遊撃インターネット狂人雑記85 北のりゆき=死売狂生=行方未知 遊撃インターネット雑記 遊撃インターネットTOP ご意見等は掲示板へ 2011 年10 月17日(月)『図説雑学 フランス革命』(安達正勝)を読む /『神のみぞ知るセカイ』ツイッターに困ったちゃん出現『マラーを殺した女 暗殺の天使シャルロット・コルデ』に感心したので、同じ作家の『図説雑学 フランス革命』を読みました。『図説雑学』なんて題名についているとなんだか下らない雑本みたいですが、そんなことは全くなく、極めてわかりやすくフランス革命の経緯をまとめた良書でした。分厚い『世界の歴史××巻 フランス革命』なんて本を読んでいると、読み進むうちにだんだん頭がこんがらがってワケがわからなくなってしまいます。この本を手元に置いて読めば、そんなこともないでしょう。 単行本が出たら必ず買うマンガは何冊もありますが、ここ最近、毎週読んでいるマンガは少年サンデーに連載している『神のみぞ知るセカイ』だけです。この作品については前にも書きました。
電気スライム拷問? 大半の人は喜んでいましたよ。こんな調子です。 今読んだけど、ハクアの絶望の表情が最高だった あの表現本当最高、あれ描いただけでも神だわ、いい感情出させてた …困ったもんだねー。 kami_haku 神屑@ハクア同盟No.8@angelfrench あの娘の事を本気で愛していて、自分にとって、自分の命より大切な存在なんです。だから幸せを願っていますし、今週は今まで以上に本気で辛かったのは紛れもない事実です。同時にどうしても読み方が偏ってしまって若木先生には申し訳ないと思っています。 kami_haku 神屑@ハクア同盟No.8 @kami_haqua 俺はずっと君の味方だよ。そういう奴らから俺らが守る。ハクア、君はこのまま不幸になっちゃいけない。君には幸せになる義務がある。その為には俺達は何だってやってやる。こっちがどうなってもいい。俺は君を信じて、君を守る。 マンガのキャラクターに、なぜここまで? 本物だけが持つ迫力ですねっ。若木民喜先生は「 あんまりみんなをビックリさせないでね」と大人の対応をなさっていましたが、最近さらに発言がエスカレートして「ハクアが不幸になるなら、生きていてもしょうがないから死ぬ」とか言いだす始末です。自殺されても迷惑だし、どうせ死ぬんだと刃物でも持って押しかけてこられたら、マンガ家初のテロ被害者になってしまう。うへぇ。作者はたまったもんじゃないですね。
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10 月18日(火)小児ガンの赤ちゃんのお母さんと話す 連日の病院通いです。往復で四時間以上かかるので、もうクタクタです。しかし、なぜか情緒は安定しています。精神病院で鬱病と診断されましたが、ただのガキ・ノイローゼじゃないのか? 子供がいないと静かで読書が進み、ラクだ〜。 歴史と医術のウデは比例するのでしょうか。全国から患者が来ています。本当は幼稚園が夏休みの八月に入院させたいと申し込んだのですが、断られてしまいました。事情通によると、夏休みは地方の患者さん優先なんだそうな。そりゃそうだよなあ。夏休みは終わったけど、和歌山県からきた患者さんがいました。 子供病室のそばに子供を遊ばせるプレイルームがあります。十一か月の赤ちゃんを遊ばせていたお母さんと話しをしたら、その子は小児ガンで母子同室の六人部屋に四ヶ月も入院しているのだそうです。母親の愛情というのは、凄まじいものです。オレだったらあんなところに二週間も住んだら、発狂して精神病棟送りになってしまう。いや、マジで。 おとなしくガンで殺されてたまるか!福島原発を占拠し永田町に放射能をぶちまけろ! 権力による核の独占を許すな!福島へ行きダーティーボムをつくれ!人民の核武装を! 原発災害を内戦へ転化せよ! こんな党派が出てきたら一万円くらいカンパするぞ。 雑記TOP 遊撃インターネットTOP 10 月19日(水)ムスメが『ラブプラス』をプレイ いつものように病院の廊下のイスで寝ていると、妙に注目されています。隣で遊んでいるムスメのDSをみると『ラブプラス』をやってるー。やめてー。友だちと話しをしていると思ったら、ゲーム内の凛子ちゃんとお話ししていたんだね…。 先日ネットをうろついていたら、3DSとかいうハードで新しい『ラブプラス』がでるという情報を仕入れました。もともと上手だったけど、さらに絵がうまくなっていますね。 10 月20日(木)赤ちゃん退院 二十日間入院の予定でしたが、数日早く退院することになりました。めでたいことだけど、退院の前日に通告があるというあわただしいシステムです。部屋に赤ちゃんが拾って口に入れそうなものがないか調べ、掃除をしてから迎えにいきました。 赤ちゃんのトラウマを治すため、細君にずっと抱っこしていてもらい夕食作りは免除です。快気祝いもかねて、なにか食べて帰ることにしました。調べたところ、帰り道にあるくら寿司が長崎フェアというのをやっています。そこに寄ることにしました。 赤ちゃんの回復力には、驚いてしまいます。もしオレが右肺の五分の二を切りとるなんていわれたら、その場で腰を抜かしてしまう。手術後一週間は、なにものどに通らないだろうし、二週間くらいは寝たきりになりそうです。ところが赤ちゃんときたら、手術して三日後にはオッパイくれくれで母親の胸に吸いつき、五日後には牢屋みたいな格子つきのベットの上を這いまわっていました。 雑記TOP 遊撃インターネットTOP 10 月21日(金)ScanSnap S1500は素晴らしい前にエプソン製のスキャナー GT-D1000を購入したと書きました。自動紙送り装置を備えたフラットスキャナーで、同人誌をPDF化するのによいと思ったのです。しかし、使いものになりまへん。通常のフラットスキャナーとしては、なかなか優秀です。古いスキャナーは、ちゃんと動くまで一分程度待たされましたが、GT-D1000はすぐに読みこみ可能です。画質もなかなかのものでした。 しかし、バラバラにした本を自動的に取りこんでスキャンする機能は使いものになりません。すぐに紙が詰まり最初からやり直しになる。高い頻度で紙詰まりを起こすし、ちょっと紙が厚いと取りこみができません。千円もする同人誌が詰まったあげく、やぶけてパアになった時点であきらめました。 鬱が悪化したり赤ちゃんの入院騒動があったりで同人誌のPDF化作業自体が止まっていたのですが、いいかげんエロ同人誌をどうにかしないとなりません。あらためて評判のよい富士通のScanSnap S1500を購入しました。 想像していた半分くらいの大きさで、ほとんど場所をとりません。信じられないかもしれないけど、畳むと持ち帰り牛丼を二個並べた程度の大きさになります。 実際に使ってみましたが、いや、速さといい使いやすさといい、まるで別物です。なにより安定性がすごい。糊がついていて二枚重ねて取りこんだ紙でさえ超音波で探知して指摘してくれます。スキャンミスがでない安心感はたいしたものです。たしかにこれを使えば一冊百円スキャンでも商売として成り立つ、と感じましたね。 エプソン製のほうも普通のスキャナーとして使えるからまあいいんだけど、どうせなら最初からこれを買えばよかったですよ。無駄な時間を使ってしまいました。自炊をしたい愛書家にお勧めです。
雑記TOP 遊撃インターネットTOP 10 月22日(土)やかましくてなにもできないよ 赤ちゃんが帰ってきたとたん、やかましくてなにも手がつかなくなってしまいました。子供が一人だとなんとかなるんだけど、二人になるとケンカしたりするし、もう、どーにもなりません。一人の時の四倍くらいうるさくなり、新聞も読めません。子供たちをなぐったことは一度もないけど、けっとばしてやりたいとは毎日考えていますわ。 雑記TOP 遊撃インターネットTOP 10 月23日(日)アニメ『ちはやふる』『未来日記』をみる 読書できる環境ではないので、ハードディスク録画機が自動で録画していたアニメ『ちはやふる』と『未来日記』を三回分まとめてみました。 雑記TOP 遊撃インターネットTOP 10 月24日(月)『虐げられた人びと』(ドストエフスキー)読了『虐げられた人びと』を読了しました。ドストエフスキーが書いた最後の通俗小説といってよいのかな。『死刑体験』の後にシベリアに流刑され、九年後に赦免されて首都に帰還して書かれた最初の小説です。この作品の前にシベリア流刑の体験記『死の家の記録』を書いているけど、これはノンフィクションに近いですからね。 その点『虐げられた人びと』は、娯楽小説なので、かわいそうな女の子に同情し、悪いやつに腹を立て、難しいことはなく普通に楽しめるわけです。さすが大文豪が書いただけあって、今読んでも十二分に面白い。これなら舞台を現代に移しSF風味やキャラ属性をつけてパクったら、ライトノベルとして十分ヒットしそうです。オレが書いてみようかしらん。 売れない小説家の主人公は、義理の妹と婚約するんだけど(ラノベっぽい)、その義妹は優柔不断のダメ男を好きになってしまい(ラノベっぽい)、駆け落ちしてしまう。親は激怒して義妹を勘当。優柔不断ダメ男の父は極悪人で義妹の親をおとしいれて破産状態にしてしまう。さらに極悪父は、優柔不断ダメ男と義妹を別れさせて金持ちの娘と結婚させようと画策する。その金持ち娘は美人のうえに立派な人で、義妹と優柔不断ダメ男の関係を知って同情するんだけど、ダメ男に惹かれてしまい蟻地獄にはまるように極悪父の思惑通りになっていく。なぜか優柔不断なダメ男がモテるんだよね(ラノベっぽい)。 正義感が強く心優しい主人公は、自分を振った義妹と親を和解させようとしたり、ダメ男をどうにかしようとしたり、ダメ男の極悪父と対決したり、義妹と金持ち美人を会わせてみたり、虐待されている孤児の女の子を保護したりと、孤軍奮闘の大活躍をします。だけど極悪父のほうが一枚上手で、どうにもうまくいかない…。 複雑な男女の恋愛感情と父娘の葛藤、それに虐待されすっかりひねくれてしまった孤児の女の子の描きかたが見事です。孤児の女の子が乞食をするシーンは、黒澤明が『赤ひげ』でパクっていますね。それにしても、どうしてこうドスト先生の作品は、破滅型の女ばかり出てくのだろう…。 善意の化身のような売れない小説家主人公は、どうみてもデビューしたころのドスト先生がモデルです。……厚かましいねー。本当はこの人、肺病で死にかかった奥さんを放置して外国に行き、女と会っていたんだぜ。 後期の大作群のような深みというか凄みはないのだけど、さすがドストエフスキーといったところで人間の複雑さを巧みにえがいています。そのうえ娯楽としても面白いという佳作でした。解決の鍵を握ることになる孤児の女の子のかわいそうな身の上には、思わず泣きそうになってしまったよ。ドストエフスキー入門としてもいいんじゃないでしょうか。 新潮文庫の小笠原豊樹訳を読みましたが、筑摩書房のドストエフスキー全集に小沼文彦訳が収録されています。千円程度だったので、アマゾンのマーケットプレイスで注文してしまいました。もう一度違う人の翻訳で読みたいと思います。
雑記TOP 遊撃インターネットTOP 10 月25日(火)『物語 フランス革命』(安達正勝)読了『マラーを殺した女 暗殺の天使シャルロット・コルデ』と『図説雑学 フランス革命』がよかったので、作者が同じ『物語 フランス革命』を読みました。これも面白かったけど、かなり『図説雑学 フランス革命』と重なっています。通史的に読むのだったら『物語 フランス革命』がよく、もっと分厚いフランス革命本を読む際の助けにするのならば『図説雑学 フランス革命』がよいでしょう。 安達正勝のフランス革命本は、多くのページを女性に割いているのが特徴です。フランス革命は男の革命だったので、ヴェルサイユ行進などで武器をとって革命を先導した女たちは、革命の進展とともに街頭から家庭へと戻されていきます。そういったフランス革命の反動性ともいえる部分を指摘しています。
雑記TOP 遊撃インターネットTOP 10 月26日(水)風邪をひく 赤ちゃんの風邪が感染しました。ほんの二十日前に肺の一部を切りとられそのうえ風邪をひいているというのに、赤ちゃんは元気いっぱいで「ケケケケケケケ〜!」とか叫び声をあげて部屋中はいまわっています。 少し元気が出た時に ScanSnap S1500を利用して同人誌をPDF化する作業をしました。とりあえず引っ越しの際に束ねて廊下に積んでおいたものからはじめました。九〇年から九五年にかけてコミティアなどで購入した創作同人誌です。これは当時の創作系同人誌の粋とでもいうべきもので、バラバラに分解して捨ててしまうのは、もったいないなぁ。こんな機会でもなければ二度と読むこともなかっただろう本も多いのだけど、愛書家の常として本箱に背表紙が並んでいるだけでも嬉しいんだよね。創作同人誌を分解すると、自分の青春をバラバラにしているような気がします。 記念にめぼしい同人誌の表紙を貼っておきます。古いオタクには、なつかしい本があるんじゃないかな
雑記TOP 遊撃インターネットTOP 10 月27日(木)『僕とツンデレとハイデガー』(堀田純司)読了オタク向け萌え哲学解説本『僕とツンデレとハイデガー』(堀田純司)を読了しました。物語仕立てになった哲学解説本といえば、ベストセラーになった『ソフィーの世界』が最初かなぁ。 NHKでアニメ化までされた『もしも高校野球のマネジャーがドラッカー〜』の二番煎じという書評を目にしましたが、むしろ『ソフィーの世界』の系譜につらなるように感じました。オタク向け哲学解説本ということでは、本田透の『喪男の哲学史』に近い感じがします。新卒のダメ社員が交通事故にあい、あの世 ?で八人の女子高生哲学者に会い教えを受けるという内容です。哲学美少女は、デカルト=出丘ルネ、スピノザ=杉野座はる、バークリー&ヒューム=清田暮葉&出井陽梅、カント=神渡えまる、ヘーゲル=比良川瑠海、ニーチェ=二池双葉、ハイデガー=春出川千夏という面子です。西洋哲学を一連の流れとして理解できるのが最大の長所だと思います。オレは、哲学解説本が好きでけっこう読んでもきましたが、読んでもはしから忘れていきます。この本は、西洋哲学を『流れ』としてとらえることができるので、読み終わったら単語の断片しか残っていなかったなんていうことはありません。 大まかにいって西洋哲学は、絶対的ななにものかを探る主流と、事物を相対化したり絶対的なものなんか無いとする反主流に分けられるようです。有名なイデア論とかキリスト教神学、ヘーゲルの絶対知などは主流派の典型に思えます。そんな主流派に反逆したのがスピノザやニーチェ、それにヒュームのイギリス経験論なんかですね。しょせん解説本で得た知識ですが、イギリス経験論と大乗仏教の竜樹の唯識論なんて、オレにはそっくりに思えました。 八人の女子高生哲学者がダメ社員に伝えたことは要するに、自分の信じる道を進めば必ずどこかへとたどり着くということみたいです。これは、不確実の時代に生きるか弱いオタクをはげます本でもあるんですね。 哲学解説本を読んでいると、必ずドストエフスキーが言及されます。この本では『カントたんの章のまとめ』で引かれていました。カントがとなえた絶対確実な「道徳法則」についての部分です。 「もし確実なものがないとすれば、人間にとって絶対の道徳もないことになる。そうするとどういうことになるか。 でも問題は、本当のことをいうとそんな「俺ルール」で自由に生きられる織田信長みたいな人間なんて、ほとんどいないんだと思う。 ラスコーリニコフだって、結局は自分の決断と行為を自分で背負うことができず、聖書に救いを見出していった。イエス・キリストという人はそのことをよく知っていたよ。あの人は、自分の教えには、指針が欲しい人には指針を、指針から解放されたいごく少数の人には自由を、という2つの奥義があるといっていた」 ここを読んで、 10月10日の雑記で引いたスヴィドリガイロフのセリフを思い返しました。 スヴィドリガイロフはすわったまま、じっと考えこんでいた。 このスヴィドリガイロフの言葉は、なにやら絶対的な存在を志向する西洋哲学に対するあからさまな嘲笑ですよね。 肉体より精神が優越するとか絶対的な存在がどうとか三千年近く考えている西洋の人と較べると、日本人は幸せです。『世間』という神サマを自らつくりあげ前後左右キョロキョロしながら暮らしている人も多そうですけどね。しかし、絶対的存在が高みから常に自分を見下ろしているなんていう強迫観念にとりつかれるよりはマシでしょう。そんなのは息苦しくてたまりません。
雑記TOP 遊撃インターネットTOP 10 月28日(金)スケキヨ丼について(グロ注意) ネットをうろついていて、『スケキヨ丼』なるものを発見してしまいました。朝鮮日報が紹介した韓国の鮎料理らしいんだけど…。こ・れ・は・・・。
横溝正史の『犬神家の一族』に登場する犬神佐清からネット界では『スケキヨ丼』と命名されたそうです。 グロついでにもう二点ほど。下の画像は、原発事故の際にペットの救出活動をした人のページに一時載っていたものです。グロすぎたせいかすぐに削除されてしまいました。
それにしても放射能の中を動物ボランティアの人はがんばるよな。オレだったらカネをもらってもやってらんないけどな…。放射能だぜ…。 遊撃インターネット雑記86
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