お や お や

1月

日々

 
 毎日見ていると慣れていて気づかないけれど、ふとした時に子どもの成長を感じることがあります。
 うちには5歳になるMと2歳のTがいます。学年では4つ違いですが、一緒に遊んでいて時折喧嘩になったりすると、どっちも引かず泣いても続けたりする気の強いところがある子達です。喧嘩のない時はちょっと先輩のお姉ちゃんが、弟の着替えを手伝ってあげたり絵本を読んであげたりして、下の子も喜んで一緒にあそぶ・・・というほのぼのした関係なのですが。
 そんなお姉ちゃんもTくらいの時は、何をやっても気に入らない筋金入りのイヤイヤっ子でした。ごはん、着替え、抱っこ、お風呂などなど全て「いや!」。なのに、じゃあやめようとすると「する!」「いやっ!!」の繰り返し。それで1日が終わっていって、眠る直前でもまだ大泣きしていることもしばしばでした。Mの地雷の多さに困ったのと、私も気が休まらなくてイライラする日々・・・。気力を回復させたくて一時お願いするも「パパいやーー!!」で小一時間泣かれ、パパもパサパサに(汗)。今思えば親の思う予定で一日を過ごそうとして、Mの気持ちを聞いてなかったなあと振り返れるのですが、その時は遅寝遅起きの習慣を変えようと必死で私も状況が見えていませんでした。
 そんなゴタゴタした日々がしばらく続いて、Mが幼稚園に入園。小柄なMに制服は着ているというより着られているといった風でしたが、いつもよりしゃんとして見えました。実際、その時私のお腹に下の子がいたので、もうすぐお姉ちゃんです。心配だった初登園もわりと平気な顔して帰ってきて、仲のいい友達もすぐにできて毎日こんなことがあった、あんなことがあったと楽しそう報告してくれました。私はほっとしながらもあんなに手がかかっていたのにすごく拍子抜けしたのでした。
 そうして年長まで気持ちもアップダウンしながらだいぶ落ち着いてきたこの頃、ある日Mがぽつりとつぶやきました。
「ようちえんいきたくない」と。ええっ!!と私はびっくり。時々同じことを言うことはありましたが、この日は雰囲気が違って悩んでいる様子でした。
「どうしたん?なんかあったん?」と尋ねると、少し話しづらそうのしながら言いました。
「あのなあ、M、○○ちゃんあそぼうっていったらな、「Mちゃんとはあそばない」っていわれてん・・・Mは○○ちゃん好きやけど・・・おこられたし、きょうはやすむ・・・」
最後のほうは涙がこぼれてきて言うのもやっとという感じでした。いつもおしゃべりの中で、私も最近お友達の関係が変わってきているなあと感じていましたが、こんな風に悩みを打ち明けるのはあまりなく、私は返事に迷って「そうやったんか・・・」としか返せませんでした。こんな時受け入れてあげた方がいいのか、それとも毅然と「行っておいで」と言った方がこの子のためになるのか・・・。少し前から幼稚園に行く時間なると浮かばない顔をしていたのを思い出し、また、担任の先生にも「受け止めてあげてください」と背中を押してもらって、その日はお休みすることに。家で弟と遊んだり、甘えたがっているは時抱っこをして気持ちが楽になったらいいなと思いながら過ごしました。笑顔も見られましたが悩みってなかなか晴れないものだったりするし、翌朝、行きたくないならいいよっと言ったら、「きょうはいく」と。その後しばらくは不安そうな顔をしていましたが、またいつも」のMに戻って元気に登園していったのでした。
 いつまでも甘えんぼうで、幼稚園でたまに会ったときも「ママとはなれたくない~」と泣いていたのに、心の中に悩みを抱えたりするようになって、でもそれを自分で何とかしようと考えたりできるようになってきたことに、なんだか大きなってるんだなあと感じました。これからも色んなことがあるんだろうな・・・。バタバタしてるうちに、あっという間に大人になってそう。でもその日まで子ども達のことを見守っていきたいなあと思います。




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