<増刊・18号> 応援したい!!
年も押しつまってくると、ウィンタースポーツシーズン。とりわけこの時期には毎週のように、どこかのTV局が駅伝やマラソン中継をやっている。ラグビーもこれからがシーズンだ。運動オンチだけどスポーツを見るのは大好きなわたしは、日曜日の昼下がり、競馬中継とチャンネルを替えながら家でTV観戦と相成る。
いつもながら思うことはいわゆる「有名私学」出身のヒトは、スポーツ中継のたび、応援できる対象の母校がひんぱんに登場するので、うらやましいな、ということ。
たとえば早稲田や慶応出身だと、大学野球やら箱根駅伝やら、ラグビーやら、いろんな場面で母校の応援が出来る。早稲田大学出身の久米宏や筑紫哲也がじぶんのニュース番組で、母校が勝った、というスポーツニュースのとき、相好を崩しているのをわたしは何度も見た。
観戦するときに盛り上がりたければ、別に出身校が登場せずとも、ひいきの大学をみつけて応援すればいいのかもしれないけれど、やっぱり愛着や思い出のある母校が出るのと出ないのとでは、応援への思い入れも違うと思う。
わたしの出身大学など、その手のメジャーなスポーツ大会に、まず絶対登場することなどないしね。
しかし、わが出身高校について言えば、むかしむかし、花園に出たことがある。わたしがラグビーの試合を見るようになったのは、もちろん、それがきっかけ。だが後にも先にも出場はこの1回きりである。
だが高校スポーツといえばやっぱり高校野球。とは言えわが母校が甲子園出場をするなんて、絶対になかろうと思いつづけてきた。母校と同じ市内にある別の某高校はわりと野球が強いので、その学校が甲子園に出ると母校愛と類似の郷土愛に転嫁させて、応援していたものだ。
ところが1995年、なんの間違いか? 母校が甲子園出場を決めてしまった(きっとクジ運が良かったか、たまたま強豪校が早く敗退していたかなんだろうな)。しかも選手宣誓まで引き当ててしまった。有力校や常連校の主将ならこんな場合、さらにスポットライトを浴びてますます張りきるのだろうけど、あのときの主将の生徒はさすがに荷が重いと感じたのか「ショックです」と、ぽつりともらしていたのが、いかにも田舎の子らしかった。
しかし、こういう場合困るのは、OBに送られてくる寄付の依頼。一方的に「30歳以上の卒業生は1万円以上を寄付」と書かれた文面が郵送されてきた。甲子園に出るのは嬉しいが、強要するのはどうかと思う。わたし? 結局寄付しませんでしたよ。ビンボーなOLに寄付させなくったって、OBに国会議員とかいるんだしさ。でもちゃあんと応援しましたよ。帰宅する途中だったので、商店街の電気屋さんの店先のテレビに映っていたところを、こそっと、ね。だけどもちろん、一回戦敗退でしたけど。
さて、まぐれの甲子園出場は、やっぱりその後は続かなかった。ラグビーも全国優勝を何度も果たしている古豪が同県内にいるため、花園出場はきわめてむずかしい。まあ、友人など「いいじゃないの、ひょっとしたら出場できる、って楽しみがあるだけでも。わたしなんか女子高出身だから、絶対にありえないのよ」言ってたしな。
しかしながら、最近はわたしの母校ではないものの、新たに応援する楽しみが出現した。わたしの配偶者の出身高校がここ数年、高校駅伝出場の常連校になっているのである。女子に関しては優勝も果たしてしまったし、男子も上位入賞している。この高校出身で現在筑波大学の藤永佳子選手は、日本陸上界のホープである。高校時代から注目してきたが、まるで自分の後輩のように、その活躍が嬉しい。
もうすぐ高校駅伝大会もはじまる。応援しがいのある学校が出るっていいものだ。
(2002年12月6日)
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