園 長 と 語 ろ う

平成30年9月

― 二学期の保育方針 ―

   進級・新入と幼児の最も大切な「自己中心」という特性を発揮できるようになった一学期、どの子もどの子も気遣いを発熱するほどに出し過ぎ、加えて生命にかかわる程の猛暑続きの夏休みお母さんをはじめ家族に囲まれた心の癒しの時間を熱中症に気遣うことで保護者の方々は大変ご苦労されたと思います。そのご苦労が二学期の子ども達の元気な声…で始まりました。

 七月の幼稚園生活に戻すのが九月の生活になるでしょう。但し今年から始まった後期夏季保育が八月二十八日〜三十一日の四日が良いテイクオフ期となったことでしょう。夏季保育前までに保育室全てにクーラーが設置されましたので、ご心配をおかけ致しました。

 九月はおじいちゃん・おばあちゃんお招き会や身体測定、芋掘りなどの体験学習の中で祖父母や、年長、年中児が年少とチームになってエスコートする事で仲間を思いやるという温かくって大切な年長者の心を受けたり、気遣ったりという体験学習が日常の園生活を取り戻すことになります。

 十月の芋パーティーや運動会の体験学習を活かし年長児は自分の“運動会”という思いを出し合い身体ごとの表現で説明したり少し語彙で伝え合ったりその中のより楽しいものをセレクトしても一日では収まらず運動会が二日になったり、また年少児の運動会のエスコート役を買って出たり年中児は昨年、年長児の運動会を羨望の眼で見て救急員やお茶のサービス役や応援団などで参加を許され、その真似ごとで盛り上り年長の運動会を自分達が手に負えるものを運動会ごっことして発表されたりします。

 三歳児は保護者の方や年長・中がエスコートしてくれる安定の中で運動会ごっこと名付けて先生達の設定する遊びをみんなで参加し合える一時になればと考えています。

 十一月はむらさきの創立五十周年に始まり七五三参り、むらさきまつりクラス懇談会、全般的にはこの月頃から最も活きいきとした活動が始まります。

 身体測定では、五歳児が三歳児とペアになるときは同じバスとかの接点を頼りに誘いに行くのですがウンと言ってもらえなく、四苦八苦の苦労をして次回(休んだ子どもの検診日など)に廻る事もあります。むらさきまつりは「創作活動の参観日」と昔は言っていたのですが二日目はお父さんやお母さんの力作が出来るものですから「祭り」として参加を認めたものです。一日目思い思い制作に取り組み子どもにとってはその過程が楽しく大切にしてやりたいと思います。以前は作品展と一般的な取り組みでしたが申しましたように作品という出来上りの概念ではなく、遊んだ痕跡はお母さんに認めてもらいたくって持ち帰ってしまいます。

 この二学期は自分の思いを言葉にして伝え合え難い大きな大きな思いを抱くので語彙の少ない幼児はそれでも手振り身振りで実際に身体表現で見せる…など知恵を出し合い、伝わらない歯痒さを経験し、そしてあの手この手の方法を見聞きして工夫するその苦労の結果、相手に伝わった時の喜びは相手が認めてくれ、受入れてくれたのです。高い壁(ハードル)を乗り越えて得難い自信となりました。


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