よくあるご質問―退職金の相談室―

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Q 401kとは?

A 確定拠出型の年金制度です。
  企業の拠出金を元本として、従業員が運用の指図をして、資産形成をおこないます。
  運用リスクは、従業員にあります。
  退職時に給付されるわけではなく、原則的に60歳以上の、老齢給付の年金又は一時金です。
  つまり、給付減額にともなう公的年金の足りない分を、自分で稼いでくれという制度です。
  企業の運用責任はなくなりますが、投資教育等が必要で、コストもかかります。
  退職給付会計は、適用されません。


Q 401kは、従業員に運用の責任を押し付けている?

A 現行の401kは、掛け金額が小額であることや運営管理費が高い等、問題もあります。
  一番の問題点は、老齢を支給事由とするので、中途退職時の退職一時金としては使えないということ。
  ただし、加入金額、加入条件、脱退時一時金等、これからも改正が進むと見られます。
  これからの社会の変化に合わせて、将来性のある制度であるといえます。
  投資や金融について、これからの社会で従業員がまったく無関心では、いられなくなるでしょう。
  若い従業員の多い企業では、自己管理能力の向上にも役立つととらえたらどうでしょうか。


Q 401kは、退職金制度としては、実際どうなんだろう?

A 401kは、正確には、退職金制度とはいえません。
  退職時に、退職金が支払われるわけではないからです。
  ところで、もうひとつ、重要な問題点があります。
  従業員の立場になって、考えてみてください。
  企業があなたに、毎月掛金を1万円掛けてくれたとします。
  それを、あなたが運用して、1万5千円にしました。
  確かに、企業が掛金を出してくれているのですが、この5千円は、あなたが儲けたものです。
  ところが、続けて運用したら、1万5千円が、1万円損をして5千円になってしまいました。
  すべて、自分で儲けたり損したりしたお金です。
  本来の仕事や、その業績とは関係ありません。
  この401kを、あなたは、企業からの仕事や業績に対する功労報奨と、感じるでしょうか。
  つまり、退職金制度の目的である従業員のモチベーションを上げる効果は、弱いといわなければなりません。
  それでは、401kはダメなのでしょうか。
  そうともいえません。
  それは前項でも書いたとおり、将来性のある制度になる可能性があるからです。

401kとは?

社会保険労務士 橋事務所 sr.office takahashi