JULY & 岸壁ユニット in サルビアホール

Bear Cafe Freak Presents !
ACOUSTIC SYNDROME Vol.5

2012年7月14日(SAT)
横浜市鶴見区 鶴見区民文化センター・サルビアホール



既に「アコシン」の呼び名がすっかり定着した感のあるこのライブだが、前回の開催から随分と長い時間が過ぎてしまった。
アコシン4で客席数100というホールの心地良さに魅了されてしまい、抽選申し込みをサルビアホール1本に絞った為、なかなか当選できなかったのがその理由だが、奇しくも前回開催からちょうど1年後のこの日にようやく当選、
例によって出演者選びでは大いに悩んだが、何とか今回も初参加の4組を含めた10組のアマチュアミュージシャンに出演を快諾いただき、アコシン5の企画がスタートした。


午前8時45分、集合場所のサルビアホール玄関口に到着すると、既に殆どの出演者が顔を揃えている。
実はいつもこの瞬間がとってもワクワクするのだが、今回はみんな気合が入っていて、主催者として更に幸せな気分にさせていただいた。

午前9時の開館と同時に会場に向かい、それぞれの荷物を楽屋に置いて舞台に集合。
いつも開演までのスケジュールが非常にタイトだから、仕込みからサウンドチェック、開場〜開演に至るプロセスは時間との戦い…一番胃が痛くなるひと時だ。
アコシンは全て手作りのコンサートだから、舞台の仕込みは出演者全員でテキパキとこなさなければならない。
幸いなことに、前回のアコシンを覚えていてくれたサルビアホールのスタッフが、事前にある程度までの仕込みをしておいてくれた事と、PAスタッフの飯高クンが2度目のサルビアホールという事で、難解なデジタルミキサーを卒なくこなしてくれたお陰で、仕込みのプロセスはほぼオンタイムで進行する。

続くサウンドチェックも、出演者の皆様方のご協力により時間通りに終了。
予定通り12時30分に開場、そして定刻の午後1時ちょうどに開演ブザーが館内に響き渡り、熱い熱い、そして長い長いライブの幕が切って落とされた。


トップバッターを飾ったのは我が「JULY」。
アコシン4に続き二度目の登場だ。
過去のライブでの反省を踏まえ、JULYらしい音楽って一体なんだろう…と二人で考える事から始まった今回のアコシン5。
結果、とにかく二人のハーモニーを、みんなに楽しみながら聴いてほしい…いう想いで、今回のセットリストが決まった。
今回のライブの為に作った曲「JULY」は、前回演奏した「この想い永遠に…」の続編であると同時に、そんな二人の思いを込めた作品だったので、出来栄えはともかく、僕にとってはとても印象深い曲となった。
風邪気味で声が出ない…と言っていた相方ちいさんだったが、そこはやはり天性の歌姫!
しっかりホールの音響にその涼やかな歌声を乗せてくれたお陰で、コーラスを取る側もとても気持ち良く唄わせていただいた。





 
いつもは舞台裏〜受付〜客席…と、会場内を走り回ってレポートネタを拾っていたのだが、今回は写真撮影専門スタッフとして、たまはなさんが加わってくれたので、過去の経験を踏まえ、舞台進行に集中させていただく事にした。
なので、以下、実際には殆ど正面から皆さんの演奏を観ていない上でのレポートになってしまう事を、予めご了承願いたい。



二番手に登場したのは、追浜にあるフォーク酒場「ぼっけもん」のマスター率いる2ピースユニット「Loxonin Cousins」。
長渕剛を信奉する彼らの音楽は、まさにパワフルそのもの!
舞台裏で聴いていても、その魂がビンビン伝わってきて、思わず客席へ…。
ステージ上で飛び跳ねながら唄う姿は圧巻の一語!
期待通りのパフォーマンスで、アコシンに新たな風を吹き込んでくれた。

三番手は、「キム・タク&にしやん」の三人組。
アコシン初登場のキーボーさんを、ハマ弦の名ギタリスト・TAKUYAさんと、岸壁ユニットのピアニスト・にしやんが強力サポートしたユニットだ。
安定的且つ繊細なギター&ピアノのサウンドと、キーボーさんのパワフルなボーカルが絶妙にマッチしてホール全体に響き渡る様は、舞台裏にいても手に取るように判る。
これも思わず客席に走る。(笑)

四番手は「The Memories」のお二人。
このライブタイトルの冠となっている根岸のバー「Bear Cafe」のマスター・Bearさんと、ご存知ハマの興行師歌姫「金鶏堂」さんのユニット。
とにかくこの二人はよく練習をしている。
今回は残念ながら本番を観る事は出来なかったが、安易な妥協を許さないその姿勢は、きっといつものように会場を唸らせてくれた事だろう。後でDVDでしっかり観させてもらおう。
 
五番手は、これまたアコシン初登場のユニット、「空飛ぶきりんバンド featuring 歌nacco」の皆さん。
アコースティックギター、カホン、サックスという、シンプルな楽器編成だが、これがまた見事に調和して、実力派シンガー・歌naccoさんのボーカルを引き立てる。
メンバーは同じゴスペルサークルで知り合ったという事だが、今回は急遽お友達もコーラスとしてステージ上へ…。
音楽の楽しさを目いっぱいステージ上で表現してくれた。
 
六番手として、実力派シンガー同志がタッグを組んだ2ピースユニット「N&P」がアコシン初登場。
想像していた通り、ボーカルのぷりんさんがお馴染みの中島みゆきナンバーを唄い始めると、会場のお客様はもとより、舞台裏の出演者とスタッフからも感嘆の声が…。
もちろん、師匠のNaruさんの歌声もホールの音響に乗せて冴えまくっている。
これだけ決まるとブッキングした主催者としてはドヤ顔だ。(笑)
 
七番手として、アコシン1以来ずっとラブコールを送り続けていた「ハマ弦」が満を持して二度目の登場!
いつものごとく洗練されたギターサウンドはもちろん、今回はYukoさんとみっちゃんの二人の女性ボーカルを交えた曲も披露していただき、更にお馴染みのトークも絶好調…と、そのお客様を飽きさせないステージ構成は流石だ。
まさにエンターテイナーという言葉がピッタリのハマ弦…期待通りアコシンの楽しさの幅を大いに膨らませてくれた。
 
八番手は、さだまさし好きにはたまらないシンガー・ゾンピーさんと、前回に引き続きMCの大役を引き受けてくれたトトロさんのお二人による夫婦ユニット「クレープ」。
アコシン4の時に感じたのだが、お二人のサウンドは、木の温もりを感じさせるこのステージがとってもよく似合う。
残念ながら出番前だったので、彼らのステージを観る事ができなかったから、後でDVDでゆっくり楽しませてもらう事にしよう。
きっといつものように客席を惹きこんでくれたことだろう。
 
九番手はアコシン4度目、最多出演となる「TEAM 'OLU 'OLU」の面々。
実は事前の問い合わせが一番多かったのも彼らだが、この夏も精力的に活動しているだけあって、いつも通りの余裕のステージで会場を大いに沸かせてくれる。
そして今回も飛び道具(?)として登場したにしやんのフラ!
舞台袖から観ていて、出演前の緊張感を大いに和らげていただいた。やっぱり音楽はこうでなきゃ!


そしてこの長い長いライブの大トリを取らせていただいたのが、我が「岸壁ユニット」だ。

アコシン5の開催が決定し、その打ち合せで訪れたBear Cafe、
ちょうど居合わせた「空飛ぶきりんバンド」のきりんさんにサックスのコボさんを紹介していただき、岸壁ユニットに参加してもらう話がトントン拍子に進み…。
縁とは不思議なものだが、こうして史上最強のユニットメンバーに、これまた史上最強のサックスプレーヤーの参加を得て、今回のセットリストは簡単に決まった。

お陰で今回の気合の入れようもハンパではなく、アコシン3度目のステージは、ボーカルが譜面台を立てないという暴挙(?)に!(笑)
案の定歌詞が飛んでしまったり、ところどころ声が上ずってしまった場面もあったが、譜面の文字を追いかけないお陰で、ホールのステージを十分に堪能させていただいた。
いや、やっぱりホールはいい!!





全グループの演奏後は、恒例となったSing Out。
今回は「USA for AFRICA」の「We are the world」を、岸壁ユニットのバック演奏に乗せて、出演者全員が会場のお客様と一緒に熱唱。
過去のSing Out で一番難しい選曲だったので心配していたのだが、サウンドチェックの時に一度練習しただけで、本番での見事な演奏!
流石に粒ぞろいのミュージシャンの集まりだ。

東日本大震災から1年あまり…
未だ不自由な生活を続ける人たちが沢山いるこの時世に想いを込めつつ、この長い長いライブの幕を降ろした。




そうそう、今回も頑張ってくれたこのお二人!!
なかなかスケジュールの都合が合わず、打合せが十分できなかったにも関わらず、最後までしっかり会場を和ませてくれた、まみさん&トトロさんのMCには大きな拍手を送りたい。

そして、今回もPAを仕切ってくれた飯高クンと、その助っ人として駆けつけてくれた笠原クン、撮影専門スタッフとして加わってくれたたまはなさんとシモさんにも、感謝の気持ちでいっぱいだ。

今年も鶴見は熱く燃えました!!
協力してくれたスタッフの皆さんはもちろん、暑い中会場に足を運んでくれた全てのオーディエンスの皆さん、そして、鶴見サルビアホールのスタッフの皆さんのお陰で、今回のアコシンも大成功のうちに幕を閉じました。
皆さん、ホントにありがとう!!

また、今回も受付に設置した東日本大震災の義援金募金箱には、皆様の善意、計2,307円が寄せられました。
お預かりした義援金は、みずほ銀行を通じて関係機関に寄付させていただいた事をご報告して、このレポートを締めたいと思います。

いや、最後に今回は特別大サービス!?(笑)
たまはなさんが会場を駆けずり回って撮影してくれたみんなの素顔がとっても素敵なので、金鶏堂さんが受付用に書いてくれた出演者名の書と共に大公開いたします!

それでは皆さん、次回アコシン6でまた笑顔でお会いしましょう!



     
 




■JULY 演奏曲目

 もの憂げな10月 (ふきのとう)

 よりそってふたり (ハイファイセット)

 月夜のアベック・ランデブー

 夏うたメドレー
  Mr.サマータイム
   〜アメリカンフィーリング
     〜ふたりの愛ランド

 JULY


■岸壁ユニット 演奏曲目

 Piano Man

 The Stranger

 Just The Way You Are

 New York State Of Mind

 Say Goodbye To Hollywood

■競演

 Loxonin Cousins

 キム・タク&にしやん

 The Memories

 空飛ぶきりんバンド featuring 歌nacco

 N&P

 ハマ弦

 クレープ

 TEAM 'OLU 'OLU



DVD収録

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