私とぬいぐるみ動物

私は幼いときから動物が好きで、特に子鹿のバンビとライオンが好きでいろいろ物を買ってもらい集めていました。
デパートに行ったとき、リアルな動物のぬいぐるみ売り場のライオンを見たとき欲しくてたまりませんでしたが高くて
買ってもらえませんでした。大人になってから動物園でリアルにできた大きな雄ライオンのぬいぐるみを見つけたので
別の動物園でリアルな子ライオンのぬいぐるみも買って今一緒にして部屋に飾っています。
それから動物園や水族館に行ったときはかならず気に入った小ちゃなぬいぐるみを買ってコレクションしていました。

私が初めて仕事についたのは、大手の玩具メーカーT社のぬいぐるみデザイナーでした。
専門学校を出たあと、新聞にT社が新しくぬいぐるみ部門を作るため、デザイナー助手募集の記事を載せていました。
第1次審査はぬいぐるみデザイン画5点で審査するとのことでした、締切が迫っていたので徹夜で2匹の動物を組み合わ
せたコミカルコミカルなデザイン画を描き送りました。
1時審査が通り2次審査を受けるため本社に行くと何十人の人が集まっていました。
初めに石膏デッサンを描いてから面接を受けました。後日合格通知が来てデザイナー助手として採用されました。
ぬいぐるみ部門は外国の某会社のようなリアルな動物のぬいぐるみを目指すということで、当時ぬいぐるみ業界で1・2と
言われた型紙を切る年配の職人さんから指導を受け、自分が描いたいろいろな動物のデザイン画をから型紙を切り
裁断したボア生地を女の縫製のベテランの方が工業ミシンで縫って、それを仕上げてサンプルを作りその中から選ばれた
ぬいぐるみが別の会社で量産の型になり商品化されました。その中にはクマのぬいぐるみもありました。
数年後、リアルな動物のぬいぐるみは日本には向かないということでぬいぐるみ部門はなくなり私は他の部門のデザイン
を任されました。

他の部門では私が描いたデザイン画を今度は他の造形会社の職人さんに、粘土で造形してもらったものを自分の画に
近づくように何度も修正の指示をしてOKがでたものを、次は職人さんに蝋型を取ってもらい金属型にしてソフトビニール
などで成形したものを仕上げてOKが出たものが商品化されました。
そのうち自分で描いたデザイン画を自分で粘土で造形したくなり造形会社に転職、そこでは今度は逆にいろいろな会社の
デザイナーが描いたデザイン画を粘土で立体化する立場になり、いろいろなものを造形しました。
数年後、その会社をやめフリーの型物やぬいぐるみの造形デザイナーとして画だけではなく試作品も制作しました。
その後、作家として創作作品をギャラリーやデパートなどで発表してきました。