遊撃インターネット狂人雑記73
北のりゆき=死売狂生=行方未知

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2010

1117日(水)大学病院につきそう/『狂人日記』(ゴーゴリ)を読む

 細君の妊婦検診につきそい大学病院にいきました。大学病院は待たせるんだよねえ。保育園の退園時間に間に合わないので、子供づれです。これで一日つぶれてしまう。
 二時半に予約していたのですが、表示をみたら九十分待ちになっています。女だらけの産婦人科の待合室で子供をあやしていると、目立つ〜。さいわい四十分くらいで細君の番になりました。
 普段は医師が一人でエコー検査するらしいのに、四人がかりです。なぜか胎児の心臓のあたりを何回も映し入念に検査して、嫌な予感がしてきた。「アレなに
? アレなに?」と子供がうるさくきいてきます。「アレは赤ちゃんの心臓ねー」とか適当に答えていると、モニターが赤や緑のカラーになりました。うー、アレは熱! 「熱いところが赤くて、冷たいところが青いんだよ」とかテキトーなことを教えたら、医師に「これは血流です」なんて訂正されてしまった。
 検査の後で、問題の
CCAM(先天性?胞性腺腫様奇形)について説明を受けました。よくみつけたなというほど小さい一センチ程度の腫瘍が肺にあるけど、出産などには影響なし。検査技術の発達でみつかったようなものらしいです。昔だったら気がつかずに出産して、小学校のレントゲンで肺に影があってはじめて発見されるという程度のものということです。
 良性の腫瘍なので癌化の可能性はないそうです。しかし腫瘍はバイ菌の巣になるので、風邪や肺炎になりやすいらしい。うまくしたら、赤ちゃんの成長とともに正常な細胞につぶされて消えてしまうかもしれない。可能性は小さいけど、逆に腫瘍が大きくなる可能性もあるらしい。産まれたら小児科でよく診てもらいましょうという結論でした。
 陸上か水泳でもやらせて肺を鍛えて育てるか、普通より弱い子なのだから無理をさせず育てるか難しいところです。女の子だったら、胸を病んだ美少女というシチュエーションで優しく育てるんだけどな。夏休みごとに清里か軽井沢の別荘………は無理だから、バンガローにでもつれていって、サナトリウムごっこをしたいぞ。でも、男の子じゃあ過保護に育ててもロクなことがなさそうだしなあ。
 まあ、大した障碍じゃなくてよかった。肺の中にイボがあるという程度のものらしい。『先天性
?胞性腺腫様奇形』なんていわれると、ビックリしちゃうよな〜。心臓のあたりを入念に検査していたのは、もう子宮が胎児でパンパンになっていて心臓がみづらかったからでした。疑心暗鬼とはよくいったものです。
 安心したら腹が減ったので、ファミレスで食事して帰宅しました。

 ずっと子供の相手をしていたので、くたびれてしまった。帰宅後は細君に子供をたのみ、ゴーゴリの短編集『狂人日記』を読みました。表題作の『狂人日記』は、長官の令嬢に恋をした四十男の小役人の書いた日記という小説です。日記の中でだんだん小役人が発狂していきます。1830年代のロシアで書かれた小説ですが、ずいぶん現代的に感じました。キチガイを笑う小説なので、こんなの今では書けませんがね。
 小役人は、令嬢の飼っている犬と文通していると思いこんだ犬の飼い主の家に押し入って犬小屋をあさり、令嬢の犬からと妄想した手紙をぶんどってきます。ここから令嬢犬からの手紙が続きますが、小役人は「書体に犬らしいところがあるな」なんて感想をもらし、笑わせてくれます。
 さらに症状が進行し自分をスペイン国王だと思いこみ長官宅に乗りこんだりして小役人は、精神病院にぶち込まれます。日記の日付も無茶苦茶になります。

 二〇〇〇年。四月四十三日。
 今日はたいへんめでたい日だ! スペインに王さまがいたのだ。見つかったんだ。その王さまというのは ― このおれだ。今日はじめて、それがわかった。うちあけていえば、まるで稲妻が照らすように、ぱっとそれがわかった。いったい、どうしてこれまで自分が九等官だなんて思っていられたのか、わけがわからぬ。あんなとほうもない狂気じみた空想が、まったくどうしておれの頭へ浮かびえたのか? まだだれ一人おれを精神病院へ入れようと思いつかないうちで、まあまあ仕合わせだった。いまや、おれにはなにもかもがはっきりした。いまのおれには、いっさいが手に取るようにはっきり見える。ところが、いままでは、いっさいがまるで霧にでもつつまれたようで、おれにはなにもわからなかった。どうしてそうだったかというと、人々が、人間の脳髄は頭のなかにあると思いこんでいるせいだと、おれは思う、そんなわけのものじゃけっしてないのだ、人間の脳髄はカスピ海のほうから風に送られてやってくるのさ。
 おれはまずマヴラの奴に、おれの素性をあかしてやった。奴は自分の目の前にいる人がスペインの王さまだと聞かされると、もうびっくり仰天して両手を打ちあわせ、恐れおののいて身の置きどころもないというふうだった。ばかな女で、スペインの王さまなんてまだ一度も見たことがないんだから無理もない話。

 これは実際にキチガイが書いた文を参考にしてるよね。昔からちゃんとキチガイがいたんだな。オレが盛んに同人誌を発行していたころ、キチガイの人がわけのわからない小説?をノート十冊分くらい送ってきて、楽しませてもらったことがありました。
 日記の日付も、どんどん悪化していきます。
二月の後に改まった同じ年の一月 とか 日三四月年、月二 三四九 とか。
 オレは、日本の小説をほとんど読みません。面白くないからです。なぜ面白くないかというと、人権屋がうるさくてキチガイとコジキが出てこないからではなかろうか。特に私小説はいけない。小説家の日常なんか読んでも、面白くもおかしくもないよー。たまにキチガイ小説があっても、リストカットとかそんなグジュグジュしてシケたシロモノです。
 近代小説の元祖とされる『ドン・キホーテ』なんて、自分を騎士だと思いこんだキチガイが、ロバにまたがって竜の幻覚の風車に突っこんでいくというキチガイ小説だよね。
 現在の日本で最もキチガイなメディアは、エロゲーだと思う。だからオレは、エロゲーが好きなんですよ。他のメディアにも、もっともっとキチガイ成分がほしいと思います。
 この本には、他に『肖像画』と『ネフスキイ大通り』が収録されています。『肖像画』は、人を狂わせて破滅させる奇怪な金貸しとその肖像画の因縁話。ちょっと十九世紀っぽくて古くさいけど、現代でも通用するほどテンポよく読めます。
『ネフスキイ大通り』は、二人の男が二人の美女をネフスキイ大通りでみかけ、それぞれ別れて後をつけるというお話し。金髪美女の後をつけた中尉の方の話しは、そう大したものでもない。もう一人の絵描きが後をつけた黒髪美女の話は、なかなか示唆に富んでいました。
 黒髪美女にひと目ぼれした絵かきは、後をつけながらこの女を徹底的に美化します。
この世に実在するとは信じられない天使 とかそんな感じです。ところがこの女は、売春婦だった。女の後について売春宿に入った絵かきは、ただの淫売だった黒髪美女に袖を引かれ逃げだしてしまいます。絵かきは衝撃のあまり引きこもって不眠症になってしまう。眠れないのでペルシア人から阿片を買って眠りにつき、夢幻の中で黒髪美女を美化する妄想をふくらませる。
 目を覚ますと絵かきは、黒髪美女はちょっと足を踏み外しただけで自分が手をさしのべれば立ち直れるんだと妄想してしまいます。絵かきはその足で売春宿まで結婚を申しこみに行きます。もちろん売春婦たちに嘲笑され、追い返されてしまう。絵かきは自分の部屋に逃げ戻り、四日間引きこもります。不審に思った人が扉をこじ開けると、カミソリでのどをかき切って絵かきは自殺していました。
 ゴーゴリ、面白いじゃないか。
 本田透の『世界の電波男 喪男の文学史』からの受け売りですが、十九世紀という時代には、すでに神の存在を無条件に信じられなくなっていました。その代わりとして『恋愛』を神格化する傾向があらわれます。ゲーテは『若きウェルテルの悩み』で、失恋したら自殺しなければならないと書き、影響を受けた若者が百人以上自殺しました。トルストイの『アンナ・カレーニナ』だって、人妻よろめきものなんだけど、やはり最後に愛に破れたアンナは汽車に飛びこんで自殺してしまいます。失恋→自殺という十九世紀的な世相をふまえると、この小説はいっそう興味深く感じられます。『ネフスキイ大通り』では、売春婦に失恋→自殺というところが、なんだか異常で面白い。
 ロシア文学を読んだら、また『罪と罰』を読みたくなってしまいました。

  

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1118日(木)墓石を建設? / 宗教アニメ『世界の光 親鸞聖人』(親鸞会)をみる

 また父親から馬鹿げた連絡がきました。墓石をお経の文句が入ったものに建てかえるんだそうな。予算は三百万だって! 年金暮らしの貧乏人のくせに「バカ」としかいいようがない。お経がそんなに好きなら、墓石にペンキで「南無〜」とか書いてくればいいじゃないか。
 これからますます年をとって身体が動かなくなるのに、死んだ女房が遺したわずかな貯金を使っちまってどうするの
? モーロクしたとしか思えない。いざという時にカネが無いなんてことになって、オレに迷惑をかけないでくれと返事しておきました。

 自分に迷惑が及ばないかぎり宗教の人は、面白い。以前知人からもらった宗教アニメ『世界の光 親鸞聖人』をみました。制作協力に『天地無用!』シリーズのAICの名があるぞ〜。
 このアニメは、親鸞会という浄土真宗系の新興宗教が作成したものです。神道系や日蓮系、それに密教系の新興宗教はよくあるけど、浄土真宗系というのはめずらしい。ちょっとネットで調べたところ、大学で偽装サークルをつくって新入生を勧誘するなど、かなりあやしい宗教みたいです。浄土真宗版の顕正会という感じでしょうか。暴力的ではないので、顕正会よりはいくらかマシそうです。日本は、資本主義の国だからそうなるのは当たり前なんだけど、かなりのカネカネ宗教みたいですね。
 親鸞一代記とでもいうようなアニメです。一巻二時間くらいで、全六巻+外伝というかなりの大作です。さすが宗教団体がつくっただけあって、異常な熱気を感じました。それにかなりエンターテイメントしていて、すごく面白い。だけどくたびれる〜、という感じですかね。
 山あり谷ありの力作ですが、かなり脚色というか創作されています。後半になると悪い日蓮が登場して、「念仏無間
!(念仏を唱えると無間地獄に堕ちる)とか叫びながら親鸞たちを襲撃したりする。親鸞の生年が1173年で、日蓮が1222年なのだから、五〇年も時代がずれとるよ。親鸞会は、日蓮系の新興宗教と競合しているから日蓮批判が強いのだろう。
 浄土真宗は、仏教のくせに一神教的な面白い宗教だと思う。日蓮系も法華経しか認めないから似たようなものなのだけど、ちょっと俗っぽい。「南無妙法蓮華経」と唱えていたら、福運がついて病気が治るとか金持ちになるとかね。死んだ時のありさまで地獄堕ちか成仏か分かるというのも、なんだかキモチ悪いですね。浄土系は死んだ後のことしか考えてなくて、現世利益にはあまりこだわりません。地獄から阿弥陀如来に救ってもらおうと「南無阿弥陀仏」とひたすら念仏をあげます。日蓮系より純粋な感じがしますね。
 日蓮系は、中年の自営業者が商売繁盛を祈って「ナンミョウホンレンゲキョ〜」と必死で唱えているというイメージです。浄土系は、雪深い田舎の婆さんが古びた仏壇の前で「ナムアミダ〜」と唱えているイメージでしょうか。
 落語じゃないけど念仏は、チーン「ナムアミダ〜」と陰気くさくて下げ〜↓という感じ。題目は、太鼓なんかをドンドン叩いて「ナンミョウホンレンゲキョゲキョ〜」と陽気で上げ上げ↑な感じです。新興宗教には、日蓮系のほうがむいているような気がするなあ。
 てっきりオレは、親鸞会は本願寺となにかつながりがあるとカン違いしていました。ところが調べてみると、東西本願寺派と対立関係にある独立宗教なんですね。伝統宗教とまぎらわしいところが強みなのかもしれません。

 http://www.tulip-k.co.jp/anime.htm 世界の光 親鸞聖人販売ページ

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1120日(土)パソコンがこわれる / よみうりランドにいく

 P2P専用に使っているパソコンがおかしくなりました。USBに外付けハードディスクの端子を刺しても認識しません。不明なデバイスがどうたらいう表示が出てくる。電気は通ってるようなんだけどね。SDカードやDVD-RWは使えるけど、不便だな〜。

 故障したパソコンをガシャガシャいじっていると、細君がよみうりランドにつれていれと騒ぎ出しました。なんでも、夜間パスとかいうのがあって、四時から八時まで乗り放題なんだそうだ。ついでにイルミネーションでライトアップしていてキレイなんだってさ。寒いし面倒くさいからそんなところにいきたくない。しかし、妊娠した女はコワイ。オレは鬱病で精神病でキチガイだから外出できないんだと説得しても、耳をかしません。怒りだしそうなので、しぶしぶつれていくことになりました。
 中央道を調布で降りて十五分くらいの場所なので、そんなに遠くもないんだけどね。だり〜。子供は、「わーい
!」とか「やったー!」とか小躍りして大喜びしていました。妊娠している女は遊園地の乗り物にのれないので、オレは子供の付きそい係です。大人用のジェットコースターにも乗れるのだけど、子供用ワンワンジェットコースターに乗ったら、もう沢山だあ。三時間くらいアレコレ遊びました。たしかに安くあがったけど、グッタリくたびれて帰宅したのでした。

 帰宅後、梶島正樹の『異世界の聖機師物語』というOVAをみました。梶島正樹の作品をみるのは『天地無用!』や『デュアル!』以来だから、十年ぶりくらいじゃないかな。かなり絵柄が変わったけど、ハーレム展開は変わらないなー。今のところそんなに面白くないけど、絵柄が好きなのでなんとなくみてしまう。

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1121日(日)『異世界の聖機師物語』(梶島正樹)をみる

 梶島正樹が原作・総監修の『異世界の聖機師物語』を十二巻までみました。全十三巻で一本四十五分のOVAです。アニメを連続視聴すると、五時間くらいで頭がモーローとしてくる。
 テレビ放送していないので、あまり知られていない作品です。知名度のわりには、なかなかの良作だと思いました。しかし、作画や動きはいいんだけど、同じ梶島正樹の
OVA版『天地無用』の最初のころのような面白さはないねえ。オレが年を食ったからかもしれないけどね…。
『異世界の聖機師物語』とか『天地無用
!』は、OVAといっても、今だったら楽天レンタルで送料込み百円で借りられます。百円だったら粗悪な深夜アニメをみるよりいいんじゃないかなあ。
 梶島正樹作品では、
OVA版『天地無用!』の前半と、映画版『天地無用!』の一と二。それにエヴァンゲリオンのノーテンキなパクリ作品『デュアル!』が面白かった。それ以外は、ダメだなあ。絵柄が好きなのでけっこう手を出してるんだけど、たいていつまらなくて途中で放りだしてしまう。特にTV版の『天地無用!』は、ひどかった。かなり人気があったようだけど、アレのどこが面白かったんだろう。
 エヴァンゲリオン以前のテレビアニメは、絵が下手すぎてみる気にならない。この頃のアニメで面白い作品は、一部の名作以外だと映画や
OVAばかりでした。最近のTVアニメは、昔のOVAなみに作画のクオリティが高い。でも、萌えの面白さばかりで、ワクワクするような作品をみかけないんだよなぁ。
 オレにとっては、
90年代後半につくられたOVA作品が一番面白かった。OVA『ジャイアントロボ』とか、OVA『神秘の世界エルハザード』とかね。『けいおん!』や『涼宮ハルヒ』も面白いと思うし好きなんだけど、面白さの質みたいなものが違うんだよな。『異世界の聖機師物語』には、この昔の光を求めたので、ちょっとガッカリしてしまったのでした。七時間以上連続して視聴するのに耐えたから、充分に良作だとは思うけどね。 

    楽天レンタル 

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1122日(月)『カモシカ』(鎌田洋次) 全三巻を読む / eBOOK OFFに本を売る

 鎌田洋次の山岳救助マンガ『カモシカ』全三巻を読みました。浦沢直樹とちょっと似た画風の人です。デビューは、鎌田洋次のほうがちょっと早いはずだけどね。
 救助作業中に遭難死した父親の後をついだ元デパートガールの女の子が山岳救助隊に入って活躍するというお話し。暖かみのある絵柄でせっかくキレイなお姉ちゃんを描いているのに、表紙の顔がきつすぎる。この表紙じゃお客さん減るよ。編集者はなんとかしろよ…。
 

  

 お話しとしては、遭難者がでるとリーダーが慎重にやろうというのに、「そんなことでは手遅れになります!」とかいって主人公がスタンドプレーに走り、超人的な運の良さでなんとか救出してしまうというパターンが多い。こんなことを続けていたらすぐクビになるか死んじまうぜと思うけど、マンガだから大丈夫。
 以前縦走したことがある白馬が舞台になった話しもありました。作者はかなり画力がありますし、登山の経験もあるようです。白馬の縦走路は、午後になると落雷が多く死人も出ているのですが、それをネタに一本描いています。オレも早くに山小屋を出て午前中に通りぬけたっけ。その時にみたような景色が描いてあって、「ああ、あるある」と当時の記憶がなつかしく思い出されました。
 主人公は「私、自分が死ぬこと…、考えてません」なんてことをいっています。遭難死した父親に対するファザーコンプレックスが、死への衝動に昇華して脳内に固着しちゃったんじゃないかな。山岳漫画の傑作といえば、村上もとかの短編集『岳人列伝』があります。この作品に出てくるキャラクターたちも、死への衝動を内に抱えたやつばかりでした。だから面白いんだろうけど、山岳漫画とそういう自己破滅的な衝動は、切り離せないものなのだろうか。
 残念ながら『カモシカ』は、打ち切りになってしまったらしく、伏線の回収ができず尻切れな終わりかたをしています。かなり面白い作品なのに、もったいない。もしかしたら読み切り短編が好評だったので、三巻までのばしたのかもしれないけどね。最後の冬山遭難編は、救助ものというより遭難ものとして非常に面白いと感じました。
 鎌田洋次には、『タンブリング』という女子体操漫画の傑作があります。ほぼ同時期に連載していた浦沢直樹の『
YAWARA!』より、よほど面白かった。いまだに売らずにもっているくらいですからね。鎌田洋次の絵でショートカット美少女の女子体操というだけで嬉しいのに、一番脂がのった時期の作品だけあって、キャラもストーリーも作画も非常に高水準です。なんでこの作品があまり売れなかったのか、大いに疑問ですね。掲載誌が当時のアクションだったから読者層を外したのかなあ。ヤングサンデーあたりで連載していたら、かなりヒットしたと思う。鎌田洋次の作品に興味を持った人は、ぜひ読んでみてください。

 本の整理を続けています。eBOOKOFFに雑本を135冊送りました。宅配便がとりにきてくれるので楽だ〜。それで本日メールで査定が届きました。1940円だって。そこらの古本屋だとタダみたいな値段をつけるから、そんなところよりはいいけどねえ。livedoor BOOKSにエロマンガを送った時は、五千円くらいになったぞ〜。eBOOKOFFよりlivedoor BOOKSのほうが買いとり価格が高いみたいです。まあ、いつか本を整理する時の参考にしてください。

   

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1123日(火)白河さやかフィギュアのクビがもげて芸術となる

 エロゲー『水夏』のゴスロリヒロイン・白河さやかフィギュアが転倒しクビがもげてしましました。八千円くらいしたのに…、おろろーん。八年も前に出たやつだからなあ。最近のフィギュアは、わずかに弾力があって、ちょっと衝撃が加わった程度では折れたりしません。しかし、元がレジンキャストのフィギュアは、簡単に劣化して壊れてしまう。
 そんなにメジャーなキャラじゃないのに、『水夏』の白河さやかが好きなんだよね。フィギュア初のゴスロリということもあります。当時のフィギュアとしては、かなり出来がよかったしねー。

 

 かわいい顔をして悩み深いキャラでした。親父は、死体の絵ばかり描いているというキチガイ画家です。母親が倒れた時も、医者もよばず死にゆく妻の絵を描いていたというキチガイぶり。白河さやかは、そのことを深く恨んでいて、いつか自分も父親に殺されて絵に描かれてしまうのではないかという恐怖を抱えています。そうそう、どうでもいいけど『D.C. ダ・カーポ』の白河ことりの従姉妹でもありますな。
 よくできてるでしょ↓ 気に入ってたんだよなー。

 

 それなのに、ちょっと倒したらクビがもげてしもうた…↓ 素材が劣化してもろくなっていたようだ。

  

 頭なしゴスロリ少女が帽子をもっておる。これって現代芸術に通じるものがあるよな。なんだか気に入ったので、そのまま飾ることにしました。サモトラケのニケみたいだあ。
 白河さやかフィギュアは、予備にもう一個もっとります。しかし、飾ると劣化して壊れてしまう…。実は、このフィギュアが壊れたのは二度目なんだよね。飾らなければ買った意味ないし、飾ったら半年か一年で壊れる。困ったもんです。

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1124日(水)細君の検診につきそう

 細君を自動車に乗せ妊婦検診にいってきました。ここ数日鬱が悪化して、本当は家から出たくなかったんだよね。鬱になると注意力が散漫になって、自動車の運転は非常に危険。抗鬱薬を服用すると頭がボンヤリして、これはこれで危険です。近所のスーパなどならともかく、抗鬱剤を五錠も服用しているやつが運転する車に乗って首都高から都心にいくなんて、オレだったら絶対に嫌だね。
 電車でいけと説得したんだけど、心細いからついてきてくれといってきかない。大学病院につれていっても検査が終わるのをボーッと待っているだけで、オレはまったくなんの役にも立たない。無意味な行為で実にバカバカしい。
 他人をはねたら大変だからね。無理に気を張って運転したら、頭痛がしてきて冷や汗とも脂汗ともつかないものが吹き出してきた。いてててて…。あまり薬を飲みすぎると睡眠薬と同じでガクッと眠ってしまい、大事故になる。なぜオレがこんな目にあわなければならないのか
? 女房のハラの子供のことなどどーでもよく、この女のツラを殴ってやりたいなぁとかそんなことばかり考えていました。だって、キチガイだもの。
 気をまぎらわせるために運転しながら生まれてくる子供の名前を相談しました。オレとしては、革命家からとりたい。レーニンは嫌いなので、トロツキーからレフ
(礼布?)かロシアのアナーキストのバクーニン(莫人)はどうかと提案したんだが、キチガイあつかいされてしまった。だから、お前のとなりで自動車を運転しているのは、キチガイなんだったら。わからねえ女だな。キチガイを「キチガイ」あつかいしたところで、事実を指摘しただけで罵倒になっていない。
 特に渋滞は、心底疲れる…。ぐったり疲れてなんとか帰宅。安心したら胃痛やら吐き気やら腹痛やら下痢やらの症状まででてきました。鬱になると『罪と罰』を読みたくなります。鬱病患者が数ヶ月も引きこもったあげく躁期になって人をぶち殺し、錯乱して自滅的な行動をとって破滅するという小説ですからね。今読むのにふさわしい感じです。

 書籍PDF化屋に本を三百冊ほど送りました。売った本や捨てた本を合計すれば、千冊以上は処分したと思う。父親のマンションにも千冊ほど置かせてもらっているから、二千冊は減ったはずだ。なのに、あまり変わらないなあ。本の山を崩しても崩しても、つぎからつぎへとわいてくる。同人誌も入れればまだ一万冊以上は本があるだろう。…どうしよう?

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1125日(木)『私の×みんなの甲子園』(鎌田洋次)全五巻を読む

 22日の雑記に書いた山岳救助マンガ『カモシカ』が面白かったので、同じ作者の『私の×みんなの甲子園』を読みました。下の画像の題名にちゅーもく。「みんなの」の部分に×がついているのが面白いよね。

 

 過去一度だけ甲子園出場を果たした県立高校弱小野球部に甲子園出場時の女子マネージャーが教師となって赴任し、やる気のない部員の尻を叩いて甲子園を目指すというお話しです。ちょっと『おおきく振りかぶって』に似ているけど、こっちの女顧問のほうがコワイですな。甲子園のためには、手段を選ばないんだもん。
 監督は、甲子園出場時の投手の幽霊。やる気のない本来の監督先生にとりついて選手を指導します。投手は、甲子園至上主義の野球部に嫌気がさして転校してきたという才能はあるけど一番やる気のないやつ。甲子園ときくとジンマシンを発症します。ちゃんと面白くなるように設定をつくっているよね。
 ベテラン作家が描いているだけあって、手慣れていて面白い作品でした。絶対読むべしというようなものではありませんが、きのうのような苦行でくたびれてしまった時に読むには、ちょうどよい作品だと思いました。

 

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1126-27日(金-土)『狂おしく 悩ましく 『前進』編集局員の事件録』、『エロか?革命か?それが問題だ!(深笛義也)を読む

 24日に病院につきそった帰りに模索舎で購入した『狂おしく 悩ましく 『前進』編集局員の事件録』と『エロか?革命か?それが問題だ!(深笛義也)を読みました。鬱が悪化したため集中力が続かず、拾い読みです。
『狂おしく
悩ましく 『前進』編集局員の事件録』は、ネット上に公開された文章の冊子化です。手作りの冊子で、一般書店では手に入りません。でも、ネットで読むことができるから無問題です。『前進』というのは中核派の機関紙のこと。レーニン主義党が機関紙活動を極めて重視することは周知のことです。『前進』の編集局員といえば、中堅幹部くらいの地位でしょうか。
 この冊子を読むと革マル派との内ゲバ戦争以来、中核派の内情が想像以上に殺伐としているというか、腐敗しているというか、堕落しているというか、「革共同の独裁的指導」とかいっていたわりに、もはや他者を指導するなどおこがましいような状態になっていたのがよく分かります。規約で定められた党大会もひらかれず、党内有力者の思いつきや権力者同士の力関係で党の方針を引き回すというありさまは、数千人もの党員を擁しそれなりの影響力を保持していた党派が、実態はもはや政治党派としての体をなしていなかったということでしょう。
 バールや鉄パイプをふるって百人以上の革マル派を殺害したり再起不能にし、誤爆で無関係の市民を何人も殺している党派がまともなはずがありません。殺人者がゴロゴロいる同盟員の人間関係は、同志愛などとはほど遠く、ちょっとしたことですぐにつかみ合いのケンカがはじまるようなギスギスしたものです。
 全逓
(郵便局の組合)の幹部のこんな言葉が紹介されています。中核派はよい活動家を引き抜いてボロボロにして使い捨てにしてしまう。これは運動についても同じような感じでした。なにか運動が盛り上がると、…うーん、たとえば反天皇制運動が盛り上がると、中核派が介入してきます。まず運動をやっている何人かを中核派にオルグします。そしてその運動に中核派の極左方針を注入します。たとえば鉄パイプをもって皇居に突っこめかね。あくまでもたとえですよ。そんなことをしたら運動がつぶされてしまうのは目にみえているような、「左」の方針を主張させるわけです。それで大論争になって、運動が分裂したりみんな嫌になってやめてしまったりします。それでも、活動家を獲得できたし、中核系となった運動(の残骸)も手元に残ったから、中核派にとっては勝利というわけです。
 革命軍についても、ある程度ふれられています。『前進』編集局員の著者は、何度も要請され仕方がなく革命軍の地下活動に加わっています。主に内ゲバのターゲットに対するレポ
(偵察)要員として働いたようです。殺人テロについては、やばいので触れていないだけなのかもしれませんが、張り込みや尾行のような活動がメインでした。
 革命軍『軍人』の日常は、悲惨を極めたようです。底辺の仕事を転々とし、なかには警察に追いつめられて管理人の目を盗みバンガローにもぐりこんで一夜を過ごすなどということもあったようです。
 当時の中核派は、日本は自立した強力な帝国主義国家で、数年以内にアメリカと帝国主義戦争をはじめるという、完全に誤った路線をとっていました。現在、その破産はあきらかです。現在は分裂してしまい主流派は労働組合運動に寄生する小型革マルのような路線に転向したようです。革マル派も組合に寄生する得体の知れない陰謀団体と宗教みたいな団体の二つに分裂したようなので、まあ、似たようなものでしょう。
 もうひとつこの冊子を読んで強く感じたのは、中核派幹部層の抜きがたい革マルコンプレックスです。なんで革マルのような気持ちの悪い宗派集団にコンプレックスを感じるのかよく分からないのですが、もともと同じ団体だったので、革共同第三次分裂の際に頭がいいメンバーはみんな革マルに行ったからかもしれません。たしかにこの冊子の分章を読んでも、理論や思想の面では、中核派の中堅幹部はこの程度かという水準でした。みたところ戦旗派は、中核派コンプレックスだったから、戦旗派→中核派→革マル派と、新左翼の中ではコンプレックスが連鎖しております。

 続いて『エロか?革命か?それが問題だ!(深笛義也)を読みました。エロ編と革命編がかわるがわる載っているという変な体裁のムック本です。著者は、戦旗派の元活動家です。何年も三里塚に常駐して農民の支持を集めるという三里塚現闘団の一員だった人らしい。他に数ヶ月程度団結小屋に住みついて機動隊とやり合う現行隊(現地行動隊)というのがあり、オレも三日程度体験入隊したことがあります。その時にこの人の顔くらいは、みたことがあるかもしれないですね。
 戦旗派のゲリラ・パルチザン部隊は、中核派革命軍などと違って地上から切り離された完全地下組織ではなく、ゲリラが一般の集会にも参加することもあるという半地下組織でした。かつて戦旗派の母体となった共産同が地下軍事組織の創設問題などで分裂し、また、地下組織が勝手に爆弾闘争をはじめるなど、多くの問題があったため、それを教訓にこのような形態をとったようです。軍の暴走によって多くの人生を狂わせるようなことがなかったので、今になって考えるとこの方針は非常に正しかったように思えます。マスコミには、ゲリラ三派などと呼ばれていましたが、戦旗派のゲリラにはなるべく人間に被害を出さないという一線があったように思います。無人の建物に火をつけるか火炎弾を撃ちこむ程度で、爆弾まで使用する中核派や解放派にくらべると非常に抑制されたものでした。
 著者は現闘団員として三里塚に常駐しているのに、何度もゲリラに参加しています。警察に面が割れているだろうに大丈夫なんだろうか。まさかゲリラ・パルチザン部隊員が、ある意味では三里塚闘争の表の顔である現闘団員だったとは思いませんでしたよ。この人は、千葉県警機動隊の隊舎に忍び込んで機動隊のバスに放火するなど、かなり冒険的なゲリラをおこなったようです。ゲリラ体験記を書いたら面白いんじゃないだろうか。まあ、筋金入りの活動家です。最後は、空港用水工事を妨害するやぐらに立てこもって機動隊と衝突し、逮捕されてしまいます。もともと逮捕要員として戦旗派を代表して権力に差し出されたという立場なんだけど、機関紙の差し入れもなければロクに接見にもこないという戦旗派の活動家使い捨ての態度に不信感を強め、組織を離れることになります。
 その後、エロライターになり、週刊新潮に戦旗派批判の記事を書くなど、さかんに戦旗派批判をおこなっています。この本もその一環ですね。共産党を転向した人が共産党の組織批判の本を出すというのに似た、左翼の転向者によくあるパターンです。あと、右翼団体の集会によく顔を出しているようだけど、これも転向左翼によくあるパターンだな。
 あと、エロライターらしく女性活動家とセックスしたことを自慢げに書いているけど、自慢できるほどの美人がいたかなー。

 この二つの本を読み比べると、まだまだ戦旗派はゆるかったなというのが正直な感想です。大学や組合に大した拠点も持たず路上の情宣で一本釣りした活動家を団子生活させるという活動形態で、党派としての歴史もせいぜい二十年程度の戦旗派と、人数が戦旗派の五倍くらいいて集会をひらくのも命がけの時代があった倍近い歴史をもつ中核派では、比較するのもかわいそうです。党派としての力量や影響力は、十倍以上違ったでしょう。
 まがりなりにも過激派だから組織特有の嫌らしさは戦旗派も十二分にもっていたんだけれど、中核派・解放派・革マル派にくらべれば、まだまだかわいいものに思えます。あの時代の武闘派の中では、一番質がいいというかマシだったんじゃないかなあ。なんといっても人を殺していないし殺人を美化することもなかったので、雰囲気が明るくよい意味で開けっぴろげでしたよね。
 解放派なんて、うっかり差別発言をしたり組織批判をするとその場で殺されかねない。一般学生に鉄パイプで殴りかかるような人たちです。中核派だと活動家は、ボロボロになるまで酷使され殺人テロにまでかり出されて最後には使い捨てられる。革マル派は口が堅いことで有名で謎の部分が多いのだけど、どうやら内部では相互批判という名の洗脳と監視が日常的におこなわれているらしい。革マル派の高校教師が生徒を洗脳して大学に送りこみ、隠れ革マルとして公安ノーマークのまま基幹産業や警察を含む官庁に就職させるということをおこなっています。そういう人は、革マル派から一生抜けられないでしょう。戦旗派は、著者のように逃げだしてしまえばそれで縁が切れるし、死刑や重刑になるほどの重犯罪をさせられるということもなかった。逃げだせば無理に連れもどされるということもなかったようです。
 意識的に人を殺すという一線を越えると、組織やその構成員の雰囲気というか人格がまるで違ったものになるようです。そのことを最も強く感じました。

『狂おしく 悩ましく 『前進』編集局員の事件録』は下のページで読むことができます。
 http://blogs.yahoo.co.jp/hutagoyama_1

 

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1128日(日)DVDGUNSLINGER GIRL』(ガンスリンガー・ガール)をみる

 ずっと以前にイギリスアマゾンから購入したアニメ『GUNSLINGER GIRL』最終巻の三巻をみました。二巻をみてからなかなかみる気になれず、ずいぶん放置してしまいました。だって、暗いんだもん。ようやく鬱状態から脱してきたので、元気づけにみることにしたのでした。
 相変わらずヨーロッパ映画を意識したダルな展開です。色彩も淡く描かれている。これはそういう狙いでつくっているのだろうからいいのだけど、オレとしてはもっとハリウッド的なテンポの良さがほしい。もっと、こうさぁ。根暗男どもがブツブツしゃべっているシーンをカットして、ロリ美少女が太ももをチラチラさせながら銃を連射して人を殺しまくるシーンをもっと増やすべきだろう。
 良いアニメなんだけど、最後の十三話で寝落ちしてしまった。起きてから見返しましたがね。ロリ美少女と死を結びつけた怪作といえるでしょう。
 外国からかった
DVDをいちいちリージョンフリーのDVD再生機でみなければならないのは面倒だと思いつきました。AnyDVDでリージョンコードを消去してCloneDVDでピーコすれば、通常のDVD再生機でみることができるのではないだろうか。思いついたら即実行です。
 それでピーコしたのですが、やっぱり通常の
DVD再生機ではみることができませんでした。リージョンフリーのDVD再生機やパソコンだったらみることができるんだけどな。よく調べたところ、イギリス版なのでPAL形式が使われています。日本やアメリカはNTSC形式です。さらにPALからNTSCに変換しないといけないのか…。変換することは可能なんだけど、DVD一枚に五時間くらいかかりそうです。おとなしくリージョンフリーのDVD再生機でみることにしよう。

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1129日(月)再び白河さやかフィギュアのクビがもげる/ 『流出「公安テロ資料」全データ』を入手

 23日の雑記で白河さやかフィギュアが壊れてしまったことを書きました。さっそく予備を飾ったのですが、一週間も持たず再びクビがもげてしまった。細君が布団を干そうとして通りかかった際に引っかかり、台から五十センチほど転落。ポッキリ首が折れたのでした。髪など細かい部分も折れてしまったので修復は不可能です。
 ちょっと衝撃が加わった程度でクビがもげるとは情けない。経年劣化してもろくなってしまっているんだな〜。すく落ちるような場所に置いていたオレも悪いし、細君を怒る気にはなりません。そういうわけで芸術が二つに増えてしまいました。バックにあるのは、ビン・ラディンマスクだよ。

 

 …オレの部屋は、こんなものばかりだなあ。

 左翼反体制系の出版社の第三書館が111-2日(月-火)の雑記で紹介した『警視庁公安流出資料』を出版しました。コミケでオレが出そうかと思っていたのにぃ。

  

 驚いたことに人名や電話番号、それに顔写真までそのままのかたちで出版しています。ケーサツ官はともかく「被害者」である在日イスラム教徒の写真まで掲載してしまっているのだから、いい度胸をしている。商業出版のほうが、オレなんぞよりよほど過激だなあ。商魂たくましいというかなんというか…。でも、ちょいとやりすぎたようです。裁判所から出版差し止め命令が出されてしまいました。
 版元ドットコムより↓

 このたびは第三書館『流出「公安テロ情報」全データ』を版元ドットコムサイトよりご購入のお申し込みをいただき誠にありがとうございます。
 本書に関する報道がなされた直後からたいへん多くのお申し込みをいただきました。
 通常、当サイトではご注文から2〜5営業日で発送する規定になっており、本書についても順次発送される予定でした。しかしながら、
28日に本書の出版を差し止める申立てが東京地裁に行われたとの報道があり、いったん第三書館での発送作業がストップいたしました。
 そして翌
29日、申立人(1名)の情報が掲載された4頁半分を切除又は抹消しなければ、出版、販売、頒布してはならないとの内容の仮処分がなされました。これを受け、第三書館では初版の出荷を停止し、改訂版を制作することを決定しました。
 つきましては、お申込みいただいた皆様には、上記改訂版(全
480頁)をお送りすることになりました。

 でも、回収するまでもなく初版二千部は、ほとんど売り切ったようです。やっぱり商魂たくましいな。オレが購入したのは、初版です。うはははは、勝ち組だぁ。
 

 ネット書店は、軒並み販売を自粛していましたが、唯一『ブックサービス』が扱っていました。ここは出版取次の栗田出版販売の子会社で、クロネコと手を組んで営業しているところのようです。骨がある本屋というより、情報が遅くてボンヤリしていただけだろう。でも、今後ひいきにしてやろう。 http://www.bookservice.jp/bs/PSRGTP0101.do?doInit=book
 どうせネットで流出した原版をもっているから、本を買っても意味がありません。でも、パラパラ読みできるから、本のかたちにすると読みやすいですねえ。それにヤフオクやアマゾンで売ったらいいカネになりそうだ。まあ、せっかくなのでコレクターアイテムとしてとっておくことにしますか。 

 最近アメリカでも似たような情報流出事件がありました。しかし、当局の対応は対照的です。アメリカでは、流出情報を本物と認めこれ以上傷を広げないように各国に連絡し、情報を持ちだした者を逮捕して、でっちあげ臭い容疑で暴露サイト管理者にも逮捕状を発行しました。ところが日本では、流出資料が本物かどうかさえ認めようとしません。違法捜査情報が満載なので、官僚が責任を問われることを忌避しているのでしょう。そんなことだから勝手に印刷して書店に流す出版社があらわれても何もできません。公安警察の毎度のパターンで、適当な口実をみつけて発行元の第三書館に嫌がらせのガサ入れでもするかもしれないけどね。
 この日本の官僚機構特有の無責任体制が、情報流出の傷口をさらに広げているというわけです。旧日本陸軍なみの無責任体制は、いまだに警察官僚機構の中で生きています。こんな連中に指揮される現場は、たまったものではないだろう。
 よくマンガやアニメで公安警察を美化している作品があるけど、とんでもない勘違いですよ。ちょっと共産党のデモでものぞきにいけば、変な連中が会場の隅にたむろしているからすぐに公安刑事だと分かる。こんなのを税金で飼っているのかとガックリするような薄汚いやつらです。文字通り公安岡っ引きという感じですね。こいつらは、毎日イラン大使館から出るゴミをあさったりしてるんだろうな。ご苦労なことだ。
 日本にも支配層というものが存在するようです。この支配層にとっては、警察官僚は友だちになれば心強いけど、娘を嫁にはやりたくないという存在らしい。高級官僚ぶっても、日常的にこんな違法行為に手を染めている国営犯罪者だからね。パチンコやらソープランドやらの業界団体を天下り先にして、ヤクザの上前をはねるようなまねもしている。こんな連中だから育ちも目つきも悪くてお話になりません。よくいっても暴力装置の頭目といったところだろう。こんなのと、いわゆる名家が親戚になりたいと思うわけがありませんね。差別語を使ってしまうけど、支配層からすればしょせん「不浄役人」なんだよな。

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1130日(火)くるくる病院にいく

 細君の妊婦検診につきあって以来アタマの具合が悪く、くるくる病院にいってきました。アタマがおかしくて集中力が続かないのに、無理して都心を四時間も運転したもんだから、ひどいことになった。後遺症がまだ続いています。
 夜は眠れないし、うー、気持ちわりい…。ヨロヨロと病院にいったのはいいんだけど、あんまり役に立たない医者だあ。「あ、そう。じゃあいつもの薬を出すから、来月またきてね。はやく帰って」という感じです。
 いいなりに薬を処方してくれるのはいいんだけど、リタリンだけは出してくれない。合法覚醒剤を試してみたいのになあ。昔は、リタリンを重度の鬱病にも出したらしいのだけど、最近厳しくなって鬱病では処方されなくなってしまったらしい。

 帰宅後、自動録画されていた『ジョン・レノン没後30年』という番組をみました。教科書に載っているような人だけど、どこがそんなにすごいのかどうもよく分からん。ただの目立ちたがり屋のような気が…。せっかく才能があったのだから、歌だけやっていればよかったのに。女房?愛人?のオノ・ヨーコからヘンな影響を受けちゃったみたいですね。
 つづけて音楽関係ということで、
NHKで放送した『尾崎豊 少年のように駆けぬけた男』をみました。尾崎豊といって思い出すのは、たしか没後十年くらいしてから放送されたお笑い番組です。尾崎豊が死んだ場所が聖地になっていて、多数のファンが巡礼していました(コアなオタクみたいだよね)。そこにお笑い芸人が乱入して、垣にはい上ったりしつつなにやら「びよょょょょ〜ん」とかおどけたことをはじめます。それをみていたファンの連中が「おまえに尾崎の何がわかるんだあぁぁぁぁ!」なんて叫び声を上げて、号泣したりわめいたりして怒り狂うという内容です。こんなの放送すんなよ…。面白かったけど。
 尾崎豊の顔をみるのは二十年ぶりくらいでした。…こんなにいい男だったっけえ
? 最後は、覚醒剤でパクられて、釈放後に覚醒剤をオーバードーズして死んだんだよね。もったいないなあ。
 そういえばサリン事件を起こす前のオウム真理教が、『尾崎豊フイルムライブ』とか称して人を集め、尾崎豊は米軍に殺されたのだと主張する珍ビデオを流して布教していました。独特の洗脳声がたまらんかったですよ。ここ↓で購入できます。第三書館を見習って、最後にちょっと商売っ気を出してみました。

 http://yuugeki.shop-pro.jp/?pid=7180865

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