園 長 と 語 ろ う

平成28年7月

―人らしく―

 6月の「園長と語ろう子育てABC」で6月頃園生活に随分慣れて活動範囲の広がりと共に「自己チュー」のぶつかり合いで神経もオーバーワークになり大人の新社会人が「五月病」とかつては言われゴールデンウィークで里帰りし家族と共に生活する事で癒され元気に社会に復帰できるはずが「ストレス系の○○」と病名をつけられドクターストップで社会に復帰できない事が一般社会でも増えているそうです。
日本人そのものがひ弱になっていて、むらさきの目指す「たくましく生きる」に遠のいているのでしょうか…。そんなこともありこの時季に良く起こる夜驚・発熱・チック・夜泣き…などなど親御さんに心配をかけるような事が起こります。

 そんな時に心配だし…お母さんも睡魔と闘いながら添ってやりたいし…と悩まれる時季。どのように対処されたのかお伺いしました。

 小学生の兄の幼児期の頃を思い出しながらお話頂いたのですが、夜驚や夢の話で寝ついて一時間ほどして突然それはやってくるそうで夜驚もあれば夢もある。夜驚はガバッと(多分)起き上がり、怒っているようにブツブツと言葉を発している。それに比し夢の中に居る彼は友に話しかけたり、笑ったりとストーリー性があるように感じられるそうですが両方ともお母さんが話しかけられたり、問いかけられたりしても一切返答はありません。翌日聞かれてもこれも一切憶えてないとの事。この現象はノンレム睡眠からレム睡眠に移行する時だと言われたのでお母さんはそっと側で見守っておられたのでしょう。入眠(5分~20分)→ノンレム睡眠(60分~80分)→レム睡眠(10分~30分)このノンレムとレム(90分)を4~5回繰り返すそうです。

 他のお母さんの例では小学生の子どもがチック(眼ばたき)がどんどん度を越して父親が「くしゃくしゃ小父さん」みたいやとその能力を喜んだ程ですがお母さんは友だち関係が何かあるな…と強烈なチックに気付いたそうです。

 そんな時、担任の家庭訪問で事の次第を知られたのですが、本人への問いを設問とされ宿題の如くに出されたのですが本人の意に沿わなく白紙や異なる事で応えたり今回はその設問に斜線で塗り潰してあって担任が放課後本人と話し合いを求められたのだが本人は「約束があるから失礼します…」と帰宅したので心配になった先生が家庭訪問されたのでしょう。お母さんは本人の気性や性分を話されボタンのかけ違いが本人を頑なにしてしまったのでは…と「ご心配をお掛けします…」と礼を申し述べられました。

 先生の経験のあるお母さんが「こどもの為にと思う思い」は先生みんな誰にも負けないと自負しているが、山登りに例えると登り口や登り方が違ったりするもの…とフォローもして頂きました。十人の参加者でしたが夫々に質問やご自分の思いを出して頂き有意義な時間が持てました。

 このようなお母さんからのお話しを伺って私は「みなさんのお子さんはなんと幸せな事でしょう」と申しました。我が子が苦しんだり悩んだり、あるいは発熱や夜驚を起こしても決して不安がることなく「日本のお母さん」をしっかり努めておられる事…にです。

 2歳の頃「母子分離期」にはお母さんが叱るような事をします。母=私。私=母と思ってますので。する事は何でも母です。技術が経験が至らない私は「邪魔しなんで、手を出さなんで…」と叱られました。私にとってうっとおしい存在にお母さんがなってほしいのです。母と私とは違う人と知る芽が出たのです。このように以後本人が自立する為に必要と感じたときに反抗をします。

 最も大きなのが思春期の反抗です。この反抗に応えてやるのは「もうあんたなんか知らん…」と突き放してやる勇気を持ってください。

 むらさきのお母さん方は乳幼児期、我が子に常に寄り添って頂いてます。この親と子の信頼関係、即ち「絆」が結ばれていないと子どもの反抗期はありません。自立の原動力となるような熱い血の通う反抗期は…。


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