マリファナブービートラップ前書き
ここにアップした文は、冥土出版が発行した『アメリカ警察内部文書 マリファナブービートラップ』の前書きです。『マリファナブービートラップ』は現在も通販しています。
本書は、マリファナの密栽培や麻薬を製造している場所に仕掛けられたブービートラップ(仕掛け爆弾)への注意や解説を述べたアメリカの警察の内部文書である。爆弾やブービートラップなどを仕掛けて捜査官を死傷させたりしたら麻薬の上に殺人やテロの罪まで負い、死刑にもなりかねないと思うのだが、アメリカの犯罪者は日本よりもはるかに荒っぽく攻撃的なようだ。
本書を通読して感じることは、犯罪者にベトナム戦争など軍の影響がかなり見られることだ。アメリカでは日本と比べて若い世代の従軍経験者が多く、武器の解説や使用法、製造法を記した軍の内部文書なども手に入りやすい。そういったものを参考にしてブービートラップを製造しているのであろう。したがって以前発行した米軍マニュアルと内容が一部重なる部分があることを承知されたい。もともと戦争で劣勢な軍が時間を稼いだり敵を消耗させるために使用したブービートラップが、このような形で犯罪に使用されるとは何か示唆的で考えさせるものがある。
なお、参考資料として本書後半10ページほどに陸上自衛隊の教範『野戦築城第3部』より既製の砲弾などを利用して作成する応用地雷に関する部分を収録した。
ブービートラップに関してさらに詳しく知りたい方は、米軍発行のフィールドマニュアル『FM5-31 BOOBYTRAPS』を翻訳して上下2巻で発行しているので、参照してほしい。第二次世界大戦以後使用された様々なブービートラップの構造や製造法などを図いりで詳細に解説している。