遊撃インターネット狂人雑記50 北のりゆき=死売狂生=行方未知 遊撃インターネット雑記 遊撃インターネットTOP ご意見等は掲示板へ |
2009 年1 1月9日(月)『動物化するポストモダン オタクから見た日本社会』(東浩紀)を読む なぜオレがオタク論をよく読むかというと、自分が何者であるか知りたいためです。オレがオタクであることは間違いないので、オタク論を読むことによって、自分やそれと密接に関わる社会についてよりよく知ることができるのではないかと思うわけです。 話を戻してこの本では、オタクついて下のようなことをいいたいのだと思います。 アメリカ型消費社会の論理は、五〇年代以降も着実に拡大し、いまでは世界中を覆い尽くしている。マニュアル化され、メディア化され、流通管理が行き届いた現在の消費社会においては、消費者のニーズは、できるだけ他者の介在なしに、瞬時に機械的に満たすように日々改良が積み重ねられている。従来ならば社会的なコミュニケーションなしには得られなかった対象、たとえば毎日の食事や性的なパートナーも、いまではファーストフードや性産業で、きわめて簡便に、いっさいの面倒なコミュニケーションなしで手に入れることができる。そしてこのかぎりで、私たちの社会は、この数十年間、確実に動物化の道を歩み続けてきたと言える。前にも引用したように、コジェーヴはそのような社会について、「蛙や蝉のようにコンサートを開き、子供の動物が遊ぶように遊び、大人の獣がするように性欲を発散する」世界になると予測していた。もし現在の爛熟し情報化した消費社会を見たとしたら、コジエーヴはこの予測はほぼ実現されたと記したかもしれない。 オタクたちの 「動物的」な消費行動 そしてこのような視点で見ると、『デ・ジ・キャラット』に萌え、『コズミック』を読み、『 Air』に泣いているオタクたちの消費行動もまた、「動物的」という形容にまさに相応しいように思われる。幾度も繰り返しているように、現在のオタクたちはもはやスノビズムを必要としない。スノビズムを生み出した大きな物語への欲望そのものが、いまでは弱体化している。かわりに彼らは、感情的な満足をもっとも効率よく達成してくれる萌え要素の方程式を求めて、新たな作品をつぎつぎと消費し淘汰している。 オレの解釈では、「大きい物語」を求めなくなったオタクたちは、キャラクターをさまざまな萌え要素などに分解し「小さな物語」にそれをパズルのようにはめこんで「萌え」たり「泣い」たりする。そこに作家性は不要であり、単に効率的に物語を消費するようになったのである。 こんなところも面白かったですね。鍵っ子が読んだら湯気を立てて怒りだしそうだ。 Keyのゲームは、消費者にエロティックな満足を与えるよりも、むしろ、オタクたちに人気のある萌え要素を徹底的に組み合わせ、彼らが効率よく泣き、萌えるための一種の模範解答を提供するために作られている。たとえば『Air』では、ギャルゲーの目的がエロティックな満足にあるという前提を拒否するかのように、あらゆるポルノグラフィックなイラストはすべて前半に押し込められている。一〇時間以上にも及ぶプレイ時間の後半は、実質的な選択肢もなく、ヒロインのメロドラマが語られていくのを淡々と読むだけだ。そしてそのメロドラマも、「不治の病」「前世からの宿命」「友だちの作れない孤独な女の子」といった萌え要素が組み合わされて作られた、きわめて類型的で抽象的な物語である。物語の舞台がどこなのか、ヒロインの病とはいかなる病なのか、前世とはどんな時代なのか、そのような重要な箇所がすべて曖昧なまま、『Air』の物語はただ設定だけを組み合わせた骨組みとして進んでいく。 この人は、外側からオタクを評論しているようなポーズをとっているけど、果たしてそうかな〜。こんなことも書いています。人気ある萌え要素のひとつであるメイド服は、くりぃむレモン・黒猫館を起源とするとか、「触覚のように刎ねた髪」(アホ毛のこと)は痕の初音に現れたことから一般化したとか。これは同時代を生きたコアなオタクでなければ書けないことじゃないかな。おまえもオタクだろ〜。まあ、オタクにも頭がいいのがいるということだな。
雑記TOP 遊撃インターネットTOP 11 月10日(火)『true tears』のBlu-ray BOXを予約アニメ『 true tears』のBlu-ray BOXを予約しました。予約数が二千件超えないと販売中止だそうな。最近パソコンを買い換えてBlu-rayが入ったので購入することに決めたのです。カネはないが、コ、コ、コ、コ、コミケで小金を稼いで購入資金にあてよう。そうそう、冬コミ当選しました。よくある三角関係ものなんだけど、このアニメはちょっと変わってて面白いんだよね〜。まず、作画が異様によい。テレビアニメでこれ以上作画の水準が高い作品を知らないなぁ。映画なみです。富山の下請けアニメ会社が満を持してつくったらしく、張り切ったんだろうな。 キャラもよくできていて面白いんだよ〜。歴史に残る黒アニメSchool Daysにちょっと設定が似ている。主人公がまだまともなので(節目節目に妙なポエムを口走るという奇癖があるが)血をみる修羅場にはならない。しかし、ヒロインの比呂美がねえ。事故で両親を亡くし主人公の家に引き取られている。明るくて美人でスポーツができて勉強もできるという正統派ヒロインのはずなんだけど…、二重人格?
その正体は、グダグダで自爆癖のある破滅型。ときおり黒い性格を垣間見せる。しれっと嘘をついたりもするぞ。虚言癖があるヒロインなんて初めてじゃないか ? 美人なんだけどねえ…。しまいにはセックスで主人公をつなぎ止めようとするという嬉しさだ。対抗のヒロインは、かわいいタイプの乃絵ちゃん。しかし、悲しいことがあっても涙が出ないという変なトラウマを抱えています。やたらと空を飛ぶニワトリにこだわっていて、メンヘル電波少女としか思えない奇行に走る。学校で飼育しているニワトリを飛ばそうとして海に放りこみそうになったり、「飛べるかと思って」高所から身投げしたり。かわいいのに…。話が進むにつれて実は一番まともな人物であることが明らかになるんだけどね。でも、兄貴は本物の変態で、話しを引っかき回す。
そいでもって主人公は、富山の酒蔵の一人息子。酒造家というのは地主で地元の有力者だったりします。市会議員くらいにゃなれるだろうし、がんばれば県会議員もいけるかもしれない。ところが酒蔵を継げばいいのにこいつは絵本作家志望で常に妙なポエムをひねっている。後半ちょっと壊れて赤ちゃん返りしたりする。オギャー ! オギャー!放送中は、乃絵派と比呂美派がネットで抗争を繰り広げていました。それをみるのもまた面白かったね〜。上玉といえば比呂美のほうが上玉なんだが…。 三角関係の精算と近親相姦がテーマなのかな〜? 話しもかなり面白いけど、アニメで作画がいかに重要か教えてくれる作品です。特に十二話のお祭りの回の作画は圧巻だった。最近『化物語』のBDが売れているらしいけど、こっちのほうが買う価値あると思うぞ。予約生産だから、未開封だったらプレミアがつきそうだしね。 そういうわけで、さっそく予約を入れたのでした。完了したら下の絵があらわれた。記念に貼っておこう。 このページ↓から『 true tears』第一話を無料でみることができます。みて損することはまずないと思うよ。http://anime.biglobe.ne.jp/title/?id=1210 true tears Blu-ray 予約ページ↓ 予約数が二千超えないと販売中止らしいので、みんな急いで予約するんだ! 全十三話で二万四四九〇円。高いようだけど、たぶんプレミアがつくからヤフオクで売ればだいじょうぶ。 http://dbeat.bandaivisual.co.jp/truetears_bd/ 雑記TOP 遊撃インターネットTOP 11 月11日(水)『過激派の爆弾』をつくる 昨日子供が三九度八分の熱を出し、おびえた妻が仕事を休んで看病することになりました。新型インフルエンザの脳炎になるとバカになったり死んだりするらしい。だからオレなんかには、まかせておけないそうな。子供は、一晩寝たら三八度くらいに下がり、なぜかハイになって奇声を発して部屋中かけ回っていた。 01 ドイツ国民への訴え 1932年7月31日02 突撃隊と親衛隊よ、ハイル! 1933年1月30日 03 ドイツ国民よ、我らに四年の歳月を与えよ 1933年4月10日 04 1月30日、ドイツにおいて賽は投げられた 1933年 05 オーストリア併合演説 1934年5月14日 ウィーン 06 オーストリア併合宣言 1938年5月15日 ウィーン 07 チェコスロバキア大統領を批判 1938年9月 08 ルーズベルト大統領の質問状に回答 1939年4月 09 ダンツィヒ併合演説 1939年9月18日 10 第二次世界大戦勃発時の国会演説 国民よ銃をとれ 1939年9月 11 大晦日演説 1944年12月31日 12 暗殺未遂事件直後のラジオ演説 1944年7月 13 最後のラジオ演説 1945年1月 もうひとつは、葉寺覚明さんが提供してくれた『過激派の爆弾』です。七十年代中ごろの警察の内部文書のようで、過激派の爆弾の図解や種類、発見した際の対処法、爆弾捜査の方法などを記した九十ページ程度の冊子です。このあいだ発行した 過激派の武器の評判がよかったので、葉寺さんに許可をもらって続編を発行することにしました。といっても、コピーでせいぜい三十部か四十部程度ですけどね。通販もする予定なのでコミケに行けない人は、そちらをご利用ください。下↓のような爆弾図解ページは、ネットでも公開する予定です。
雑記TOP 遊撃インターネットTOP 11 月12日(木)『風雲児たち 幕末編』14.15巻を読むちょっと油断しているスキに『風雲児たち 幕末編』の 14.15巻が出ていた。あわててアマゾンに注文して、本日読みました。この巻の舞台は、安政の大獄のちょっと前あたりです。いや、面白いですな。いま連載しているあらゆるマンガの中で一番面白いんじゃないかな。作者のみなもと太郎先生は、コミケに出展してらして、なぜか配置場所が我が遊撃隊の近所なんだよね。以前遊撃隊のブースをのぞきにこられたことがあって、『ナチス音楽CD』を進呈したことがありました。そしたら新刊と名刺をいただいてしまった。名刺は、お守りがわりに財布に入れて持ちあるいとります。へへへ…、いいだろ〜。
『風雲児たち』を読んだことない人には、すぐ読めとしかいいようがない。すでに読んだことのある人なら、この面白さは分かっているはず。このマンガ記号の絵でここまで実物と似せて描けるというのもすごいよな。今回は、特に下↓のシーンがよかったですね〜。近来まれにみる名シーンです。大老の座についた井伊直弼が幕閣の粛清をはじめ、薩摩に下りその報告をする西郷隆盛と薩摩藩主の島津成彬との会話。「吉」というのは西郷隆盛のこと。
ロベスピエールもレーニンも毛沢東もヒトラーもみんなそうだったよな。島津成彬は、かっこいいなぁ…。これだけのことを描ける漫画家が今どれだけいるだろう。とにかく読めとしかいいようがない。
雑記TOP 遊撃インターネットTOP 11 月13日(金)さらに『過激派の爆弾』をつくる 先日に引き続き『過激派の爆弾』の台割りをしました。以前はコピーした紙を切ったり貼ったりでしたが、今は完全にフォトショップでの作業です。データ化したものの方が手間はかかんないんだけど、精神的にはこっちの方が疲れます。ハサミで実物を切ったり貼ったりした方が楽なような気がするんだよね。
余勢を駆って『ヒトラー総統演説集 vol.5』のCD表紙もつくりました。こちらは十五枚くらいしかつくらないから、あんまり凝ってもしょうがない。まあ、こんなもんだろう。
雑記TOP 遊撃インターネットTOP 11 月14日(土)クドリャフカは神? くだらなーい話しなので、ご用とお急ぎの方はとばしてください。
…これは、ゲーム『リトルバスターズ』のクドリャフカちゃん…。このクドリャフカ神が、空中に屹立してなにやらひどく神々しい。後光なんか背負っている。クドリャフカ神が「はじめに言葉ありき」と発すると、オレは「おおっ、言葉がもどった !」と大感激。さらにクドリャフカ神が両手を広げて「神は天地を創造せり」というと空と地面ができて、またまたオレは大感激。そこらへんで目が覚めたんですけどね。いったいオレの潜在意識はナニを考えとるのだろう。まあ、『School Days』の言葉神が出てこなくて、まだよかったですよ。 オレがなにかの宗教に入っていて、神さまがまともなキャラだったら信じ込んでしまったおそれがあるよな。夢に聖徳太子があらわれたという親鸞やキリスト教のパウロの回心とかの宗教体験は、実はこんなものなのかもしれないね。わふ〜っ!
雑記TOP 遊撃インターネットTOP 11 月16日(月)『脱出記 シベリアからインドまで歩いた男たち』を読む シベリアの強制収容所を脱走してインドまで逃げたポーランド人士官の記録です。 シベリア鉄道を家畜貨車で運ばれてバイカル湖近くの駅でおろされ、数千人の囚人が鎖につながれて徒歩で四十日も行進させられます。北極圏でマイナス四十度の真冬なのに夜は野宿。バタバタ死人が出ます。千五百キロ歩かされてようやく収容所についたら、そこにはなにもなく、囚人たちで建物を造らなければならない。設計図すらないので囚人の中の建築家が大急ぎで設計して、突貫作業で小屋を建てます。早くつくらないと全員凍死…。ナチスの収容所に比べるとソ連の収容所はえらくおおざっぱです。 シベリアから逃げるやつもあるまいと警備もおおざっぱなんだけど、筆者は、六人の仲間を集めて脱走するんですね。ポーランド軍人が三人、リトアニア人、ラトビア人、バルカン人、それにモスクワ地下鉄の技術指導の出稼ぎにきてスパイ容疑で捕まったアメリカ人。途中、看守にレイプされそうになって収容所を逃げ出してきたポーランド人の美少女が合流します。小説みたいだけど実話ですよ。 逃走経路は、シベリア→バイカル湖(美少女合流)→モンゴル→ゴビ砂漠→中国→チベット→ヒマラヤ→ネパール→インドです。一年がかりでユーラシア大陸を徒歩で縦断しています。ちょっと逃げすぎだろうって感じだよね。オレだったらモンゴルに入ったら東に向かい日本軍の保護を求めるがなあ。安彦良和の『虹色のトロツキー』によると、ウランバートルに日本軍が進駐していたらしい。マンガだって役に立つ。彼らは、地図も情報もなにもなかったから、ひたすら南に向かうしかなかったんだね。 よほどソ連が恐ろしかったのか、ソ連領外に出ても人目を避けて隠れながらの逃避行です。ゴビ砂漠やヒマラヤも、装備どころかろくに水も食料も持たず強行突破します。ゴビ砂漠は、十二日間水を飲まず踏破。ヒマラヤでは、五千メートル級の山を靴もなく乗り越えます。当然だけど犠牲者が出てしまいます。 インドでイギリス軍に保護されてからが、またすごい。生き残りはみんな半分発狂していて、与えられたパンをベットの裏に隠したり意味もなくどこかへ逃げようとしたり…。なんとか正気を回復すると、筆者は、イギリスに渡り亡命ポーランド軍に加わって戦争に参加しようとする。パイロットの訓練をしているところで戦争は終わり、ポーランドは、ソ連の衛星国にされてしまい故郷に帰ることはできなくなってしまいます。イギリスで結婚して八八歳の寿命を全うしたのでした。二〇〇四年まで生きていたので、ポーランドがソ連から解放されるのをみることができたのが救いだろうか。
雑記TOP 遊撃インターネットTOP 11 月17日(火)たまっていたマンガを読む 不眠症の気があるオレは、布団の中で本を読みます。つまらなかったら眠れるし、面白かったらもうけものです。 『それでも町は廻っている』六巻。このマンガは妙に深いですな〜。歩鳥ちゃんがかわいければなんでもいいんだけどね〜。六巻では大人っぽくなった歩鳥ちゃんやショートになった歩鳥ちゃんがみられるぞー。 『乙嫁語り』一巻。メイドさんマンガで有名な森薫女史の新作です。どうやらこの人は、メイドさんマニアであるとともに遊牧民マニアでもあるらしい。舞台は十九世紀の中央アジア。カスピ海のあたり。カスピ海のあたりということは、トルコ系の遊牧民かな? あと百年もしたらソ連に支配されて民族紛争が起きたり大変なことになる場所です。内容は、二十歳の遊牧民お嫁さんをむかえた十二歳の元遊牧民男の子のラブストーリー? 八歳違いの姉さん女房で、つかみはバッチリだ。しかし、彼らのメンタリティーは、十九世紀の中央アジアの人のものではない。現代の日本人なんだよねー。そのほうが安心して読めるし、ここまで絵がうまければ気にならないけどね。そう、絵だけでも買う価値がある作品です。特に民族衣装の描き込みがすごい。一ページ描くのに何十時間かかるだろう。それにしても自在に馬を乗り回してウサギさんやキツネさんを弓で射殺するヒロインというのは初めてみた。野性味のあるお嫁さんですな〜。遊牧民が戦争に強いわけだ。 ハズレがなくて眠れなくなってしまい困った。マンガって本当に面白いですねえ。
雑記TOP 遊撃インターネットTOP 11 月18日(水)『キラ☆キラ』のiPhone+iPod版がでるオレが今まででプレイしたなかでもっとも面白かった AVD『キラ☆キラ』のiPhone+iPod版がでるらしい(オレはノベルゲーとか読みゲーとか呼んでいるけど)。値段は千八百円。安っすー。もともとあんまりエロくないエロゲーだったんだけど、エロなんてどうでもいいほど面白かった。今までかなりエロゲーをやってきましたが、読みゲーのなかではこの『キラ☆キラ』と『家族計画』が二大傑作ですね。全体の完成度では『家族計画』、オレの好みが入ると『キラ☆キラ』になるという感じでしょうか。 たしかにプレイした当時の『痕』の衝撃はすごかった。しかし、十枚近いフロッピーディスクをギコギコいわせながらインストールしたという時代性を考えなければならない。二度目のリニューアル版がでたので、この前プレイしてみました。現在の水準からすると八五点ですね。『家族計画』は九八点。『キラ☆キラ』は九七点だろうか。でも、好み補正を入れると『キラ☆キラ』のほうが上になるんだな。 学園祭でパンクを演る部活バンドのお話。完全初心者なので変な特訓をしたりパンクについていろいろ語られたりと最初からかなり面白い。でも本番はここからです。学園祭で成功を収めると、おんぼろワゴン車に機材を積みこんで全国ツアーに出発してしまう。こういうのって七十年代に流行ったじゃん。青春て感じで好きなんだよな〜。 登場人物も個性的でね、無邪気で明るい間抜けな天才少女のキラリちゃん。幼なじみの年上おねいさん千絵ちゃん。大金持ちの病弱美少女の紗理奈ちゃん。それに変に悟った女装美少年の主人公が加わります。 みんなでなにかをつくるというパターンが学園祭までで、そこから珍道中パターンになるわけです。楽しい。しかし、すごいのは主人公とヒロインがくっついて旅が終わり東京に戻ってからです。一転してキャラクターにシビアな現実が押し寄せてきます。 このゲームにはルートが四つあります。キラリ(1)ルート、千絵ルート、紗理奈ルート、キラリ(2)ルートです。キラリ(2)ルートは、他のルートをすべてみないと入ることができない。 千絵ルート、紗理奈ルートは、まあ普通のゲームです。良作だが大絶賛するほどではない。しかし、キラリ(1)ルートとキラリ(2)ルートがすごいんだよ。キラリ(1)ルートは、「たかが」エロゲーでよくぞここまでというほどの衝撃を与えてくれた。友だちに貸してプレイさせたら、やはりちょっと眠れなくなるほどの衝撃を受けてくれました。これ以上はネタバレになるから書かないけど、…すごいよ。 最後にみることになるキラリ(2)ルートは、ドストエフスキーの『罪と罰』のオマージュです。大勢の人をたすけるためなら、ろくでなしをぶっ殺してもいいのか。ぶっ殺したあとで殺人者の精神状態はどうなるのか、救いはあるのか、というのがテーマですね。…なんでノーテンキなバンドものがこんなことになってしまうのか、読んでからのお楽しみです。この作品を最後に引退してしまったシナリオさんは、なかなかのインテリでロシア文学にかぶれているっぽい。 音楽もすばらしいので、下のyoutubeの動画をみてピンときたら是非プレイすることをおすすめするよ。というか、このゲームをやらないのは、人生損してるんじゃなかろか。
↑大画面にして右下に出てくる『 HD』をクリックすると画質がよくなるよ。最近のyoutubeの画質はすごいな。つくった人もなかなかパンクで、エロゲでかせいだカネをみんなバンド活動につぎこんでしまうらしい。『キラ☆キラ』は、億に近い借金を抱えてさらに私財を投じてなんとか完成させたとか。内容からすれば当然なんだけど、幸いヒットして PS2版もでました。実はオレは、このゲームを親友のsy氏にもらったんだよね。しかし、同時期にプレイしていた『リトルバスターズ ex』がかすむほどのあまりにもすばらしい内容。これは買わねば申し訳ないと反省して、ちょうど発売されたばかりのPS2版を購入しました。 結論からいうとエロゲ版の方がいい。エロゲ版にうれしいエロシーンがあるのは当然なんだけど、PS2版だと登場人物のシド・ヴィシャス批判が匿名に変えられていたり随所に変なソニーチェックの改悪がみられます。今度でるiPhone+iPod版は千八百円とバカ安だけど、エロはないみたいだ。でも、セリフはエロゲ版に戻しているらしい。できればエロゲ版を買ってパソコンの大画面でプレイして欲しいなあ。 発売元のOVERDRIVEは、コミケの企業ブースに出ていて、そこでゲームを買うと原画さんが箱にサインをしてくれる。持っているのに『キラ☆キラ』と続編の『キラ☆キラ 〜カーテンコール〜』を買ってしまったよ。
左が『キラ☆キラ』の原画をされた片倉真二氏で、右は『キラ☆キラ 〜カーテンコール〜』の藤丸氏のものです。つぎのコミケも企業ブースにいって、キラ☆キラグッズを買いあさらねば。『キラ☆キラ』 iPhone+iPod版ページhttp://www.over-drive.jp/ipod_kk/index.html
狂人雑記51
|
ご意見等は掲示板へ
http://webkit.dti.ne.jp/bbs1/yuugeki/yuugeki/