遊撃インターネット雑記40
北のりゆき=死売狂生=行方未知

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2008

21日(金)『新左翼とは何だったのか』(荒岱介)を読む

 戦旗派の首領だった荒岱介氏が書いた『新左翼とは何だったのか』を読みました。「あなたがそれを言うかい?」と突っこみたくなるところがあったけど、いい本だと思いましたよ。ここ数年の私立大学における自治会や生協つぶしについての解説がとりわけ面白く感じられました。

 明治大学を例にとって、自治会(学生会・学苑会)および生協運動の崩壊について触れておきましょう。
 明治大学においては一九六〇年代から、体育会系の人脈を背景にもつ保守派の理事や評議員たちと教職員労組を牛耳る日本共産党が、理事会のパワーバランスをめぐってせめぎ合ってきたのです。

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 その両者の理事会人事をめぐる攻防は、もっぱら保守派の主導権によって展開され、共産党が理事会を牛耳ることはありませんでした。その保守派の主導権とは、何だったのでしょうか。ここが問題かもしれません。保守派がつねに切り札として切ったカードは、学生会中執や学苑会中執を牛耳っていた新左翼だったのです。
 新左翼と日本共産党の非和解的な関係を熟知している (明大の保守系の理事の一部も第一次ブントのOBなのです)保守派は、新左翼を自分のふところに取り込むことで、学内の平穏をはかり、共産党(民青および労組)の伸張を妨げる構造をつくっていたのです。
 またその一方では、新左翼が牙を剥くような事態(学内における差別事件や学費値上げ)には、共産党系の理事を押し立てて弾圧に回らせたのです。この構造があるとき壊されたのです。衰退と精鋭化のなかで、新左翼を抱えているメリットが当局になくなっていったからではないでしょうか。

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 こうして、明治大学の学生運動と生協運動は壊滅しました。早稲田における自治会非公認化と早稲田祭の中止、法政大学における自治会非公認化なども構造は同じです。早稲田や明治や法政に勢力を求めていた諸派は、どこも同じように予算の凍結に大衆的な反撃ができないまま、自治会支配というその華々しい歴史に終止符を打たれたのでした。
 その意味では残念ながら、最末期の学生自治会運動というのは、カネ(自治会費)と場所(学生会館)、独占的な権益(学園祭)、自分たちの天下り先(大学生協)を獲得する利権の場になっていたという言い方もできます。

 こんな腐敗した運動に近づきたがる学生がいるはずもないよね。『学生運動』の崩壊というか消滅は当然であったといえるでしょう。
 オレがそういう運動にちょっとかかわったのは
80年代末から90年代頭にかけてでした。当時はすでに大衆運動なんてクスリにしたくても影もみえず、多少なりとも規模を保っていた中核派・解放派・戦旗派によるゲリラ闘争が中心でした。大衆運動は組めなくなっていたので、世間の耳目を集めるようなゲリラで代行させようという戦略だったんでしょう。考えてみればちょっと情けないよね。…面白かったけど。
 このゲリラ闘争も結局尻つぼみになって終わりました。ゲリラ三派が現在どうなったかというと、解放派は再分裂して刃物を持ち出しての内内ゲバで
10人も死者をだし、戦旗派は過激派をやめて環境NGOに衣替え、中核派は革命軍を解散して労働運動や市民運動に活路を見いだすことにしたらしい。ゲリラ路線は事実上破綻したといってもいいでしょう。…面白かったけど。
 ゲリラ三派の現在の路線のどれが一番正しいと思うかと問われれば、オレは戦旗派だと思う。内内ゲバで
10人も死者を出した解放派は論外として、中核派もなあ…。あのような党派が労働運動や市民運動に介入したら迷惑でしょ。革命軍を解散したといっても主要な「軍人」は、すでに60歳代から70代の年寄りになってしまい軍事活動を維持できなくなったというのが正確なところだと思う。「動労千葉を見習って」みたいなことを主張しているようだけど、この路線は革マル派を連想しますなあ。
 彼らができる最善策は、今までしでかしたことを反省して組織を解散することだと思うんですよ。実際に解散した過激派もあるけど、それはクシの歯が抜けるようにメンバーが去っていって相当数を減らしてから残っている人もやる気がなくなって「解散するか…」というパターンでしょう。実際に構成員が数百・数千人もいる場合は、なかなか解散なんてできないよね。組織のトップが解散しようといいだしたところで、その人が追放されて終わってしまう。環境
NGOという、なんだかよくわからないけど社会や構成員にとってそんなに害になりそうもない団体に衣替えした戦旗派は、一番マシな道を歩んだと思うなあ。
 この本で著者の荒岱介氏は、下に引用したことをいいたいんじゃないかなあと思いました。ここでは赤軍派について語っているけれど武装闘争を行なう過激派全般についていえるのではないだろうか。

 要は下獄とか死とか、彼らが高い代償を払ったことに見合うものを、彼ら彼女らが獲得したと思っているのかどうかだけが、聞きたいことになります。人間とは何か、どこから来て、どこへ行くのか。この哲学的命題への解答はありません。ただいえることは、主義は生きる手段であり、生活には勝てないことの見本が赤軍派の見果てぬ夢がたどり着いた先である、ということだけでしょう。

 

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22日(土)『大地の母』1巻(出口和明)を読む

『日本の10大宗教』(島田裕巳)で紹介されていた『大地の母』1巻(出口和明)を読みました。大本教の教祖・出口なおと出口王仁三郎の伝記です。教団施設がダイナマイトで破壊され教祖は無期懲役という戦前の二度にわたる大弾圧を受けた大本教は、高橋和巳の『邪宗門』のモデルになったことでよく知られています。同じく大本教をえがいた『大地の母』については、オレが書くより『日本の10大宗教』から引用させてもらったほうが早いと思う。

『邪宗門』とはまったく違った形で、大本を描いた小説に出口和明が書いた『大地の母』がある。この『大地の母』は、『邪宗門』ほど多くの読者を獲得したわけではないが、一部でカルト的な人気を博した特異な小説である。作者は、その姓が示しているように、出口王仁三郎の孫で、野上竜のペンネームでオール読物推理小説新人賞を受賞した小説家でもあった。

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 この『大地の母』は、全十二巻にわたる長大なもので、著者は、教団内部の人間としての立場を生かし、教団内に残された膨大な資料にあたるとともに、王仁三郎が生きていた時代を知る人々に徹底した取材を試みた上で、小説を執筆している。その点で、ただのフィクションとは言えない面をもっている。

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 しかし、『大地の母』の内容は、そうした本のどれとも違っていた。そこでくり広げられている物語は、想像を絶するもので、物語のあまりにドラマチックな展開に、私は全十二巻を一気に読み終えた。『邪宗門』よりもその内容ははるかに強烈で、圧倒的だった。小説という形式はとられているものの、著者は、すべてが事実にもとづいているとも述べていた。著者の叔母にあたる直日は、著者に対して、嘘はいけないが、大本のすべてを、見苦しいことも含め、洗いざらい書くように言いつけたという。
『大地の母』がいかなる小説であるのか、とてもそれを説明することはできないが、全編を通してくり返されるのは、神話的なドラマであり、初代教祖である出口なおと王仁三郎の神憑りであり、二人に降った神同士の対立と抗争である。そこでは、当たり前のように奇跡的な出来事が起こり、時間さえも逆戻りしたりするのである。

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『大地の母』を読んで、私の大本に対する印象は一変した。そして、大本のことだけは研究すまいとも思った。それは、とても研究者があつかえるような世界ではなかったからである。大本に起こったことを合理的に解釈することなどできない。しかも、著者は、膨大なファクト(事実)にもとづいて物語を書いている。外部の研究者が資料を集めようとしても、到底そこまではいかない。大本にかんしての研究は不可能だという気持ちは、今も変わらない。

「ほう、それほど絶賛しますか。どれほどのものかいな」という気持ちで図書館から借りてきました。
 まだ1巻を読んだだけですけどね。今のところ、まあ、貧乏物語です。幕末から明治にかけて無学だけど生真面目な田舎女がろくでもない男に囲まれてど貧乏に落ちこむという話し。いや〜。ビンボーは嫌だなあ。オレも高円寺あたりに下宿して1ヶ月6万円で暮らすという貧乏暮らしを何年かしたことがあるけど、アレは趣味の貧乏。こういう命にかかわるような貧乏はかなわないよな〜。
 文体は平明で読みやすい。期待に反してまったく狂的なところがないぞ。主人公が神がかってくるのは、つぎの巻からかな。ここでやめるのはもったいない気がするんで、
2巻も読んでみようと思いますよ。

 

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23日(日)おかしなメールが届く

 サヨクのメーリングリストからおかしなメールが届きました。最近の中国産農薬入り毒餃子についてです。一読してあ然。良識ぶった市民運動をやっているやつの頭の中味が透けてみえるいい見本です。この文章は、多くの人に読ませてあげたいね。そういうわけで一部転載します。

最近の騒動を見て、中国の食品についてまるで不買運動を起こしているように思えてしまいます。
でも、心配のし過ぎではないでしょうか。大騒ぎしすぎだと思います。
死者がでているわけではない、単なる食中毒にすぎないのに、ここぞとばかりに、ことさら中国たたきに走っているように感じます。

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ネット右翼たちは、日本の企業だって偽装が激しいのに、そちらは見て見ぬふりを決め込んでいます。
中国や朝鮮半島の人たちは、かつて日本軍の毒ガス攻撃により、農薬よりもひどい中毒症状にかかった過去があります。
こうした事実を意図的に無視して、ことさら相手の非をあげつらうのに一生懸命になっています。
食料を外国から輸入している立場なのに、あれこれと文句をつけて食べ残すのが当たり前の文化になってしまいました。
地球上では、毎日、おなかいっぱい食べられなくて餓死していく人が数えきれないほどいるというのに。。。。
少しくらい、不完全なものを食べたからと言って、どうってことはありません。
むしろ、かえって免疫力がつく、というものです。

 日本軍の毒ガス戦と毒入り餃子は関係ないだろう。すぐこじつけるんだから…。かえって免疫力がつくだって! 農薬を食って免疫がつくわけがない。 
 要するに彼らのアタマの中では中国人や韓国人は常に善であり、このやんごとない方々に文句をつけるようにやつは非国民、じゃなくて右翼ということになるらしい。毒入り餃子を食わされて重体の子どもに向かっても、
大騒ぎしすぎだと思いますなんていえるのかね。こういう人が生協活動でもしていたらおっかないよね。
 無批判に自称弱者・少数者にすりより、その主張に対する迎合の度合いをもって自らのサヨク性の証しとしてきた新左翼のみじめななれの果てがここにあるように思える。こんな連中に農薬入り食品におびかされる生活者がついていくはずもない。社会からスッテンテンに浮き上がってますます自称弱者・少数者に寄りかかり、結果さらに浮き上がって誰にも相手にされなくなる。これが現在のサヨクの姿だし、この人もそんな部類なんじゃないかな。
 戦前の共産党は、どこかに完全無欠のプロレタリアがいると観念し、実際にはどこにも存在し得ない幻想のプロレタリアを組織して革命をすると妄想していました。現在のサヨクは、この観念上にしか存在しない立派でエラい「プロレタリア」を中国人や韓国人に取りかえただけなんだよね。なにやらむずかしげなことをいったり書いたりしているけど、知的水準は極めて低い。
 
中国の食品についてまるで不買運動を起こしているように思えてしまいますって…。農薬が入っているかもしれない食い物なんてだれが食うか。観念にとりつかれた人間とは愚かで醜いものだ。そんなこともわからなくなるらしい。「愚の骨頂」とはこのことをいうのだろう。
 なまじ自分がちょっと左巻きだから、こんなトンデモ文章を読むとなお腹が立つなあ。

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24日(月)『大地の母』2.3(出口和明)を読む

『大地の母』の2巻と3巻を読みました。滅入るような貧乏物語だったのが、2巻になってようやく面白くなってまいりました。やっと出口なおが神懸かります。その前段階として子どもたちが発狂していきます。まず、障害者を出産した次女が発狂。続いてヤクザに略奪婚された長女が正月の餅つきで発狂。「南無妙法蓮華経」とか叫びながら組の若い者をつかんでは投げます。最後に主人公に艮(うしとら)の金神がおりてきて神懸かる。「出口家は気違い筋じゃ」とか、村人がやばすぎることをいいだしますよ。今だったら出版できない感じですね〜。
 この作者は読ませる文章を書きます。とりわけ発狂シーンがうまい。障害者を出産した次女が発狂する場面では、赤ちゃんの指が
6本ある。じゃあ減らせばいいんだと、出産直後にヨロヨロと台所にいき包丁を持ち出します。赤ちゃんの6本目の指を切断。火がついたように泣き出した赤ちゃんのもう一方の手をみたら、なんと指が4本しかない。そうかこの指をつければいいんだと狂った頭で考えて、切断した指をくっつけようとします。
 主人公におりてきた艮の金神はありがたい神様ということになっているんだけど、こんなことをいいます。
 
神の申したことは、一分一厘ちがわんぞよ。毛すじの横はばほども、まちがいはないぞよ。これが違うたら、神はこの世におらんぞよ
 なんで
ぞよなんだ? 神様はぞよが口癖なのか? そんなに、ぞよぞよいわれても滑稽であんまりありがたい感じがしない。公家の「〜でおじゃる」に匹敵するおかしな口癖?だよね。
 京都付近の田舎が舞台です。明治になっても普通に狐憑きや狸の化かしがあります。遠野物語の世界なんですよ。日本の新宗教の源流のひとつである大本教は、こういう土俗的な世界から生まれた宗教なんですね。興味深いです。
 
3巻はもう一人の主人公、出口王仁三郎の伝記になってしまい、まだ霊的世界に入っていないのでちょっと退屈になった。オレは神懸かりの世界が読みたいからね。

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25日(火)田園調布で純米吟醸秋田杜氏を買う

 先日購入した純米吟醸秋田杜氏があまりにうまく、もう全部飲んでしまった。ネットで調べたところ田園調布の高級スーパーで扱っていることが判明。ドライブがてらいってきました。
 セレブスーパーかと思ったけどオレの家の近所の店よりちょっと高いくらいでそんなに大した違いはありませんでしたよ。でも、なぜかナマコが一匹パックに詰められて売られていた。金持ちはナマコをさばいて食うのだろうか。オレはなんか気味が悪くていやだなあ。予定どおり純米吟醸秋田杜氏を購入し、細君はナントカいう岩塩を買って満足して引き上げたのでした。
 唐突ですが、マルクスは財の価格は投下された労働量で決まるといいました。これは間違っているよね。財の価格は、需給によって決まるというのが近代経済学の常識です。ダイヤモンドが高価なのは、採掘したり研磨したりする労働量が多いからではなく需要に対して供給量が少ないからです。たいしてうまくもないカズノコが高価なのも同様に需要に対して供給量が少ないからです。他の海産物よりもカズノコを採取する労働量が多いというわけではないでしょう。
 しかし例外もあります。典型的なのが酒ですね。日本酒は米・水・麹くらいが原料で、材料費にそう大きな違いがあるとも思えません。いかに手をかけたかで味が変わってきます。投下された労働量で味の良し悪しが決まるわけです。その結果、高い酒はうまい。うまい酒は高いということになります。
 実際その通りなんだよね〜。オレは安くてうまいものが好きなんだけど、酒だけは見事に味と値段が比例します。数少ない例外が前に紹介した獺祭磨き三割九分と純米吟醸秋田杜氏ですね。獺祭は
2500円で3500円の味、秋田杜氏は1550円で2500円の味という感じでしょうか。獺祭はフルーツさらさら系で、秋田杜氏は甘口なのにさっぱりといういずれも個性的な酒です。かわりばんこに飲むとまさに至福ですよ!  得した気分になるしね。

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26日(水)水道を修理する

 水道の蛇口から水が漏るようになりました。栓を閉めるときに数滴ポタポタと落ちてきます。大家に連絡したところ修理をたのむとカネをとられるらしい。バカバカしいので自分で直すことにしました。グーグルで検索したら、水まわりのトラブル解決法というホームページがあり、くわしく修理法が載っています。便利になったもんだ。

 http://www.san-ei-web.co.jp/3a-park/02_trouble/index.html

 どうやら今回の故障は『ツーバルブ混合栓のハンドル根本からの水漏れ』が該当するらしい。パッキンを交換すればいいんだな…。さっそく近所のホームセンターにいきパッキンを買ってきました。170円くらいだったかな。
 水道の元栓を止めて蛇口のハンドルをはずしパッキンを交換しようとしたら、あらら…。あるべきところにパッキンが入っていませんよ。これじゃあ水漏れしても当然です。欠陥商品なのか
? 前に修理したやつが手抜きをしたのか? いいかげんだなあ。
 パッキンを押しこんでハンドルを取りつけたらあっさり直ったのでした。この様子だったら食器洗い機もカンタンに設置できそうです。赤ちゃんが2歳になったら保育園に入れて細君は働きに出るといっています。食器洗いはオレの担当になりそうだ。そうしたら食器洗い機を買うつもりなのだ。
『大地の母』の
4巻を読了。ヤンチャ坊主だった出口王仁三郎が霊的世界に目覚めます。また面白くなってきました。出口なおとどのように出会うのか、楽しみです。

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27日(木)『珍日本紀行』(都築響一)大判が届く

ROADSIDE JAPAN 珍日本紀行』(都築響一)の大判が届きました。この本は、東日本編と西日本編の二巻に分けられてちくま文庫で出ているんだけど、ちゃんとした大きな写真で見たかったんだよね。いや、素晴らしい写真集ですよ。
 恐山の賽の河原とか水子地蔵の群れとか熱海秘宝館とか変な民俗資料館とか変な軍事資料館とか地獄巡りとか、過剰で俗悪でわけのわからないスポットを写真で紹介している本です。写真だけじゃなくて文章も気が利いている。
 残念ながら大判に文庫版がすべて収録されているわけではありません。しかし、写真が大きくなると文庫サイズの小さな写真では気がつかなかったところが理解できたりします。それになんといっても写真が大きいと迫力が違う。このたぐいのものが好きだったら大判と文庫版を両方持っていてもいいんじゃないかな。☆☆☆☆☆おすすめ

   

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28日(金)『晴れた日は巨大仏を見に』(宮田珠己)を読む

 これも『珍日本紀行』系統の本ですね。日本全国に散らばる40メートル以上の巨大仏を巡る旅行記です。観光地にそそり立つ巨大仏は、もはや信仰の対象ではありません。独特の空っぽで俗悪な感じがいいよね。
 この本は、写真が少なく文が多い。俗悪巨大仏の写真をもっと見たかったなあ。オレだったら写真を
10倍にして文章を半分に削るな。文章は『珍日本紀行』のような気のきいたことは書いておらず、まあ駄べり文ですね。それなりに結構面白いことも書いているんだけどね。巨大仏のようなカラッポなモノやズレたモノを面白がってわざわざ見にいくようになったのはバブル以降の現象であるとか。バブル期に巨大仏がつぎづぎに建立され『巨大仏時代』が現出したとか。
 ただ、オレの期待した巨大仏ガイド
&写真集とはちょっと違ったものでした。

 

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29日(土)秋葉原に行く

 仕事のついでに秋葉原に寄り、ちょっと買い物をしました。土曜日なので人が多くてくたびれてしまった。でも、メイドさんがチラシを配っているところを見れたからよかったのかな。
 お目当ては『ニコニコできるトランスを作ってみた』というオタク音楽
CDです。ニコニコ動画で有名な曲を収録したらしい。権利がどうとかで回収になってしまったブツです。秋葉だったらまだ残ってるかな〜、と思って寄ってみたんだけど、なかったねえ。とんだくたびれもうけでしたよ。
 せっかく秋葉までいったのでエロ同人誌屋にも入ってみました。バレンタイン企画だとかで、
K-BOOKSでオタク絵の箱に入った板チョコをもらってしまった。減量中なのに…。誘惑に負けて食ってみたら、かなりうまい。こいつはけっこういいチョコですよ。ちょっとトクをした気分になったのでした。

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210日(日)細君両親ご来訪

 細君両親がご来訪になりました。細君はちょくちょく実家に戻っているんだけど、二週間行かないとご両親がむさ苦しい我が家に来て下さっちゃいます。どうやら孫の顔を見たいゲージが二週間でMAXに達するようだ。あんまり部屋が汚いとなさけないので朝から掃除です。まあ、ちょっとした大掃除をするいい切っ掛けだよね。来て下さるたびに、赤ちゃんのオモチャや赤ちゃんの服や赤ちゃんの食べものを持ってきてれるので家計がたすかります。
 ケースに入った高そうなひな人形を土産にもらってしまった。あと赤ちゃんの服も…。オレは、西松屋のセールで売ってる
500円くらいの赤ちゃん服しか買わないので、高級な赤ちゃん服は全部ジジ・ババからもらったものです。
 ジジ・ババは、
4時間くらいあきることなく赤ちゃんと遊び、お帰りになったのでした。お土産に奈良田温泉に行ったときに買った精進川羊羹を進呈しました。ひな人形とずいぶん差がつくなあ。申し訳ないけど他に気のきいたものはないし…。

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211-12日(月-火)飲んだくれる

 仕事を休みにして酒を飲みながら『大地の母』を10巻まで読みました。獺祭磨き三割九分と純米吟醸秋田杜氏をかわりばんこに飲みながら寝っ転がって面白い本を読むというのは、まさに至福ですなあ。
 オウム真理教をみてきた現代人にとって、大本もやっぱりヤバ目の新興宗教なんだよね。特に終末思想がアブない。祟神とされてきた艮の金神を主神にして世の中を立て替えるというんだから、戦前だったらそれは当局に目をつけられるだろう。
 連合艦隊の参謀で日本海海戦を事実上指揮した秋山真之と大本の関わりが特に興味深かった。秋山真之といえば司馬遼太郎の『坂の上の雲』の主人公です。日本海海戦以後の秋山真之について司馬遼太郎は、新興宗教に凝って人生を棒に振ったみたいなことを書いていました。その新興宗教って大本だったんですね。
 大本で神がかりになって東京に大地震がくると予言した秋山真之は、海軍の将官や上流階級の人々に大地震予言をふれて回り、当日になると大量の握り飯をこしらえ同僚を自宅に招いて大地震がくるのをまちうけます。当然一日待っても地面はピクリとも揺れません。0時を過ぎると集まった同僚たちの前で顔面蒼白になったというのだから哀れというか悲惨というか…。司馬遼太郎がくわしく書く気にならなかったのは当然でしょう。

 

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213日(水)ウォシュレットが壊れる

 ウォシュレットが壊れてしまいました。東芝の一番安いやつです。ひどい製品だったから、まったく惜しくない。
 吹き出てくる水が尻の穴に当たらないんだぜ。前すぎてキンタマ袋に引っかかります。東芝社員の尻の穴はキンタマ袋についているのか
? 何度も位置スイッチを押して水の出口を後ろに下げれば的中するんだけど、記憶してくれず毎回キンタマ袋を濡らしながら何度も後退スイッチを押さなければならない。毎日使うものだから面倒くさくてたまらないよ。
 さらにどういうわけか便器とウォシュレットの間が浮いていて隙間がある。通常の便器だと、座り小便をしても便器が金かくし効果を発揮して受け止めてくれる。しかし、このウォシュレットを取りつけると、しばしば隙間に小便が入りこんでしまう。そのたびにいちいちウォシュレットを上げてふきとっていた。面倒くさいし汚らしいよな〜。
1年半で動かなくなったが、ようやく壊れてくれたかという感じでぜんぜん惜しくないや。こいつは捨てて新しいのを買おう。
 東芝の製品で痛い目にあったのは二度目です。以前
iPodのマネのgigabeat(ギガビート)というオーディオプレーヤーを買いました。こいつがとんだシロモノだった。まがい物にしてもひどい。
 パソコンから音楽ファイルをコピーするのは
iPodと同じです。ところが音楽ファイルをパソコンにもどすことができない。オーディオプレーヤーは、持ち歩きに使うほかに、パソコンが壊れた際のバックアップという意味合いもありました。ところがわざわざファイルを暗号化してバックアップに使えなくしていやがる。サポートに問い合わせたところ、要するにお前が著作権のケンリを侵害する恐れがあるから暗号化してコピーできなくしたんだとさ。えらそうに…。とんだ欠陥商品をつかまされましたよ。すぐ使わなくなってどこかにいってしまった。
 ソニーと東芝がオレの中ではダメ企業の
1位と2位です。格好よさげにみえるけど途方もなく使いにくくてすぐ壊れるのがこいつらの製品の特徴だね。あとサポートがいばっているのも共通している。この会社の製品は二度と買いたくないな。逆に良い企業は松下です。使いやすくて壊れにくい。この会社の製品でハズレをひいたことはないなあ。

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214日(木)池袋でうなぎを食う

 減量をしているせいでウナ丼が食べたくて食べたくてたまりません。自動車を1年点検にもっていくついでに池袋までウナ丼を食べにいきました。駅の近くのディーラーに自動車を持ちこみ、点検をしてもらっている間に電車で池袋にいってウナ丼を食うという寸法です。
 池袋駅から歩いて5分くらいのところにうまくて安いウナ丼の店があるんですよ。『まんまる』といううなぎの養殖会社が直営している店で、安いのに量があってうまく、いい酒もそろっているという飲食店の鑑みたいなところです。天然物のうなぎは高いしね。オレはまんまるで十分満足です。
 紹介ページ 
http://r.gnavi.co.jp/a102200/

 まんまるで1300円のウナ丼を食い、いい気分になってとらの穴などオタクショップをのぞいて帰宅したのでした。
 そうそう。途中見かけたので最近評判になっているロッテリアの絶品チーズバーガーも買ってみました。たしかにうまい。ファストフードのハンバーガーとは思えない味です。チーズというよりバターがうまいのかな。行列していた人たちはみんな絶品チーズバーガーを買っていました。なるほどとうなずける味でしたよ。
  紹介ページ 
http://lotteria.jp/campaign/20071130-2/index.html

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215-16日(金-土)『大地の母』(出口和明)読了

 よーやく『大地の母』を全巻読了しました。全12巻だからかなり読みごたえがありましたねえ。面白い本だったけど正直『日本の10大宗教』(島田裕巳)で紹介されていたほどのものとは思いませんでした。
『大地の母』がいかなる小説であるのか、とてもそれを説明することはできないが、全編を通してくり返されるのは、神話的なドラマであり、初代教祖である出口なおと王仁三郎の神憑りであり、二人に降った神同士の対立と抗争である。そこでは、当たり前のように奇跡的な出来事が起こり、時間さえも逆戻りしたりするのである。

 遠野物語的不思議譚と大河宗教ドラマのミックスという感じでしょうか。天狗やキツネが当たり前のように出てきます。大本の神は、「神」といってもキリスト教の神ではありません。えらく人間的な神道の神です。この神が複数の登場人物に降りてきてはケンカをします。神懸かりとは霊媒の無意識層が現れたものなんだろうと思うけど、その無意識神さまが教団内で権力争いをするんですね。人間というのは無意識下でも権力闘争をしているものらしい。
 登場人物の多くがアコギで女ぐせが悪いのにも驚きました。無学だしね。宗教特有の悟りすました感じはまったくありません。大本とは、日本の田舎の土の匂いがする土俗の宗教ですね。しかし決してインチキ宗教ではありません。病気治しから始まった宗教なんだけど、実際に病気が治ったのは事実でしょう。そうでなければ貧しい農民から信者を獲得できるはずありません。まあ、多くはストレスからくる神経性の病気で、それが宗教的確信を持った教祖に治ると断言され、結果目が開いたり足が動いたりなんだろうと思う。でも、病気が治れば宗教でも医者でもなんでもいいよな。
 教祖・出口なおの死で終わってしまったのが残念でした。大本弾圧と終戦までは書いてほしかった。後書きで機会をあらためて第一次大本事件を書くとあったけど、結局書かれずに作者が死んでしまった。
 これほどの作品が埋もれているのはもったいない気がします。

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217日(日)『下天は夢か』1巻(津本陽)を読む

 先日注文したウォシュレットが届きました。やはりTOTO製はよい。トイレのプロだけあってつくりがしっかりしている。ちゃんと水が尻の穴に当たるからね。
 なんやらかんやらで取りつけに1時間くらいかかりました。慣れてないからけっこうかかっちゃったけど、そんなむずかしい作業でもない。だれでもできると思うよ。業者にたのむとけっこうとられるから自分でとりつけるのがおすすめ。
 前から読みたかった『下天は夢か』
(津本陽)1巻を読みました。ちょっと前の織田信長ブームをつくった本のひとつです。気になっていた本なのですが…。あんまり面白くなかった…。信長のキャラクターに生彩がないんだな。秀吉のほうがよほど生き生きと描けています。二巻を読もうかどうか迷う程度の出来でしたね。

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218日(月)『グレーレンズマン』を読む

 レンズマンシリーズの二巻、『グレーレンズマン』を読みながら獺祭磨き三割九分を飲みました。このあいだ買ってきたばかりなのに、もう一升飲んじゃったよ〜。この酒はうますぎてつい手が伸びてしまう。あまりにもうまい酒というのも困りものです。
『グレーレンズマン』の旧訳を読んだのは、もう
25年以上も前の中学生のころでした。レンズマンシリーズでは、この『グレーレンズマン』が一番面白かった覚えがあります。読み返してみるとけっこう内容を覚えているのにビックリしましたよ。レンズマンがテレパシーでクモをあやつって敵の基地に潜入するシーンなんてはっきり覚えていましたからね。
 現代の小説にくらべると、主人公に暗さというか澱というかそういうものがありません。敵の基地に麻薬を注入して大量虐殺するとかになんの疑問も感じていないし…。70年も前のアメリカのSF小説だからだろうか。原子爆弾やアウシュビッツの殺人工場を体験してきた現代人には、こういう無邪気な明るさはないよね。
 
SFといっても聖書と神話の影響が色濃くみられるように思えます。銀河パトロール隊の背後にいるアリシア人が神で、ボスコーンの背後にいるエッドア人が悪魔。神と悪魔の闘争が物語のベースにあります。そして神に愛されたマッチョな英雄が旅に出て悪魔を倒す。これって神話そのものですよ。☆☆☆☆★

 

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219日(火)『本朝霊域紀行』(藤田庄市)を読む

「映像宗教学」を提唱している藤田庄市の『本朝霊域紀行』を読みました。日本全国に散らばる霊場の写真ルポです。著者は写真家のようなんだけど、この本は文章がメインですね。達者な文章です。
 高野山や比叡山が入っていないのに、恐山・早池峯山・足摺岬・日光補陀落などが収録されています。あえて伝統仏教をはずして、修験道や山岳信仰をおさめたのかな…。
 この本を読むと日本は仏教国だという常識がゆらぎます。むしろ日本は神道の国で、仏教も神道化しているように思います。修験道や山岳信仰は、仏教の神道化そのものだし、大乗仏教の「山川草木悉皆成仏」とか「一切衆生悉有仏性」なんて大木や磐に精霊
()が宿るという神道の影響が強くみられる気がします。そういえば高野山や比叡山は、もともと神道の霊場だったらしいし…。まあ、そんなことを考えながら読みました。面白い本というではないけれども、良書だと思う。☆☆☆★★

 

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220日(水)食器洗い機がつかない…

 赤ちゃんが静かにしていると、たいがいロクなことをしていません。妙におとなしいのでなにをしているのかなと見てみたら、オムツのサイドから手を突っこんでウンチを引っぱりだしそこら中になすりつけている…。ただちに服をはいで風呂場に連行しました。ギャオギャオ泣くのもかまわずシャワーをぶっかけましたよ。赤ちゃんの手や足や顔面にこびりついたウンチは、手で洗い流すほかどうしょうもない。くさい…。ウンチってベタベタするのな。ようやくキレイになったので風呂からあげて身体をふいてやっていたら、今度はジョロジョロとおしっこをしてしまった。おしっこの水たまりをふいていると「ぴっぱっぷっ」とかワケのわからないことをいいながら小便池をつっきり、小便の足跡をつけながらそこらじゅう歩きまわる。……疲れた。
 先日注文した食器洗い機が届きました。別注した水道に接続する金具もいっしょに届いたんだけど…、蛇口にとりつけられないでやんの。ネットで型番とか確認したのになあ。普通はオレが注文した接続金具でいいんだけど、時期によっては径が大きい蛇口を使ったらしく、見事にそいつに当たってしまった。…注文やり直しですよ。
 蛇口と水道管をつなげる部分を分岐する金具はダメだ。蛇口のハンドルをはずして分岐がついたハンドルに交換する方式に変更することにしました。
 送料込み
4650円で購入した接続金具は、新古品としてヤフオクに出品。3400円で落札されたのでした。1200円も損をしてしまったけど、ヤフオクがなかったら全額丸損だもんな。まあ、よしとしよう。

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221日(木)『池田大作「権力者」の構造』(溝口敦)を読む

 ひさしぶりに面白い本にあたったと思いました。1972年に発行された本に加筆訂正して最近文庫化されたものです。内容が古いんじゃないかと思いましたが、そんなことはない。池田大作と創価学会の歴史について書かれた最良の一冊だと思います。
 作者の溝口敦は、広域暴力団の山口組がライフワークのジャーナリスト。ヤクザを美化したよくある下らない本だと思って『山口組
VS一和会 山口組ドキュメント』を読んでびっくりしました。山口組というフィルターを通して戦後日本の社会史を語るという実に優れた本でしたよ。同じ作者が池田大作と創価学会を書いていると知り、とびついたわけです。
 とりわけ興味深く感じられたのは、もう一人の主人公ともいうべき戸田城聖二代会長の俗物性と戸田死後の池田大作の権力獲得過程です。戸田が三代会長として育てていたのは池田大作ではなかったんですね。池田は二番手にすぎなかった。あと数年戸田が生きていたら池田に会長の目はなかったと思われます。青年部を握った池田が古参の有力者を抱きこんでクーデター的に権力を掌握していく過程は圧巻ですよ。レーニン死後のスターリンの権力掌握を連想しましたね。本当によく調べている。池田に参院議員に祭り上げられ失脚したライバルの末路は悲惨でした。

 昭和五十六年現在、石田は横浜・神奈川区の、一階が六畳と四畳半に台所といった小住宅に万年床を敷き、胃を三分の一切除したにもかかわらず、昼間から焼酎を飲む生活を送っているという。
 石田はのちに参院選に立つことも許されず、池田のために貧窮のどん底に突き落とされることになる。

 このライバルに対する池田の発言も収録されています。すごいぞ。

 結局だめなんだ、だから。もう戸田先生がいなくなったら、だんだんだんだんおかしくなってしまって、誰も相手にする者がいない。結局、ちょっとおかしいじゃないか、というように。二十年、十八年たった今では、もう、(池田との間には)天地雲泥の差があるんです。利己心、冷たい、人をせせら笑う。今はダメになってしまっている。自分は頭がいいと思ってるから。(略)
 どうしようもない。誰からも相手にされなくなった。もう貧乏のどん底で、子供までが……私は一生けんめい応援しておりますけどね、分かる(ハイ)」(昭和五十一年十二月十一日、女子部学生局学内委員長会で、内部文書) 
 
- 略 -
 池田の石田に対する敵意の深さには慄然とさせられる。別の内部文書には、「石田次男は二十年間苦しんで、地獄に落ちていくんだ」との発言もあり、創価学会員にとっての「地獄」の持つ意味の重大さを思い合わさずとも、その長期間、なぶり殺しにして断末魔をみるようなまなざしの冷たさには、異常な競争心と報復心の激しさ、底深さをみる思いがする。

 終章の結論的な部分「時代の貧しさと低俗性の産物」より。

 こうして池田は宗教という辛気くさい世界で、組織と自己の人間性を正しく結びつけ、全能者である彼自身の膨大化を完成し、法外な権力を手にしたのみか、全分野にわたって自らの臭い息を吐きちらした。彼は庶民の非科学的とはいえ、拠りどころを求めてやまない真摯な心と金銭に基づき、どのような場合でも自己嫌悪を知らない安定した精神と、俗物風にすぐれた平衡感覚とをもって日本国を望見し、愛用の「余」という単語を「朕」に似せて発音した。
 彼は徹底的な俗物性によって、彼の権力を貫く主要な色調とした。彼が自ら凡人を称したように、その個性は公私両面にわたる非行にもかかわらず、彼の意識の面では肥大した凡庸にきわまり、そこには興味をひくに足る何ものもなかった。彼に関心を払わざるを得なくさせたのは、創価学会=公明党という組織に裏打ちされた彼の権力の大いさと、その現れ方である。

 筆鋒が鋭いでしょ。そこまで書かんでも…、という気がしないでもないけど池田大作に関する非常に的確な評だと思いますよ。こんな調子で山口組も描くから著者は、何者かに刺されて重傷を負ったり長男がヤクザに襲撃されたりしています。まあ、そこらの売文屋にくらべると根性が違います。この本も言論出版妨害事件で創価学会の力が弱まった時期だから出版できたのかもしれない。よく講談社が文庫にしたものだと思う。
 公明党が政府与党に加わっている現在、むしろ創価学会はエネルギーを失いつつあるように思えます。しかし、公権力と結びつくことによって逆に社会的影響力は強まっているでしょう。創価学会問題に関心のある人には必読の本だと思います。☆☆☆☆☆おすすめ

 

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222日(金)寝違えて背中が痛い

 数日前、朝起きたら右肩・背中・首が痛い。どうやら寝違えたらしい。前に自動車をぶつけられた時に医者からもらった湿布を貼りました。1日か2日でなおるだろうと楽観していたんだけど、ちっとも良くならない。それどころか悪化している感じです。かなり痛む。自動車をバックさせるときとか不自由なんだよね。クシャミが出そうになっても、寝違えた部分がキンッと痛んで引っこんでしまう。寝ているときも寝返りをうつ時に痛んで目が覚めてしまう。よく眠れなくて気分が悪いぞ…。
 湿布がなくなったんでタイガーバームを塗りつけたけど、あんまり効かないな。でも、風呂にはいるとちょっと楽になるようです。
1日に3回くらい風呂に入ってますよ。
 まさか減量の副作用じゃないだろうなあ…。
1月末に89キロだった体重は順調にへって現在86.5キロになりました。去年の11月末には97.5キロだったから3ヶ月で11キロ減です。目標は73キロだから、あと13.5キロですか。4ヶ月くらいで何とかいけそうだよね。しかし、背中が痛むのは困る。肉や炭水化物は制限しているけど、ちゃんと野菜は食べてるんだけどなあ。
 赤ちゃんも具合が悪くなってしまいました。普段は機嫌がいいのに夜中に泣いてクシャミをします。医者につれていきました。鼻風邪らしい。
 夜中に泣かれるとこっちも眠れず、親のほうがまいっちゃうんだよね。もらった薬を飲ませると眠ってくれるのでたすかります。なぜか今回は帰宅してすぐ薬を与えると、ゴキゲンになってしまい黄色い鼻水をたらしながらおもちゃ箱をひっくり返したりして遊んでいました。ラリってるのか? 病気の割に元気だよなあ。オレは背中が痛くて元気がでない。

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223日(土)『日本ばちかん巡り』(山口文憲)を読む

 ここのところ宗教ルポにこっています。『日本ばちかん巡り』(山口文憲)を読みました。オウム事件の数年前に発表された新宗教の聖地のルポルタージュです。
 現代日本の宗教状況は、オウム事件の前と後に画然と分けられるように思えます。これはオウム事件の前に出た本だからちょっと古いかな〜と思ったけど、そうでもない。日本の文化・社会は画一的で多様性がないといわれるが、果たしてそうだろうか。新宗教の聖地を巡ることで日本の多様性を示すことができるのではないか、という明確な問題意識があり、一本筋が通っている。そのため内容が深く、単なる変な宗教紹介本のような陳腐化をまぬがれています。また紹介されている宗教は、幕末から明治にかけて生まれたいわゆる新宗教が中心なので、新々宗教に分類されるオウム真理教とはちょっとずれます。さらに文庫本の補足として巻頭にオウム事件六年後の上九一色村のルポが収録されており、これが日本文化の優れた批評になっています。
 オウム真理教の聖地だった上九一色村に乗りこんだ著者は、なにも見つけることができなかった。オウムの痕跡はすべてぬぐいさられなくなっていたんですね。唯一、サティアンがあったとおぼしき場所に公園がつくられており慰霊碑があったのだけど、「慰霊碑」と書いてあるだけで誰が誰のために何故「慰霊」しているのかどこにも記されていない。著者は、広島の平和記念公園にある慰霊碑の「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」という碑文を連想します。これでは、誰がどう「過ち」をおかしたのかわからない。引用させてもらいましょう。

 しかし、責任の所在と決意の主体があいまいだとはいえ、広島のそれには、とりあえず伝えようとするメッセージはある。ところが、この「慰霊碑」には、それすらない。しいていえば、なにもいいたくない、書き残したくない、というのが、ここにこめられた無言のメッセージだということになる。

 水に流す。あるいはケガレを忌むという日本文化の特質を実にうまくえがいているように思いました。
 それに著者の山口文憲は文章がうまい。面白くて楽しい文を書きます。ひとつ間違えると書き手自身が笑っていて下らないシロモノになるところを、絶妙なバランスでまとめています。この人は『読ませる技術』という文章読本を出しているらしい。これは買わんとイカンと考えアマゾンにアクセスしたら、売り切れでした。新宿にいって紀伊國屋書店をのぞいても置いてないし…。困っていたところネットのジェイブックで在庫を発見。注文したのでした。ちゃんと在庫があって届けばいいんだけどね…。

  

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224日(日)上善如水を飲む

 駅前のコンビニ酒屋にいったところ、サラーリーマン時代によく飲んだサラサラ系日本酒『上善如水』の180mlを発見。なつかしさのあまり買ってしまいました。
 さっそく飲んでみたのですが…。上善如水は、コンビニで売っている類の日本酒の中ではかなりいいほうだと思うけど、ちょっと口に入りませんでしたね。うまいとかまずいとかいう以前に、飲んでいるうちにベタベタと気持ちが悪くなってきてとても飲めません。かなり捨ててしまった。サトウキビから作ったアルコールを添加し調味料
?で味をととのえている酒は、飲んでいるうちに気持ちが悪くなる。倍以上値段が違うものとくらべて申し訳ないけど、獺祭磨き三割九分とはえらい違いです。
 雑記で日本酒がうまいと書くと「あんな気色悪い飲み物どこがいいんだ。舌がおかしいんじゃないか」と思われてしまうかもしれない。しかし純米吟醸酒は、そこらで売っている日本酒モドキとまったく別物ですよ。香り・味・後味・酔い心地。すべてが違う。あらためて思い知りました。
 左巻きの食通マンガでよくあるように人工調味料の全否定はしたくありません。すべての人が料理に天然だしを使っていたら環境が持たないでしょ。しかし日本酒モドキは、飲むと気分が悪くなるという論外なシロモノです。いくらなんでも、ものには限度があります。こいつは勘弁してほしい。

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225日(月)食器洗い機は素晴らしい

 シャープ製の食器洗い機を取りつけて数日たちます。いや、まったく素晴らしいですよ。もっと早く買えばよかった。我が家ではすでに洗濯機と同等の必携家電になりました。便利だ〜。
 うちは洗濯機もシャープ製です。銀イオンを出して洗いをよくするという機能がついています。普段は赤ちゃん用の衣類を洗濯するので粉石けんを使っています。しかし、粉石けんだけだとどうも洗浄力に不安がある。そこで半信半疑ながら銀イオン機能がついたシャープ製の洗濯機を購入してみたわけです。
 この銀イオン機能というのが意外に使えるんですよ。こりゃあいいというわけで食器洗い機もシャープ製にすることにしました。幸い
? シャープは、食器洗い機から撤退するらしく、七万円くらいした食器洗い機がヤフオクでは三万円以下で投げ売りされています。ホームページで調べたところ七年は部品を保存しておくそうなので故障しても大丈夫そうです。
 シャープ製の食器洗い機には、塩イオンを利用するという無洗剤洗浄機能がついています。タンクに食塩を入れておくと洗剤をいれなくても三十回くらい使えるという優れものです。銀イオンの洗濯機と同じく、これがけっこう使えるんですよ。普通に使用した食器だったら洗剤を使わなくてもサラサラきれいになります。食器洗い機の洗剤は、かなり強力らしいので、あまり使いたくありませんでした。ちょっと取りつけに苦労したけど、いい買い物をしたと思います。

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226日(火)ファミリー温泉にいく

 家族そろって近所のファミリー温泉にいってきました。温泉自体は、循環式で大したものではないんだけど、入場料が五百円と安く薬草サウナや子どもの遊び場までついているというなかなか気のきいた施設です。
 そのファミリー温泉に床屋が付属していました。普段オレは、千円の
QBハウスを利用しているんだけど、ちょっと試してみることにしました。値段も同じだったしね。温泉の付属施設ということでサービス価格なのかな。
 
QBハウスよりも仕事が丁寧でしたね。それに散髪したあとすぐに風呂に入ってさっぱりできるのがいい。薬草サウナに入ったら、ここ数日悩まされていた寝違えからくる背中の痛みも軽快した気がします。満足して帰宅したのでした。

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227日(水)『夏子の酒』(尾瀬あきら)を読む

 日本酒マンガで有名な『夏子の酒』を読みました。こいつは左巻きの良識マンガにみえるけど、よく読むととんでもない非常識作品だよね。一巻では、コピーライターをやっている夏子に酒の宣伝文をつくる仕事がくるんだけど、クライアントが「アルコール」という言葉は使わないでくれといっているのに、悩んだ末に「アルコール」という言葉を使いまくった宣伝文を提出。クライアントを怒らせます。上司も「君は正しい」みたいなことを言いだすし…。アホか。すし屋でマグロをたのんだら、こっち方がよいと勝手にイカを出してくるようなもんだよね。クライアントは怒って当然。こんなこと社会で通用するわけがない。
 この調子は最終巻まで続きます。減農薬農業をすすめようとする善玉の農協組合長は、村で減農薬農業が成功するかどうかは、主人公が無農薬米でつくった酒が日本一になるかどうかにかかっているとか言いだす。アホか。自分たちのことだろうが。造り酒屋の小娘に頼ってどうするよ。まあ、こんな突っこみができるエピソードが全編に満ちているんですね。この作者はマンガ家業だけで社会に出た経験がないんじゃないかな〜。
 マンガだから非常識や現実無視は当たり前、というかそうでなければ面白くない。しかし、エコロジー良識が売りの『夏子の酒』でこういうたぐいの世間知らずをやられると鼻について鼻について…。尾瀬あきらは、少年ビックコミックで
SFを描いていたころからこんな調子だった気がするな〜。エコロジストは正義で農薬派は腹黒い悪人か無気力で無学な百姓だという単純な切り分けも気に入らない。
 主人公の夏子はかわいいし日本酒のうんちくは面白いけど、それだけの作品です。いわれているほど大層な作品とは思いませんでしたね。田舎のいやらしいところがよく描けているのはよかった。☆☆☆★★

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228日(木)『無頼伝 涯』(福本伸行)を読む

『カイジ』の福本伸行による少年漫画『無頼伝 涯』を読みました。これって革命がテーマのマンガなのかな? 少年漫画にしてはハードです。
 殺人の濡れ衣を着せられた少年・涯が、ナチスの収容所のような施設に収容され半殺しになりながらも脱走をたくらむという作品。一匹狼だった涯が人間関係の大切さを知り協調性を身につけるというテーマもあるようです。
 電気ショック棒を振りまわす親衛隊みたいな看守がよかった。やはりこの作者の作品は面白いなあ。全五巻を一気に読んでしまいました。

 

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229日(金)やっぱりフリーオが買えない

 フリーオが再び販売されるという情報をゲットしました。124日の雑記で紹介したデジタル放送録画機のことだよ。九時からネット注文なんだけど、やっぱりホームページが重くて買えないよー。
 しかし、前回はアクセスすらできなかったのが、今回は
IDとパスワードが表示されるところまではいった。少しは前進したのかなあ。まあ、買えなきゃ同じことだが…。
 どうやらフリーオは、月一回の販売らしいですね。権力につぶされなければこの調子なら数ヶ月でフリーオが手に入るんじゃないかな。秋葉原で行列しても買えなかった
PV4が、今ではネットで普通に買えるからね。ヤフオクで七万もだして買うのはバカらしいから気長に待つことにしよう。

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