お や お や

6月

寄り添う事の大切さ

 
  Kは3月生まれという事もあり私の中でベッタリ一緒に居れるのは小さいうちだけやろうなと思い幼稚園は2年保育にしようと決めていました。児童館で一緒に遊んでいた友達がみんな幼稚園に入園してしまい少し寂しそうでしたが、いくつかの児童館や色々な幼稚園の親子教室、園庭開放に行く毎日を過ごしていました。
 そんなある日、ご近所のむらさきママさんから「むらさき幼稚園も園庭開放してるよ。」と教えてもらい行ってみる事に…。
その日私の体の中に走った衝撃?!は今でも忘れられません。園庭に入った途端、目に飛び込んで来た自由気ままに思い切り走り回る子ども達…とウサギやカモ達(笑)。沢山の緑に包まれたどこか懐かしいこの空間を見た瞬間、幸せな気持ちでいっぱいになりました。Kも目をキラキラさせて大興奮で遊び始めました。園庭のあちこちで在園児さんが思い思いの遊びをしていて、どの子もはつらつと元気良く大きな声を上げて遊んでいる姿に「こんな素敵な園があるなんて!!ここにKも通わせたいなぁ。」と心の底から思いました。その日の終盤には水遊びをして裸ん坊で遊んだK。そんな我が子の姿が輝いて見えました。そしてその日私達親子にとって素晴らしい出会いがありました。山口先生です。当時子育てで悩んでいた事を相談しアドバイスして頂き、モヤモヤしていた気持ちがふっと軽くなりました。その後も園庭開放に通いどんどんむらさきさんが好きになっていきました。最終的にこの園を選んだ決め手は「むらさき幼稚園にはセミの抜け殻があるからKはここに来たい!!」と本人が強く主張したからでした。最新の設備が整ったキャラクターの遊具がある園より自然いっぱいのむらさきさんに魅力を感じたKの心。そしてその想いをしっかり伝えてくれた事がとても嬉しかったです。2年保育と決めていたのに気が変わり年少の2学期から途中入園させてもらう事になりました。
 初めての登園日。バスに乗るの嫌がらないかなぁとドキドキしていた母の気も露知らずバスのドアが開くなり物凄いスピードで乗り込み、満面の笑みでバイバイをしながらあっという間に行ってしまいました。その後ソワソワしながら帰宅時間まで過ごしました。そして嬉しそうな顔でバスから降りて来たK。玄関でリュックの中から小さい牛乳パックを取り出しました。「あれ?パン給食もまだ頼んでいないのにこれ何やろ?」と不思議に思い封を開けると中から小さいカエルが…!!ビックリするよりも嬉しさが込み上げ泣いてしまいました。初めて母と離れて過ごした幼稚園でカエルを捕まえ楽しんでいたんだな。そして持って帰ってお母さんに見せたいという気持ちに寄り添って牛乳パックに入れて持たせてくれた担任の加藤先生。この園にして良かったなぁと胸が熱くなりました。それからも毎日楽しくてしょうがない様子で夜になると、「早く明日にならないかな。幼稚園行きたいー。」とよく言っていました。
 ところがれもんさんになり楽しかった毎日は急変しました。それまで2クラスだったのが年中で1クラスになり人数の多さに自分の居場所が分からず息苦しさを感じている様でした。家でも、「明日幼稚園に行きたくない。お腹痛くなるし。」等の発言が増えていきました。私自身も突然の変化に戸惑いどうしてあげれば良いんやろう。と悶々としながら担任の川口先生にちょこちょこ様子を聞きながら日々過ごしていました。先生が大勢の空間が苦手なKに合わせ皆がお弁当を食べ終わって人が少なくなってから一緒に食べてくださったりとKのペースをとても大事にしてくださいました。その後段々とれもんさんでの生活にも慣れて2学期3学期と過ごすうち友達関係も広がり楽しんで園に通うようになりました。雲梯やキッシーを顔真っ赤にしながら何度も挑戦したり大好きなちぃぱっぱのお世話をしたり、どんどん逞しくなった様に感じます。むらさきさんで過ごす最後の年。だいだいさんがどんな1年になるのかとても楽しみです。
「子どもに寄り添う」
これって凄く難しい事だなぁと2人の子育てをしていて身に染みて思います。時間に追われ中々理想通り出来ない時もあるけれど先生方に気づかせてもらえた寄り添う事の大切さを忘れず子ども達とともに成長していきたいなと思います。



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