園 長 と 語 ろ う

令和元年9月

―二学期の保育方針―

 今年の子ども達の一学期は自分達の思いを存分に出すことができたのではないでしょうか。大きな怪我をすることもなかったとは言え、お母さん方にはご心配お掛けする事も多々あったことでしょう。でも吾が子の育ちの過程・・・と温かく見守ってくださった事が、どれ程子どもにとっては自信となった事でしょう。長い夏休みでそんな集団生活の緊張から開放され家庭生活で存分にお母さんの真似ができるので気持ちがリフレッシュされ又一段と大きく育ったお子さんと二学期の集団生活に入ります。園生活で最も長い学期なので表の「月のねらい」のような自学自習の機会が行事の一斉活動の増加と共に経験する事が増えます。新入園児はほとんど三歳か満三歳児ですので自己中心を発揮する時期ですが一学期に存分発揮できた子や、その子の真似をして発揮途中の子も加えて経験済の四・五歳児は二学期早々より、ままごと遊びに取り組み自分達で遊びを発展さす為に色々工夫をするようになります。三歳児の女児や四・五歳児では言葉で自分の思いを伝え合っているのですが「なるほど」とうなずける事もあれば「なんかわからない?」と思えても仲間の子ども達が理解して遊びが続くと「口出さなんで良かった」と思えることも一杯あります。勢いでノリノリになっている子ども達がブーイングしなければとの気付きが必ず出てきて仲間との試行錯誤が始まります。

 私はこの試行錯誤の時間を「不自由な時」と言っています。(先生や保護者の方に)知恵を絞り出し周りの仲間に理解をしてもらうというトンネルに入ったような暗い時を共有し、とんでもないような発言がみんなに勇気を付け陽の光の中でみんなが楽しく遊び出しました。「自分達で得た自由」と私は申します。

 芋掘りで掘りやすいようにと蔓を取り払い、蔓の生え口が土中より突き出ていてそれを掘り出すという作業のみでは子どもの発見の喜びを感ずることが出来ません。開園当初より蔓を切らず一面のグリーンの中から掘る所を見つけるのですが三歳児で初めての経験では手に負えないと思うとすぐ虫さがしで大人の親指もある芋虫をつかまえたり、オケラやバッタなど時には太いボールペン程の真っ黒なムカデに出くわし・・・ムカデが素早く逃げてくれるので一度も危害を加えられてはいません。芋を掘り終えた五歳児が「手伝ったろ」とまず芋のある場所を探し当て芋蔓を反対にめくり手際良く掘り出して見せてくれます。掘り出した芋の数本を三歳児の袋に入れ、何本かは自分の袋に駄賃として入れ、二株目は三歳に掘らせてくれます。後で先生がお芋パーティ用にと駄賃の供出と配分で調整はされるのですが。

このウィンドウを閉じる