お や お や

11月

2人の成長

 
 我が家は小学一年生のMと年少児のTの2人兄弟。共にむらさき幼稚園でお世話になっています。5年前に園庭開放を知り、思い切り遊べると聞いて早速おじゃましました。
 懐かしい雰囲気のある園舎。木が生い茂り、ウサギや鴨がいて、走り回る子ども達。三輪車て3人乗りできるんや!?あんなに高い木に子どもが登って大丈夫!?と感心するやら驚くやら、子ども達の遊ぶパワーに圧倒されたのを今でも覚えています。
 Mが入園して緊張がほぐれてくると、遊びを通してやってみたいと思うことが増えました。ロッカーの上からジャンプすること、フェンスに登ること、キッシーや雲梯。お友達がやっている「ちょっとドキドキする遊び」を見て、かっこいい!俺もやりたい!と思ったのでしょう。何度かチャレンジするも・・・。ゆっくり慎重に進めるタイプのMは思うようにできず、帰って来ては「やりたいのに全然できひんねん。」と泣き喚くのでした。
 一緒に練習してみても、すぐには上達せず擦り傷が増えるばかり。しばらくは遠ざかっていましたが、季節が変わる頃、「ここに手が届くからこわくないな。」「ここから落ちても大丈夫そうやな。」と手探りで自分のやり方を見つけることができました。お友達が「できるようになってきたやん。」と認めてくれたことや、先生がそっと寄り添ってくださったことも自信につながったようです。卒園前には見上げる程の大きな木に登って、得意顔で手を振るMがいました。
 やりたいと強く思ったことは、こちらが手を差し伸べなくても、子ども自身でやり抜く力があるのだと知り、つい力が入り過ぎることを反省する母でした。
 今年の春から次男のTが入園しました。お兄ちゃんが大好きで何でも真似したがり、早く自分も行きたいと心待ちにしていましたが、兄の小学校入学により、一緒に登園できないことを知ると、入園式の制服を着るところから抵抗が始まりました。
 翌日のバス通園から、バスが見えると「行きたない。」と嫌がるT。それでも心強い添乗員さんにお任せして見送ります。「次のバス停には落ち着いてはるよ。」とのことで、ほんの数十秒間だけ主張しているようです。
 私から離れるという初めての経験。自ら「おっぱいと抱っこがずーっと好き。」と宣言していた甘えん坊のTなので、そんなに私と離れるのが嫌なんやなぁと愛しく受け止めることにしています。
 園に到着すると先生に抱っこやおんぶ、手をつないでもらい、安心を得ているようです。私以外の人に甘えている姿は想像できませんでしたが、そうやって少しずつ自分を出していけるようになったことも成長だなぁと感じました。
 毎朝涙の登園ですが、帰宅時には泥のついた洋服や新聞で作った剣をお土産に、「今日○○した~。面白かった~。朝ちょっと泣いたけど(笑)」とニコニコ話してくれます。「泣いてもいいよ、一日頑張ったね。」と私も声をかけます。
 一学期は終わりましたが、まだまだTの幼稚園生活は始まったばかりという気持ちです。楽しいこと辛い事をたくさん経験して、卒園する頃にはどんなむらさきっ子になっているのかなぁと楽しみにしています。



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