M♂EXPRESS in 沼津
〜 HEART BEAT LIVE THE 夜会 〜


2019年12月7日(SAT)
沼津 POCO


角松敏生トリビュートバンド「M♂EXPRESS」が、久しぶりにライブを決行した。
なんせ、フルに集まれば10名の大所帯、しかも活動の拠点が沼津という事もあり、周辺にリーズナブルに使える手ごろなハコがなかなか見つからない訳で…。
更に、一度ライブをやるとメンバーが入れ替わるという悪いジンクスもあり、結果、前回のライブから3年の歳月が流れてしまった。
前身の「MASUDA☆EXPRESS」結成から実に30年以上、現在の「M♂EXPRESS」にシフトしてからも既に10年が経過しているというのに、この間のライブ本数は両手の指でこと足りてしまう…。
まぁこれがこのバンドのペースというのなら、それもまた致し方ないか…。

今回お世話になったハコは、沼津駅から歩いて10分程の所にひっそりと佇むライブハウス「POCO」。
過去のレポートを紐解いてみると、なんと!沼津を拠点にしている…と言いつつ、新生M♂EXPRESSになってから沼津市内でライブを決行するのは初めてのことだ。
そして、例によって機材にうるさいメンバーばかりなので、今回も仕方なく自主企画…対バン3バンドを募って、集客活動して…面倒くさい仕切りは全て地元のバンマスにお任せ。(笑)

出演バンドが多いからスタートはちょっと早めの17時30分。
まずはトップバッターとして、地元のバンド「RE:DEL」がステージに上がる。
聞けば、このバンドも10年のブランクを経ての大復活だそうな。
にしては、さすが40代の若者(?)…いやいや、ご本人たちの希望でちょっと短い30分のステージだったが、長いブランクを感じさせないパワフルな演奏で会場を盛り上げてくれた。

さて、我がバンマス、興行の仕切りはバッチリだったが、当日の進行まで頭が回らなかったようで、いざ始まると進行役のMCがいない。
弾き語りライブと違ってバンドの転換には時間がかかるから、できればMCに間を繋いでほしいところだが、誰に振っても逃げ腰…。
仕方なく急遽私がMCとして登壇。
まぁ偉そうに言っても、私自身も限りなく似非だが。(笑)
次のバンドがセッティングする間にRE:DELのメンバーを引っ張り出してインタビュー形式で場を繋ぐ。

そして2番手。
本来エントリーしていたのは「DMW楽団」というバンドだったが、諸般の事情で急遽キャンセル。
実はこのバンド、3年前のライブでもドタキャンされており、その他にも多々癇に障る事が重なっていたので、流石に温厚な私でもちとイラっときたが、仕切りは全てバンマスに任せていたので、そこはまぁ静かに大人の対応…。
その代役として登場したのが「SHOUTING CHICKENS」だ。
まだ20代前半の若手ばかりの3ピースユニットで、音楽のジャンルを聞くと「ネオ・ソウル」…だそうな。
フォークシンガーのおじさんにはよく解らないが、ドラムがリードボーカルを担当し、豊富なエフェクタ類を操り、セッティング位置までこだわるバンドスタイルはかなり異質…だが、その実力は大したモノ。
聞けばプロを目指しているとの事で、会場でCDを物販したりと精力的に活動していたが、こういう若い世代がリードしてくれたら、地盤沈下の否めない静岡の音楽シーンも活性化してくれるのではないか…と、ひとり講釈を垂れるフォークシンガーおじさんであった。(爆)

3番手として登場したのは、焼津を拠点に活動している「CAROL's」の面々。
バンドネームを聞いただけでも雰囲気がビンビン伝わってくるが、ステージ上のビジュアルは、まさに筋金入りのロックンローラーだ。
いやいや、こういう音楽はストレートに気持ち良いが、歳と経験を重ねて円熟味を増したとでも言おうか、気負いが無く、それでいて力強いそのステージングはまさしく王者の風格。
実はフォークソングおじさん、こういうのも大好物だったりする。(笑)


70年代を彷彿とさせるロックンロールショーが終わると、いよいよ我がM♂EXPRESSが登場!
という予定だったが、なんせ機材にこだわる大所帯バンドだから、セッティングにもそれなりに時間がかかる。
という事で急遽、M♂EXPRESS専属のPAマンが指導している高校生シンガー「モッツァ」を、繋ぎとしてステージに上げる。
派手なロックンロールの後に朴訥な弾き語りと…いうギャップをちょっと心配したが、これがなかなかどうして!
高校生らしからぬ堂々としたステージで会場ウケも上々、想定外のアンコールもいただき、一躍シニア客のプリンスに。(笑)
なんだ、沼津にも骨のある若いヤツがいるじゃん!
今度是非横浜に呼ぼう。

そんなこんなで、いよいよ大ラス、M♂EXPRESSのステージに。
前回のライブから、ドラムが変わり、コーラスが変わり、サックスも変わった。
ピアノは相変わらず空席で、今回も(自分的には不本意な)打ち込みでの対応となったが、それでも総員9名の大所帯、この界隈では比較的ステージの広いハコだが、全員が登壇するとやっぱり狭い…。
これじゃ派手なパフォーマンスができないじゃんか!(爆)

客席は、ほぼほぼM♂のお客様で満席。
その客席を前のバンドが盛り上げて温めてくれたお陰で、会場は初っ端からオーバーヒート状態…これで気持ちが乗らない訳がない。
ところが…逆にそれが仇となったか、メンバー全員が1曲目から何かしらのポカを連発…。
リードボーカルに至っては、なんと!歌詞を一行飛ばしてしまうというあり得ないミス…。(爆)
決して緊張している訳ではないので、その後徐々に気持ちをクールダウンして何とか立て直したが、一時はどうなる事かと…。(汗)
角松のナンバーは1曲の尺が長いので、MC少なめにしても全7曲演奏して1時間弱かかる。
メジャーヒットが少ないミュージシャンだから、聴いているお客様の真意は測りかねるが、その小一時間を目いっぱい盛り上げてくれたオーディエンスのお陰で終始気持ちよく演奏できたメンバー一同…。
最後に嬉しい(お約束の?)アンコールをいただき、「No End Summer」でこの長丁場のライブを締めくくった。

途中書いたが、沼津ではアマチュア音楽シーンの地盤沈下が止まらない。
自主企画で対バンを募ってもなかなか集まらないし、バンドでライブができるハコも、気づけばいつの間にか閉店している。
何よりも、僕らが若かった頃にあれだけあった楽器店が、今は殆ど閉店してしまっている。
何とも寂しい限りだが、でもこうしてライブを企画してみると、個性的で熱いヤツらがまだまだ沢山いる事が判った。
地方創生…などという堅苦しい話は政治家のセンセイ方にお任せするとして、こういう仲間たちのパワーを結集できれば、ジジィも若者も、みんながもっともっと楽しめる街になるんだろうな。
M♂EXPRESS、微力ながらこれからも頑張らねば!
次回、「THE 夜会」をお楽しみに!


〜〜特別公開!〜〜
今回、このライブを全編ノーカット特別編集バージョンでYouTubeにアップしました。
是非ご視聴下さい。

  ↓↓↓
 M♂EXPRESS LIVE in NUMAZU

 ※個別にカットした画像は下の演奏曲目からリンクしています。



■演奏曲目

■共演

Yokohama Twilight Time

Girl In The Box

134

You're My Only Shinin' Star

If You ...

飴色の街

Tokyo Tower

<Encore>
No End Summer


RE:DEL

SHOUTING CHICKENS

CAROL's

モッツァ


DVD収録


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