戦闘力を解除された。敵主力一機、四機、三機などは戦闘人員が最後には半分以下となった。一機は、はやくも戦闘十分後に増援を要請し、現本命令を戦闘半ばで貫徹できなくなる程、戦闘力を徹底的に解体された。まさに機動隊せん減戦史上の空前の勝利だ。突撃からはじまる最初の十分間の死闘戦の勝利、二時間半にわたる激烈な戦闘、撤退にいたるまでの全戦闘の勝利−−わが全学連行動隊と学生、労働者人民は驚くべき力を発揮し、超人的極限的な力を爆発させてたたかいぬいた。意志を持った人間の無限さ、偉大さを示して見せた。機動隊はしょせん傭兵にすぎない。権力万能、機動隊万能神話を十・二〇戦闘は粉砕した。

まさに人民の力の偉大さを、そして人民の闘いは必ず勝利するということを十・二〇戦闘は証明してみせた。中曽根への怒り、三里塚二期攻撃への怒りは人民の中に満ちている。

十・二〇勝利を突破口に、動労千葉十一月ストの爆発へ決起せよ。中曽根打倒闘争へ総決起せよ。全学連の戦士は全人民の先頭に立て。

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