園 長 と 語 ろ う

平成31年1月

― 三学期の保育方針 ―

 平成三十年度、むらさき幼稚園の保育指針で主体性を育む事と私学の自由性を重く受け止め人間として生きる真実を常に追求する「自由・自在・自然」な人格形成に寄与する。と述べております。

 三歳児は社会生活を営む体験学習をする最も大切な時期ではあるが集団生活をする上で最小限の概念を獲得するとし、自分の名前、靴箱やロッカー、自分の持ち物などが一致するよう覚えねばならないけれど、一人ひとりの発達に応じて概念化できるよう配慮すると申しております。17人の入園児で今年度は出発したのですが、転入園や満三歳の途中入園などでうさぎ・はと共に10人ずつ、20人となっています。

 現在の様子は三・四人で各々言葉や身体の表現で意志を伝え合い、園中どこにでも出現する「忍者」・・・と私たちに言わせしめるグループや職員室で美里先生の机の中身に興味がある子や私の机の下が居心地が良いのかあるいは「居るの言わんといてや」と数人の女児が潜り込んでいたり、それを捜す数人の男児が大声で名前を呼びながらダダダーと駆け抜けています。クラスメイトに呼ばれて引っ張られて帰った子どもがすぐ職員室に逃げ戻ってきた子どもと、この原稿を書いて気づいたのですが戻ってこなくなっている事。あるいは朝一番に職員室に来なくなっている事や砂場を中心に、園庭で一日過ごしていた子がサンタさんとあそぼうでは遊戯室で寝転がっていました。なんと全園児と全職員が参加ししているその場に居る事です。

 四歳児は26人進級で1人が入園、途中出入があり現在はれもん・もも共13人で合わせて26人です。
 やはり年度当初に四歳児の担任に申したのは社会性(集団生活)を営む為に三歳児入園当初集団生活習慣として、基礎を概念化しその概念を崩すエネルギーのある子は自分で概念作りします。即ち個性を自分で築いていくのです。

 子ども達がこの大きなエネルギーを発揮できる自由性をしっかり保障してやってくださいとだけお願いしております。三・四人から五・六人のグループで行動を共にする事もあったり、構成人物でリーダーを取ったり、あるいはそのリーダーがプラスαになったりと1つのグループで役回りを転々とするグループ。遊びによって人の入れ代わりがあったり・・・と仲間の遊ぶがより複雑になり、より向上する為のハードルを上げる兆しが見られます。五歳児(24人中24人進級、一人の出入りがあり人数は同じです)は生活を豊かにする為、難易度の高いハードルを敢えて求め、グループも一桁上の人数も抱え込むようになり夫々の思いの違いは夫々の方法で表現し合い、言葉で伝え合えない人も仲間に加えて身体の全てを駆使して伝達できる程で本来の社会が出来るのです。

 この三学期は無我夢中で過ごした生活を三歳・四歳・五歳夫々が心静かに自分達の発達に応じた生活を充実させる時期となります。それだけ仲間の包容力を最大限に発揮できるのです。

 二学期末の子ども達を見ていて確信いたします。


このウィンドウを閉じる