お や お や

2月

いのちが教えてくれること

 
   共働き家庭で保育園育ちの私。昔は自分が子育てするなんて考えもしませんでしたが、振り返るとこの10年、常に未就園児かお腹の中に誰かいる生活です。自分の経験談や子育て、むらさき生活をここで語らせてください。
 今から10年少し前、こんな私が長男Nの妊娠発覚! 母になれるのかと不安や戸惑いと、嬉しい気持ちが混在していました。
 気力体力のいる職場。妊娠後期に切迫早産になってしまい、負担をかけてごめんねと思いながら仕事を辞めました。数日後にはテレビで東日本大震災の様子が。何やコレ?!と思いながら、おとなしく過ごしました。
 お産は破水入院後、心拍低下し緊急帝王切開に。ここで私は子育て=始まりから失敗してしまった、と自分で決めつけて子育てしていました。さらに1人目は何かとわからないことだらけ。社会からの疎外感も感じ、誰かに預けて社会に出て働きたい!でも母乳はちゃんとあげたい!母業はちゃんとしたい!という苛立ち、戸惑いだらけの育児生活でした。
 成長とともに、時が過ぎるとともに、そんな思いも吹っ切れて、子育て仲間もできてゆっくり子育て生活していた矢先、妊娠発覚。母乳を続けており産後の身体も戻っておらずつわりもなく、胎動で妊娠に気づき病院に行くとすでに安定期!でびっくりでした。
 次男Sはゆっくり静かに、経膣分娩で生まれてきました。
 まぁまぁ満足なお産でしたが2人育児はバタバタ。さらに生後2か月を過ぎたあたりから、真っ赤っか血まみれの乳児湿疹。超重症で2度入院しました。薬に頼りたくなく、医師から虐待扱いも受けました。父である夫は同時期に転勤、以後は単身赴任生活です。Nには急遽認可外保育園に通ってもらいました。仕方ありませんが罪悪感もありました。
 長女、現在しろはとのTはSの満3歳入園前に妊娠発覚。Sと同様ゆっくりお産が進んでいきましたが最後に胎盤が剥がれかけているのがわかり、急いで会陰切開して生まれ、低体重のため数日間NICUで過ごしました。当たり前だけど理想通りにはいかないものですね。
 3人育児は、赤ちゃん返りもあるしとにかく物理的にやる事が多く、ワンオペ育児で家事と子どもの世話だけで1日が終わることも多かったです(あ、それは今もですね笑)。
 現在子どもたちはそれぞれ小3、小1、満3歳となり、むらさき幼稚園には早6年以上お世話になりつづけています。
 もともと私は家事育児なんかより外で働くタイプ。Nが1歳になった頃、託児のある職場に見学に行ったこともありましたが、なんだかピンと来ず。子どもと生活する中で、しっかり遊んで食べて寝る、自然に沿ったリズムで暮らすこと、食べるものや身にまとうもの触れるものの質にこだわること等々、衣食住を整える自然な生活を少しずつ取り入れてきた頃です。長岡京市周辺の保育園幼稚園を調べていくと、むらさき幼稚園のホームページを発見、園庭開放に行きました。
 キラキラ生き生きと自分のやりたいことに懸命に励む子どもたち、それを全面的に支える先生方。仏教主体でいのちや自然に沿った取り組み。こんな近くに理想の幼稚園があるとは運命!「子どもはよそに預けて自分はバリバリ働く」という人生の選択肢はあきらめ、子育てや暮らし中心の生き方をすることに決めました。今もむらさき保育はその大きな柱です。
 夜寝るのはみんな遅いし、偏食は多いし引きこもってゲームばっかしてるしで笑、自然に沿った生き方とはまだまだ程遠い我が家ですが、のびのび自由にしている方かなと感じています。取り組みは少しずつですね。むらさき幼稚園とのご縁に心から感謝しています。
 この10年出産育児を経験し続けてきて思うことは、人生は思い通りにいかない! 感じたことを大切にしていこうということです。3人の子どもたちは、生まれるときや生まれた後、大きくなってからも、時にはいのちをかけてでも私に大切なことを教えてくれます。テキトー母ですが、子どもたちにも教わりながら、共に成長していきたいと思います。
 さて、年が明けて現在4人目臨月となりました。昨年は社会から求められる生活様式も変わってきました。相変わらず登校登園の準備、食事洗濯片付け、宿題、寝かしつけ、喧嘩の仲裁?など我が家は常にドタバタ。こんなご時世こんな我が家にこの子は何を教えに来てくれたのかな。生まれてくるのを家族みんなで楽しみに待っています。




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