STORY

2008年05月16日

夜空に輝く・・・


自分でも無意識のうちにあの人を見ていた。

どうしてこんなにも胸が熱いのか?

俺一人だけの一方的な想い。

これは恋なのか?



同じ男の、はたけカカシという人間にイルカは心をひかれていた。

誰にも言えないこの思い・・・。


イルカは部屋でカカシの里で売られている写真を見つめた。

唯一の写真。

”俺のような何もとりえのない中忍なんか相手にする訳ない”


イルカはベットにころんと横になった。

あれこれと頭に浮かぶこと。

ナルトの担当上忍。
「里の技師」 「写輪眼のカカシ」 「白い牙の息子」
どれをとってもまるでそれは高価なブランドのように、
届かない、あの人。



イルカはすっきり出来ない一夜を過ごした。




その翌日の出来事。


「ご苦労様でした」
イルカは心からの笑顔で彼を労った。
今、自分に出来る最高のアピールだ。


「ねえ〜イルカ先生今夜時間あります〜?」
のほほんとはたけカカシは言った。

「あ?」
イルカはびっくりして思わず立ち上がった。

「な、なんですか?」
「うん、飯にいきません?」
”なにかの間違え?”

とは思ったが、

こんなチャンスはない!

イルカはうんうんとうなずいていた。






カカシは綺麗な居酒屋にイルカを誘ってくれた。
「さあ、食べて」
「はい・・・」
緊張して料理に手がでない。
「どおしたの?イルカ先生。この刺身新鮮なうちに食べてあげないと」
「は、はい!」

イルカは不器用だった。
好きな人の前で上手くなんかふるまえない。





ぽつぽつとカカシは話を始めた。
「イルカ先生は恋人いないでしょう?」
「え?・・・はい」
「そうでしょうね」

くすっとカカシは笑った。
”むかっ!”
ちょっと失礼だった。
「そういうカカシ先生こそ」
「俺もいないです・・・でも片想いの人がいます」

イルカはショックを受けた。


カカシのような人が好きになる相手は、どんな美人なのだろう・・・。

「訊いてもいいですか?」
「なに?」
「どんなひとですか?」
「う〜ん。普通のひと・・・とても優しいひと」

カカシは頭をかいた。


彼が片想いするなんて信じられなかった。

その夜はそこで終わった。










イルカに任務がまわってきた。
木ノ葉は人手が足りない。
内勤のイルカにもこういうこともある。

里の近辺に出没する賊を捕らえる任務だ。


イルカは仲間二人とスリーマンセルで任務に向かった。

近頃里付近にて人々の金品を狙った悪質な賊である。


イルカと他の仲間2名は各ポイント(あらかじめ、たてた戦略で)
にわかれた。





時間がたつにつれて、肌寒くなってきた。

”くう〜〜”

イルカは鳴き声をきいた。
ちいさな白い犬だった。

「おいで」
イルカは思わず手を差し伸べた。
迷い犬なのか?
犬はちょっと後にさがった。
イルカはころころした仔犬を追いかけた。


しばらく追っかけて抱き上げる。
「かわいいなお前。お腹すいてないか?」
イルカはベストから携帯食をだし犬に食べさせた。

そう、自分の今の立場を忘れていた。

その時、
耳を刺すような男の叫ぶ声をきいた。

仲間の声だ!

「ごめん!」
イルカは犬をおろし声の方向に走った。



仲間の中忍が腹から血を流し倒れていた。

「ユージ!〜〜ユージ!!」
名前を呼び仲間をささえる。

”俺が違うことに気をとられていたから”

うっかり仔犬に・・・。

「イルカ!!」

スリーマンセルのもう一名の仲間が飛んできた。
「ユージ!!しっかりしろ!!」

「すぐ手当てする!」
イルカは携帯の医療用具をだした。
「イルカ、お前今までなにしてたんだ」
冷たく仲間のタカは突き放すように言った。

「お、おれは・・・・」

「もういい、俺はやつらを追う。お前は手当てだ」
背の高い仲間は駆け出した。





イルカは傷ついた仲間の手当てをした。


幸い命にはかかわらなかったが、

イルカの中に強い後悔が残った。


(俺は駄目な男だ)


イルカの心はしずんだ。




日めくりカレンダーが数枚めくれた。


その夜、

イルカは繁華街に一人でた。

あの事があり滅入ってしまいそうだった。


イルカは何時もより洒落こんで、高く結んだ髪をおろし、小奇麗にしていた。


地下にある酒場でイルカは一人タバコをふかした。


口当たりのいい酒をのんだ。

イルカは一夜の恋人を探していた。

どうしょうもなく寂しい。


ふと、彼の前に注文していないフルーツの盛り合わせが置かれた。

「マスター俺たのんでないです」

「あちらのお客様からです」
黒い肌のマスターは白い歯をみせた。

イルカは顔をあちらにむけた。

自分と同世代の男がにっこり笑っていた。

銀色の綺麗な髪に双方の色の違う瞳。

「いりません!」
イルカはひいた。

男に声かけるなんて!
何考えてんだか。

「今夜はまた一段と可愛いですね。イルカ先生」
「へっ!?」

その男はそうだ、はたけカカシだったのだ。






二人はカウンター席に並んで座った。

「あなたにタバコは似合わないですよ」
「そうですか」

「俺も初めは誰だかわかりませんでした」
「俺だって・・・素顔の・・・」
そうカカシは素顔だった。

初めてみる憧れの人の顔。

限りない美しさだった。
「なんだか声をかけてほしいって顔してました」


カカシはイルカの吸いかけのタバコを横取りして自分でくわえた。

まるで映画に出てくるような色男だ。

「あなたは仲間を死なせた訳ではない・・・失敗したら次ぎに2倍とりかえせばいい」

「え?」
あの事をカカシは知っていた。
「自分をあまり責めないで・・・」
「俺、駄目男なんです」

「どうしてそんな風に思うんですか?」
「だって・・・何もとりえないし、子供に忍術を教えて受付するのでいっぱいの」


イルカは酔っているのか饒舌になっていた。

「そんなあなたが好きだっていう人が沢山います」
カカシはぽつりと言う。



「俺の好きな人は何時も笑顔で、誰に対しても優しくて・・・黒い瞳で・・・遠くからそっと俺のことを見ているんです」
「〜〜〜〜〜!!」

「でも俺がきっと上忍だとか、遠慮ばかりして・・・俺は世間が言うほど特別じゃないのに」
カカシは白い歯をみせた。
「あ、あのう・・・・」
「そのタバコもう火が消えてます」

”ははは”

二人は笑いあった。


それまで氷ついて寒かった心が暖かくなっていく・・・。
「ナルトたちは何で皆イルカ先生のことが大好きなのか、考えていました」
イルカは耳まで赤くなっていた。


”この人は俺の憧れの人”
「電気がね、ピカッて走ったんです・・・・初めに先生に逢ったとき」
「でんき?」
「どうやら、俺はあなたのことが好きなんではないかと・・・それからすっと一人で考えていました。どうしてか?・・・・でも好きに理由はないんです」
(おれのことがすき?)










二人は深夜の街を歩いていた。

あと少しでイルカのアパートだ。

「今夜、俺が言ったこと忘れないで」

カカシはぎゅっとイルカの身体を抱きしめた。

(カカシせんせい〜)









この夜はイルカは眠ることが出来ず。

ぼんやりと彼の事を想った。

もしこのまま寝てしまったら、

今夜のことがすべて夢だったら、

悲しいから・・・





イルカは窓を開けた。

空に星がかがやいていた。



何時かあの人に伝えよう。

伝えたい。

”あなたのことが好き”




そしたら、もしかしたら俺は夜空に輝く星を手にした男となるだろう・・・・。



END 08.02.13


2008年05月09日

酒のつまみ


まったりと午後のけだるい受け付け。

(ねむい・・・)

イルカはこっくりしそうだった。

昨夜はカカシがイルカの部屋に泊まった。

任務明けとは思えないほど元気に彼はイルカにスタミナドリンクを作ってくれた。
(あの人のスタミナって・・・)

ああ〜腰が痛い。
マッサージに行きたい。
それからサウナに入ってビール呑んで寝てしまいたい。


そんな事をぼんやり思っていたところへ、

上忍の夕日紅が入ってきた。

「ご苦労様です。おあずかりいたします」

イルカは何時もの笑顔で彼女をねぎらった。


「そうだ、イルカ先生にお土産よ」

「あ、有難うございます。わあ〜〜」
紅のような綺麗な人からもらいものなんて!
「なんですかあ〜?」
紅は紙袋をイルカに渡した。


「お酒のおつまみよ」
「有難うございます!」

イルカはほくほくしながらアパートに帰った。









アパートには本日非番のカカシがイルカの帰りを待っていた。

「今日、紅さんからお酒のおつまみ頂きました!」
「へえ〜気がきくじゃないの」


カカシはビールを用意した。


「いったい何です?」

イルカは紙袋を開けた。


『ジャンボソーセージ』


赤いラベルの大きくて太いソーセージだ。

「さっそくいただきます!」

イルカはその皮をむき、かぷっと丸ごとかじりついた。

”はっ!!??”


カカシはそのエロすぎる姿に驚いた。

「駄目です!あんたがかじっていいのは俺のソーセージでけです!」

「いゃあ〜〜〜」

確かに立派なソーセージだった。


真っ赤になりながらイルカは食べかけのそれを包丁でカットした。

二人はマヨネーズで美味しくいただいた。



「もう一本ありますね」

「ね、これもらっていい」

カカシはふふふと笑った。

また、何かろくでもないことを考えている。


「明日ヤマトにあげるんだ」
「ええ〜?ヤマトさんに???」


イルカの声が震えた。




紅にしてもカカシにしても愉快犯だった。







翌日。

ヤマトは大好きなカカシ先輩からお土産を貰った。

(ああ〜先輩〜やっぱりぼくのことを〜〜)


ヤマトはわくわく包みを開け鼻血を吹いた。

(先輩からソーセージ。先輩のソーセージ。先輩からああああ)



彼の頭の中は先輩妄想ソーセージでいっぱいになった。





今でもそれは食べることが出来なく、彼の家の冷蔵庫に大切に保管してあるそうだ。



END


2008年05月05日

にゃんにゃん物語

ここ数日イルカ先生の様子がおかしい。

妄想の激しいカカシはあれこれ頭の中で考えた。



イルカは深夜になるとベットをぬけ出し何処かへ出かけて行くのだった。
そして2時間位でまた戻ってくる。

”まさか?!”
あの真面目なイルカ先生に限って、

カカシ以外の誰かと〜〜〜〜
メラメラメラ〜〜
カカシは見えない誰かに激しく嫉妬した。





そしてその夜も・・・

イルカはそっとベットを抜けだした。

着替えて部屋を出る。




カカシはそんなイルカを尾行した。




イルカはふらふらと夜のコンビニにはいる。

籠に一杯の菓子パンや牛乳、そしてレジのそばにある中華まんを買占めている。


イルカは大事そうにコンビニの袋をかかえ歩いている。

(買い食いなの???)


カカシは変な展開に首をかしげる。




イルカは部屋には帰らず公園に入る。

(まさか夜の公園で逢引とか?)




イルカは公園のベンチに腰かけた。


にゃあ〜


どこからか黒い小さな猫がイルカによってきた。


甘えて足に身体をすりよせる。

「ほら、今夜もたくさん持ってきたよ」
イルカは猫をなでる。

「ちゃんとお前の仲間のぶんもあるからな」


にゃあ〜

にゃあ〜〜

するとまたどこからともなく黒い小さな猫たちがイルカのまわりに寄ってきた。




カカシは胸をなでおろした。


心の優しいイルカは野良猫に餌をやっていたのだ。

(ごめん誤解して・・・イルカ先生が浮気なんてしませんよね)


ふふっとカカシの口もとが緩む。


小さい猫たちとイルカはとても可愛らしい組み合わせだった。



しばらく猫たちに食料をあたえイルカは立ち上がった。


すっきりとした明るい表情でそこを後にする。


カカシも安心して先回りして部屋に帰った。







残されたのは黒い小さな猫たち・・・・。



”ぼん!”

”ぼん!”



白い煙をあげ、黒い猫は黒いコートの怪しいあの暁のメンバーに姿を変えた。

猫は暁だったのだ!!!



「角ちや〜〜ん今夜は肉まんだぜ〜最高!ジャシン様も大喜び!!」

飛段がステップを踏みながら言う。

「イルカ先生今夜も可愛かった・・・」

角都がぽっと顔を赤らめた。

「こおらあ〜トビおめえオイラより多く喰うなって言ってんだろ!」

デイダラがトビをシメル。

「すみませんデイダラ先輩〜〜」

「よさないか、」
サソリがたしなめながら、スーパーの袋をだす。





彼らは貧しかった・・・。


最近はイルカ先生からご飯をもらいしのいでいた。

「明日は甘いものが食べたいにゃん」

イタチが肉まんの味の残った手をぺろぺろ舐めながら遠くを見た。

「大丈夫ですよ。イルカ先生にそっと明日はアンパン持ってくるようふきこんでおきました」

鬼鮫はイルカに術をかけていた。




ひゅう〜〜〜


秋の終わりの寒い風が吹く。




世の中を行きていくことは、
甘いものではない。


この暁の彼らですら、


暁という悪のクラブ活動を表むきにしているものの、
現実はその辺のニートと同様稼ぎがなかった。




「さあ、アジトでリーダーがお腹をすかせてまっている」

鬼鮫の合図でめいめい隠していたパンなどを持ち帰る。



アジトではリーダーと小南姉さんが内職をしてみんなの生活を支えていた。



厳しいなあ〜^




「さあて、わたしはこれから九尾のお子様の家にいきます。・・・きっとカップ麺があるでしょう〜」

鬼鮫はナルトの家に。


「じゃあ〜オイラは髭男のところへ。行くぞトビ!!」
「はい先輩!」




こうして気のよい木ノ葉の忍たちから毎夜御馳走してもらっていたとは!



なんて、

なんて可哀相なんだ暁!!


思わず哀れで鼻水が出る作者であった。


こんな彼らが最近とてもぷりちいです。







その頃。


あの猫ちゃんたち可愛いなあ〜


明日はアンパンにしよう!


イルカは、自分はよい事をしたという満足にひたり眠った。









そして翌深夜。


黒い猫の中に何故だか銀色の猫が一匹まざっていたらしい。




こうして猫とイルカの感動の愛情物語は終わります。


END


すんません。暁ぷりちいです〜







2008年05月01日

手をつないで・・・


ぽかぽか。

”今日は随分暖かいですね〜”
”はい、お茶ですよ”

”ありがとう”


里からはずれた誰もいない山奥に小さな家が建っていた。


縁側に寄り添い座る二人。

そのかたわらには彼らの家族である引退した忍犬たちが気持ちよさそうに寝そべっていた。



カカシがイルカと出逢って40年の歳月が流れた。



現役をはずれ、地位も捨ててカカシはイルカをつれてこの山に越した。




現在はイルカと二人のん気に忍者年金をもらい、そしてカカシはエロ小説を書いてすごした「新・イチャイチャパラダイス」




イルカは気がつくとこっくりこっくりして寝てしまった。


「こんなところで寝たらいけません」


カカシはそっと立ち上がり毛布をイルカにかけた。



何時かこんな平和で安らかな日々が来ないかと昔は切実に思った。




もう、誰にも遠慮することなく、

二人でずっと共に、


その夢のためにカカシは必死で生き延びる道を選んだ。



夢は描くものではなく、叶えるものなんです!



イルカが教えてくれた、


数々の戦いに疲れ、仲間を失い、


それでもあなたが居たから、

ここまでこれた。




カカシの恋人は相変わらず年月がたっても可愛らしい人だった。


「これからも・・・ずっと・・・」



誰に言うでもなくカカシはつぶやいて、自分もごろんと横になった。




どこからともなく5月の爽やかな風が吹いた。




手をつないで、これからもずっと・・・



END

08、03,25


げげ〜〜未来!!???

あんまり細かいことは追求しないでください。







2008年04月24日

番外編

お仕事なんだ!


タタタタ〜〜

「あっすまあ〜〜〜来ちゃったあ〜〜」

クルクル。
カカシは瞳をうるうるさせアスマを見た。

(ぞおおおお〜〜)

アスマはひいた。

「て、てめえ、2時間も遅刻してその態度はなんだ!」
「いゃ〜〜ん怒った顔もす、て、き、☆」

最近カカシの様子がおかしい。
イルカと喧嘩でもしたのか?

おかしいのは元々か・・・

「い、いくぞカカシ」

(任務なんだ)
(仕事なんだ)

嫌な奴もいる、変な人間もいる。

それが社会。

「あすまあ〜カカシ喉かわいた〜〜」

”これが現実!”

「助けてくれ〜〜イルカ」

大人とは耐えしのぶこと・・・。


"お仕事なんだ”
"お金もらうんだ”



すべては・・・・

俺も胃が痛い。



〜タバコの本数が増える〜〜




猿飛アスマ頑張っています。



おしまい。


アスマ先生に贈る???


カカイルか??


2008年04月20日

カカデリア



彼は美しい銀色の髪をしていた。

歳は17歳。
名前はカカシ。



カカシはマイペットでお台所の掃除をしていた。
「あら、まだ終わっていないの。全くトロイ子ね」

ママ母の紅は意地悪く言った。




カカシはママ母と義理の兄たちと暮らしていた。


兄たちはカカシに冷たい。


何時もおやつを横取りしたり、ゲームもさせてもらえなかった。




唯一、カカシの楽しみは本を読むことだった。



本の中には刺激的恋愛が描かれていた。
カカシはそれを夢みていた。







その日、母と兄のアスマとガイは盛り上がっていた。


「王子様は俺のようなワイルドな男が好みだ」
「ふん、大人の魅力は俺の方が上だね」
「ああら、王子は年上のお姉さまが好きだって週間誌にのっていたわ」


三人とも目の色が違う。



「ねえ、兄さん今日なにかあるの?」


「おお、今夜はお城で王子様が里の若者とパーチーをするんだ。・・・お前は留守番だけどな」

「王子は凄いかわいいんだ」

母も兄も着飾っていた。


「カカシ、留守は頼んだわよ。・・・くれぐれも盗み喰いはしないこと・・・もしそんなことしたら、わかっているわね・・うふふ」


母紅は笑った。

そんなことしたら、鞭で打たれる。


「はい・・・」


三人は出かけてしまった。






カカシはぽつんと残され部屋にいた。

ため息をつく。


(お城か)

俺にはお城に行くようなお洒落な服はない。


カカシは何時も黒いジャージ姿だった。






カカシは窓をあけ、空を見上げた。
星がまたたく。

その時、

きらりと空が光った。

”どろん!”


白い煙がたちこめた。

「誰だ!?」


そこには黄色い髪の少年がいた。

「よお、あんたお城にいきたいんだっな?」

「うん。でも俺はそんな身分じゃあないし・・・でも本当は可愛い王子様にひと目逢いたい」

「いかしてやってもいいぞ!」

黄色頭の子は明るく言う。

「ホント!?」

カカシの顔が明るく輝く。

「じゃあさ、そのかわりラーメン食わせてよ」

「いいよ」

カカシはてきぱきとカップ麺にお湯をいれた。

それはもしもの時の為カカシが盗み大事に隠していたものだった。



「あ〜美味かった!。じゃあ〜まず服を出すってばよ」
少年は手を素早く組み合わせた。


"ドロン”

カカシの黒いジャージは素敵な白いタキシードに変わった。


「次ぎは乗り物!」

少年はポケットからおもちゃのバイクを出した。




カカシの家の庭にはカッコイイハーレーが。


「すごい!!」

「あんま飛ばすなよ・・・それとこの術は夜中の12時までしか効果がない。
夜遊びはほどほどにすること・・・・えへへ王子と上手くやるってば〜」

「有難う少年!」


カカシはハレーに乗った。
颯爽と街を走る。

そういえば、俺免許なかったな。








ゴウジャスなお城には着飾った人々でいっぱいだった。


人々のめあてはこの国の王子様。





(あ〜〜あ〜〜)

真っ黒な髪を上に束ねた瞳のおおきな青年は乗り気でなかった。

ひととうり見たが彼の好みはいなかった。


「イルカ王子どうかしましたか?」
お付の黒い眼鏡のエビスが声をかけた。
「たいくつ」

「また、好みの人がいないんですね?」
「うん」



イルカ王子は何かお料理を食べようと立食パーティーの御馳走の方を見た。

お料理の前に銀色の綺麗な髪の麗しい青年が御馳走をばくばく食べていた。
(すてきなひと・・)


王子はふらふらと青年の方に引き寄せられていった。




”なんて美味い料理なんだ!こんなの初めてだ”


カカシは我を忘れ焼き鳥をほうばった。


「あ、あのうよかったらこれも食べて」

声をかけれれ顔をあげる。


そこには黒い丸い瞳が印象的な可愛らしい青年。

黒いタキシード姿。

恥らっているのか顔が赤い。

「ありがとう、これ大好き!」
「ほんと?わたしも大好き!!」

それはたこ焼きだった。


「ねえ、あんたが王子様?」
「うん!」

「へえ〜本物なんだ」

二人はニッコリ笑いあった。


「あ、あのう、わたしと一曲踊っていただけませんか?」



王子はカカシの手をひいた。






ホールにライトが点滅して、

ビートの激しい音楽が流れた。


二人はパラパラを踊った。



初めて一緒に踊ったとはいえないほどに、

ぴったり息が合っていた。


素晴らしい踊りに人々は魅了された。










ダンスの後は二人でロマンチックにお城のお庭を散歩した。


「今夜はとても楽しかった」
「おれも」

腕を組みながらイルカ王子は素敵な青年に寄り添う。



カカシは人気のない方へと王子を誘った。






そして二人は草むらで愛し合った。


可愛い王子は大胆だった。







やがて時刻は深夜となろうとした。


”もう帰らないと”


カカシは立ち上がろうとした。
しかしその腕を王子が掴んで離さない。

「今夜は帰らないで!」

「駄目ですかえらないと・・・」

帰らないと、カッコイイ服はまたダサいジャージになってしまう。
そんな姿をイルカ王子に見せたくない。




カカシは慌てて服を身に着けた。


そして別れが辛くて涙を浮かべる王子を後にした。








イルカ王子はぼんやりと夢みる瞳であの銀色の髪の彼のことを考えていた。


お付のエビスを呼ぶ。

「エビス本命が見つかった」
「ほんとうでございますか?」

今まで何度パーティーを開いても王子の気に入る相手は出てこなかった。



「探して、その人はこれを身に着けていた」

イルカ王子は一枚の布をだした。
「ま、なんて破廉恥な!!」


それは慌てて着替えた青年がはき忘れた、黒のビキニパンツ。

















数日後。

カカシは裏庭の畑にいた。
そこで野菜を作っていた。
これが現実だった。


あれからカカシはあの黒い髪の王子のことが忘れられなかった。

身分違いの恋。


あれは、全部カカシが読んでいる本と同じ夢だったのかもしれない。


カカシは自分にいいきかせた。


「カカシ、あんたに客よ」

ママ母がカカシを呼びにきた。






居間には男が二人。
一人は小柄で眼鏡をかけ若いほうはカーキ色のジャンバー。

「はたけカカシさん。これはあなたが身に着けていたものですね・・・亀山君それを」
警察の人だ。


ビニールに入ったそれはカカシのパンツ。

「DNA鑑定もすんでいます。・・・あの夜あなたは確かにお城で王子に会いましたね?」
「はい・・・・」

カカシは恥ずかしそうに答えた。

「それでは一緒に来ていただけますか?」




カカシは逃げられないよう、手錠をかけられお城に連行された。







そして晴れてイルカ王子と結ばれました。



よかったね。



おしまい。




☆これは古いです2年くらい前のもの。



2008年04月18日


パートナー



その夜イルカは仲間たちと盛り上がっていた。

久しぶりの飲み会で、皆お酒をがんがん呑んでいた。

ある中忍仲間が言う、

「なあ、知っているか?木ノ葉に凄いプールが出来たんだよ!」
「プール?」

「そうさ、どうだ、可愛い女の子さがしに皆で行くってのは?」

”いいねえ〜!”

みんな瞳をぎらぎらしていた。

独身彼女のいない仲間たち。


季節は早くも夏。

恋の季節!


早速お互いのスケジュールを合わせる

こういう事だけは早い。




”プールなんて久しぶり”

そうだ、水着を買わないと・・・

可愛い女の子かあ〜〜

イルカはあれこれ想像した。

俺も干物男にならないためには・・・。


まさか、そのイルカたちの会話が盗み聞かれていたとは、世の中びっくりだ!


たまたま居酒屋に居合わせたみたらしアンコに聞かれていたのだ。










カカシは一日の任務を終え、重い足で上忍待合室に入った。


待合室ではみたらしアンコと紅の二人が暇そうにお茶していた。

「ねえ、かかし〜いい話があんのよ〜うふふ」
”五月蝿いなあ〜”
カカシはどうでもいい反応をした。
「アカデミーのしっぽ先生のことよ」

”はっ!!”

カカシの瞳がキラリと光った。


はたけカカシが中忍のうみのイルカに恋していることは上忍の間では有名な話だった。


二人が一緒に酒を呑みに行くたび、
翌日イルカが無事かどうか賭けをする輩までいる。



「教えて!」

カカシは手を合わせた。

アンコはニッと笑って3本の指をだしてみせた。

「安いもんよ。凄い情報なんだから」

「もう〜わかったよ〜〜」

「イルカ、来週中忍仲間とプールに行くそうよ・・・可愛い女の子めあてに・・
心配ねえ〜カカシ」
「そうね、こんな変な男よりむちむちギャルの方がいいわね」
紅も追い討ちをかけた。

「なんて、ことだ〜〜〜〜!」

”ふるふるふる”

カカシの手は震えた。



アンコは手を出した。


カカシはポケットから飴玉を3つだしてアンコに握らせた。
「釣りはいらねえぜねえさん」
「ひどお〜〜いい!!」


怒るアンコを置いてカカシはそこを後にした。




”あの人がそんな危険な場所へいくなんて!”


"そんな行かせられない”



カカシは頭の中で計画をやめさせる作戦をねった。




そして、何よりプールというこは・・・あの人は人前でいけない乳首を公衆にさらすことになる。
犯罪だ!!

(えろい)

イルカのピンクの乳首を妄想した。



里を誇る上忍はたけカカシは今、人生最大の恋に堕ちていた。



ただ、それは他人様からみればとてもおかしなものだったが・・。











翌日。



今日も沢山働いた。

夕方イルカはアカデミーの帰り道里の大手スーパーに立ち寄った。


「夏だし情熱的に〜」

イルカは真っ赤な海水パンツを選んだ。

(素敵な出逢いがあるように)

イルカはうきうきしていた。



まさか、その時イルカが尾行されているとは全く気が付かなかった。


勿論犯人はカカシである。




カカシは変化の術でテレビによく出てくる有名な占い師になった。



そして、買い物をしてスーパーを出るイルカの前に立った。

「わたしは有名な占い師」

イルカは目を丸くした。

「テレビにでてくる占い師さん!!」

「あなたは来週お友達とプールに遊びにいきますね」

イルカはびっくりした。


「すごい〜どうしてわかるんです!?」

素直な性格のイルカは話に乗ってきた。

「プールには行ってはならないとジャシン様も言っています・・・そしてあなたのそばにあなたを想っている素敵な男性がいます。その人はあなたの運命の人です!」

しゃあしゃあとカカシはイルカを騙した。



イルカは真剣に聞いている。

「俺を想う・・・あのう女の人ではないんですか?」
「あなたのパートナーは男性だとジャシン様も言っています」
「あの有名なジャシン様が・・・」




でも、プールに行くのは男同士の約束だとイルカは占い師に言った。


「そうですか・・・どうしても行くのであればこれを身に着けていきなさい・・
お守りです」

着物姿の優しそうな占い師は小さな袋をイルカに渡した。

「有難うございます。お幾らですか?」
「あなたのような可憐な方からお金はいただけません」

そしてイルカがぼーっとしている間にその占い師は消えてしまった。


イルカは袋の中身を見た。
「これは・・・」


イルカの手が震えた。



でも、あのジャシン様が言うなら〜





どうやらイルカは上手く騙されてくれた。

カカシはにまにました。





占い師の言葉を思い出しながらイルカはぼんやり歩いていた。

その前にカカシが登場した。


「カカシ先生、今お帰りですか?」

「ええ〜奇遇ですね。・・・折角ですからこれからカクテルの美味いアダルトな、店にいきませんか?」
”きらっ”


(素敵な男性?)



イルカはその後についていった。





そこはカカシの住居。


「あのう〜カクテルの美味いお店って?カカシ先生のお部屋なんですか?」
「そう眺めはいいしベットもあります」

”ぽっ”


イルカは赤くなった。




カカシはシャカシャカとバーテンのように酒を作った。

「素敵なお部屋ですね・・・俺のぼろいアパートとは比べられない」

カカシの部屋は広い。

「どうぞ、キュウティーハニーイルカ先生にひったりのお酒です」

「えっ?ハニーフラッシュ!!」

イルカはどきどきした。





二人は静かに酒をかたむけた。



「今日俺凄い占いの先生に会ったんです」

酔っ払ってイルカが話し始めた。


「俺には運命の男性がいるって」

ナカナカいい感じだ。



押し倒すまで、カウントダウン。


カカシはイルカをいただく気だ。


「俺も占い師に会いました」
「ほんと?」
「俺のパートナーは鼻に傷があって黒い髪に黒い瞳だって・・・」


カカシはイルカの肩に手をかけた。



イルカは少し怯える表情をした。


そんなイルカに優しく微笑む。

そして、カカシはゆっくりと口布をおろした。

「〜〜〜!!」


イルカは目を見開いた。


なんという美貌なのだろう?


初めて見たカカシの素顔。

よく整っている顔立ちに双方の違う色の瞳は神秘的だった。

「俺少し酔ったみたいです」

「俺はあなたに酔っていますイルカ先生」
「おれに・・・」




二人はじっくりと見つめ合った。



カカシはゆっくりと手をのばしイルカの身体を抱きしめた。


「ああ〜」


イルカは心の中で思った。



この人が運命。





そして二人は夢のような世界へ堕ちていった。




















そして数日後。



イルカは仲間たちとプールに出かけた。


水着を着たイルカを見て仲間達はみな絶句した。



赤い水着にそして胸に光るニップレス。



あの時占い師から貰ったお守りだった。




ニップレス姿のイルカはプールで目だった。


カカシの心配は逆効果だったようだ。




プールサイドの男たちが皆、ニップレス姿のお兄さんをひと目見ようと集まってきた。





イルカは考えた。



もしかして、この中に俺の運命の人がいるかもしれない!






カカシの心配は続くだろう・・・。






END

07、05、26、


2008年04月10日

俺もプルプル☆



カカシは念願のイルカと居酒屋デートを成功させた。


隠れ家のような静かなお店で二人はゆっくりお酒を呑んだ。

イルカはアカデミーのことや好きなテレビや本のことまで沢山カカシに話てくれた。

素敵な時間。



先日はとても楽しかったです。
今度はお休みを一緒にとって何処かへ先生と出かけたいです。



カカシは告白を決心してメールを打った。



ピピピピピ〜


メールが鳴った。


ぱんつがないんです!


ええ〜〜っ!?”


イルカの返事は強力だった。


(ぱんつないって?)


どうしたんですか?何かあったんですか?



洗濯物の山にコケてラーメンをこぼしました。はいていたぱんつも〜





”イルカ先生どういう生活してんのよ?”


とんでもない・・・でもそれって、イルカ先生は今ノーパンなのか?


カカシはトキメイタ。


是非ききたい!



今どんな格好なんです?



思いきって質問した。




しばらくして返事がもどってきた。



お風呂からでてぱんつがないから、腰にタオル一枚です。助けて、カカシ先生〜〜〜




プルプルプル”




カカシはプルプルした。


え?何処がって?きかないでくださいよ〜〜




END

08,04,06


2008年04月04日

君にプルプル☆


〜〜ピピピピピ〜〜

”来た!”

「うみのイルカ」
着信。




カカシはイルカからのメールをどきどきしながら開いた。


こんばんは。俺は今一楽に来ています。・・・俺は一楽のラーメンの上に乗っているたっぷりのチャーシューを見る時が一番幸福です。


(そうかお食事中なのか)


カカシは返事を打つ。

俺はそんな先生が素敵だと思います。ところで今週末お会いできませんか?

カカシはビールの缶を持って返事を待った。




30分後。

〜〜ピピピピピ〜〜

カカシはメールを開いた。


喜んで!


カカシは真剣に文字を打った。

静かな居酒屋で二人で一晩中語りあいたいです。


今度は返事が早くきた。


今夜のチャーシューは大きくてぷるぷるでした!俺もぷるぷるです!


(え?)

カカシは想像して赤面した。

”イルカ先生のどこがプルプルなの??”


更にメールは続いた。


居酒屋もいいですけど。ガイさんやヤマトさんも誘ってカラオケしませんか?


”が〜〜ん!”


(どうしてそうなるのよ!?)


カカシはビールを飲み干した。


ヤマトだけはカラオケに誘ったら駄目です!呪いの唄ですよ。それからガイは酔うとすぐ裸になります。二人で会いたいです。



(そんな、冗談じゃあない。あいつらとカラオケなんて!)

(俺はあんたにだけ会いたいんだ)



〜〜〜ピピピピピ〜〜〜



冗談です。ゆっくりお話しましょう。楽しみです。イルカ





”ぜえぜえぜえ”




カカシはホットして座りこんだ。




好きな人とのメールのやりとりは時にして心臓に悪いものだ。




END


08、04,01.

☆最近のです〜


2008年03月28日

陰謀の春



ほんのりと優しい風が吹く。

あと少しでこの大きな木には桜の花が咲く。


(お花見か〜〜)

アカデミーの帰り道、
のんびりとイルカは公園の木を見上げた。

もうすぐ里のお花見の時期である。





”一度でいいんです・・・あなたと手を繋いで歩きたい”

イルカは恥ずかしそうに笑った。

”男同士で変ですね”

「いいですよ」

”きっぱり”

カカシは言う。


「へ?」

「花見は二人で手を繋いでいこう、イルカ先生」

カカシはイルカの耳元でごにょごにょと言う。


イルカの顔がぱっと明るく輝いた。









暗部の集う、秘密の集会所。


カカシは待合所の椅子で珈琲を飲んでいた。

そこへ後輩たちがやってくる。

「カカシ先輩・・・」

後輩のテンゾウ、コードネームヤマト現在TVで売り出し中はぽっと頬を赤くした。

「なに?」

「先輩、来週お花見に行きませんか?暗部で!!」
「え・・・・・?」

”こんなむさい男の集団と花見?”
声には出さずカカシは言った。

「ボク里で一番のスポットを案内します。暗部の新人の歓迎会もかねて!」

”ぼりぼりぼり”

カカシは頭をかいた。

「そーなの?ごーめんねー俺やぼ用があって、皆で楽しんできて」


お花見はイルカと約束したのだ。




カカシは立ち上がった。




その背中をヤマトは見送った。

「先輩はきっとイルカ先生とデートだ、そうに違いない!!」

「で〜〜とお〜」
他の二人の後輩も声をあげた。

「それ、イルカ先生とか、まじい〜〜?」

自称イルカマニアの暗部の背の高い後輩、コードネーム、こじまは身を乗り出した。
「ということはしっかり俺たちが撮影せねば、」
少しぽっちゃり系の暗部ス昆布がはりきった、
ス昆布はカメラオタクだった。
主にカカシマニアでヤマトにナマ写真を売っていたりする。

「ま、いいさボクたちもお花見に行こう」




ヤマトは一人たくらんでいた。

二人のデートをぶち壊してやる!!









花祭りは盛大に行なわれた。



「いこう、イルカちゃん!」
「うん、カカシ君!」

イルカとカカシは子供に変化していた。


この姿なら人前で手が繋げる。






花見会場になった「木ノ葉公園」には沢山の花見客が押しかけた。


賑やかに露天がでている。


カカシもイルカもはしゃいでいた。

二人で会場のある公園を走る。


手を繋いで、


そんな愛らしい姿をカメラが木の上から狙う。

勿論それは暗部の後輩であった。







ヤマトはたこ焼き屋の親父に変化した。

緑いろの腹巻をして髪は短くやはり緑色。


”先輩は必ずここへ来る!”







カカシはイルカに綿飴を買った。


それにしても・・・・


可愛いとは予想していたが、まさかここまで可愛いとは!

(萌え〜〜〜)

(じゅるじゅるじゅる〜〜)

何も知らずに無心で綿菓子を食べるイルカ。


「カカシ君もたべる?」


カカシは子供の姿で不順な事を考えていた。


人気のないところへイルカを誘い出し、そして・・・・。


満開の美しい桜の木の下でいちゃいちゃ〜。





その時風に乗って何ともいえない良い香りがただよう。

カカシは鼻をぴくぴくさせた。

(これは!!)

カカシはそれが好きだ、秋刀魚も好きだがあのソースの匂いはたまらない!

イルカの手をひいて屋台に急ぐ。



そこにはカカシのよく知った顔がいた。
(ガイ!?)

「おおお〜〜〜リーよみろたこ焼きだ!」

「はい、ガイ先生!感動です〜〜」

まずい、ガイは子供時代からカカシを知っているのだ。



「お、お前は!」
ガイは子供のカカシに気が付いた。

「お知り合いですか、ガイ先生?」
「だれだ?」

”どてっ!”

カカシはコケタ。


ガイとカカシはお互いたこ焼きを買った。
ヤマトの売る怪しいたこ焼きを。





カカシが買い物をしている間、イルカちゃんはベンチを確保していた。


ガイとリーも座るところを探していた。
「あのう、ここどうぞ!」

イルカは優しくベンチをつめてくれた。

「き、きみ〜〜〜なんていい子なんだ〜〜!」

”がしっ!”


熱い男ガイはよりによってイルカちゃんを抱きしめた。

「いや〜〜〜!」

カカシがガイの背中をキックした。









四人は仲良くベンチに座った。


ソースの香ばしさは夢のようだ。


”いただきます〜〜!”


全員で一口かぶりつき、


”ゴオオオオオオ〜〜”!



四人は火を吹いた。


激辛たこ焼き。



(ふふふボクの計画どうりだ)

そんな姿を公園の茂みでヤマトは覗いていた。
相変わらず緑の腹巻の姿で。

「ちょっと、あんた!」

その時だ、

ヤマトの背後で若い女の声がした。


「サッキからあたしたちのこと覗いて、やらしいわね〜」

女はなく子も黙る特別上忍、みたらしアンコ。


「のぞくなんて最低だわ〜〜」

女はもう一人いた。

それは綱手の弟子のシズネ。

「いくら私が美人だからって、許さないわ〜」

アンコは少し酔っているのかしゅるしゅると蛇を出した。


”よりによって”


ヤマトは逃げようとしたがもう遅かった。


二人のくノ一は強い。


押さえつけられ、ヤマトは変化がとけて自分にもどってしまった。

「ヤマトさん?まさかそんな人だったなんて〜〜」

あひい〜〜



”最悪”


ヤマトは二人に捕らえられた。

「逃がさないわよ〜〜今夜はイビキも来ているから、たっぷりと話てもらうわよ」

「イビキさん〜〜〜〜〜」

”あひいい〜〜”






ヤマトはずるずると二人に引きずられていった。


しかし、もうお約束のようなオチですな。









すっかり遅くなってしまった。



辛い辛いたこ焼きを食べた四人はとりあえず大量に水を飲んだ。

子供二人をこんな夜遅くに歩かせるのはと、ガイはカカシたちを送ってくれた。

イルカはあの後ベンチで寝てしまった。



そのイルカをガイはおんぶしていた。

本当はカカシがおぶりたかったのだ。
「なんだ、お前も俺におぶってほしいのか?」

”ふるふる”



「おじちゃん有難う!」


カカシはイルカのアパートの近くでガイにお礼を言う。

「じゃあな。イルカのことちゃんと寝かせてやれよ。・・カカシ君」


“なんだ!”


やっぱり気が付いていたのか。

あいつ結構気が利くな。


そんな姿も実はカメラが追っていたのだ・・・・。




そしてカカシはガイに代わってイルカをおんぶした。



”今夜は仔イルカと寝よう”






そして満開の桜の夢を見て・・・。







手を繋いだね。


イルカちゃん。






ベットで眠るちいさなイルカにカカシはそっと毛布をかけた。




END










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