さぷらいず in 元町 Vol.3

〜K16プレゼンツ! 襷を繋ごう2DAYS〜


2009年5月5日(SAT)
横浜元町 TAP



毎度お馴染みとなった、いちろう16さんと金鶏堂さん主催によるアコースティックライブだが、今回はなんと2日間に渡る長丁場である。
「襷を繋ごう2DAYS」と銘打たれたこのライブ、初日の「往路」と2日目の「復路」、合わせて20組のミュージシャンが、文字通り襷をリレーしながら進行するという、ゴールデンウィークに相応しい、実に豪快な企画だ。
この企画にK16のご両名からお誘い頂き、さぷらいずが3度目のTAPステージに立つ事になった。

残念ながら初日の「往路」は観戦できなかった為、詳細はTAPブログ、または各アーティストのブログ等を参照願いたい。

それでは2日目「復路」はどんな按配だったかというと・・・。


第一走者は、ガットギターを操りながら歌う「Dai- Go! Low」。
大森を本拠としている彼は、ライブ活動をしつつ、駅周辺の清掃を定期的に行なっているという。
その優しさが詰め込まれたオリジナル曲の数々は、温かいガットの音色と重なり、聴いていて何とも心地良い。
実は今回彼の演奏を一番楽しみにしていたのだが、期待通りのパフォーマンスとその人柄に大満足だ。

2番手は「くりあんず」のお二人。
一太郎さんのギターにnonnonさんのボーカルを乗せて、音楽仲間たちのオリジナル曲をカバーする。
ご本人達を目の前に歌うというのは相当プレッシャーがかかるものだが、「この歌が大好き!」というnonnonさんの気持ちがストレートに伝わってきて、それをサポートする一太郎さんのギター&コーラスも軽快で、とても素敵なユニットだった。

3番手は「ケセラ&MEGU」の皆さん。
アコギアンサンブルの「ケセラ」の皆さんと、本来はジャズボーカリストというMEGUさんのコラボユニットとの事だが、今回はラテン系の音楽を中心にその歌声を披露してくれた。
音楽的なクオリティの高さと安定感は、復路出場選手の中でも一二を争っていたような気がする。

4番手は、Moteさんとたくさんのアコギユニット「ハマ弦」である。
彼らとは昨年12月のライブで共演させていただいたのだが、今回ユニット名を正式に「ハマ弦」と改めて初のステージだという。
お二人のテクとMCはもう絶品以外の何物でもなく、前回ライブからのブランクを感じさせない更にパワーアップしたステージがすごくカッコ良かった。
音質にこだわる姿勢と彼等の人柄が見事にサウンドに現れている・・・そんな素敵なユニットだ。

5番手は、前回茅ヶ崎で共演させていただいた「Rose」。
前回に引き続きギターの服部こうじさんがサポートとして参加、更に今回はドラムも加わり、彼女の理想だったというバンド形式でのライブを披露してくれた。
同じ楽曲でもリズムセクションが入ると大きくイメージも変わり、観客もだんだん乗ってくる。
彼女の手馴れたステージ構成とMCで会場は一気にヒートアップしていく。

6番手は大森の怪物、「岡本主任」。
今回はパーカッションを加え、主任ワールドも更に奥深くなったが、何よりも清志郎逝去の訃報直後のライブだっただけに、彼の思いがいっぱい詰まったステージに思わず目頭が熱くなってしまった。
とはいえ、彼は決してステージ上で涙を見せない。
オーディエンスを楽しませる事に全身全霊を傾ける彼の姿に、天国の清志郎もきっと拍手を送っている事だろう。
これぞ感動のステージ!まさに魂のパフォーマーだ。

7番手は、「一姫二太郎」のお二人。
前回茅ヶ崎でご一緒させて頂いたeyeさんと、先程nonnonさんをサポートしていた一太郎さんのユニットだ。
eyeさんの優しい歌声と、思いのこもったオリジナル曲の数々は、フォークソングの原点を感じさせてくれるようで、聴いていてとても安心する。
一太郎さんのギター&コーラスも、eyeさんの楽曲イメージを見事に装飾して、とても心地良いデュオを聴かせてくれた。

8番手は、初めてお会いしたソロシンガー、「nakasan」。
とてもリラックスした彼のステージは、その進行といいMCといい、とても参考になった。
清志郎追悼として歌った「帰れない二人」には、会場全体が引き込まれてしまい、思わず目頭を押さえる人も・・・。
応援に駆けつけた「みたあきこ」さんとの即興セッションも流石で、その実力を余す所無く披露してくれた。

9番手は我等が「yonたろう」の登場だ。
前回の茅ヶ崎で味をしめてしまったのか、ソロ二回目のステージも快調に飛ばしてくれる。
並居る強豪パフォーマーのリレーに、当初はいつもに増して緊張していた彼だが、観客の温かい声援にいつしか完全復活!?
最後はアンコールまでこなし、最高の雰囲気でアンカーに襷を繋ぐ。

そして、この長い駅伝ライブのアンカーを務めさせて頂いたのが、我が「さぷらいず」である。
復路の出走選手を見渡すと、この栄誉ある使命を完遂出来る実力者はいくらでもいる筈なのだが・・・。
9組の素晴らしいライブを聴いているうちに、いろんな思いが錯綜してだんだん重圧になってくる。
本当の駅伝のアンカーも、こういうプレッシャーを感じながら出番を待っているんだろうか。

しかし、そこは獅子座B型のひささん、ステージに上がると開き直るのも早い。
最後まで付き合ってくれたオーディエンスの皆さんは、まさに神の如き温かい声援で盛り上げてくれる。
皆さんのお陰で、いつの間にかエンジン全開で突っ走るさぷらいず・・・。
こうなると気持ちを制御できないひささん、お約束の弦切りは、なんと2本同時!?
当然の事ながら、元町の夜に3度目の昇天である。

(弦を張り替えてくれたザッキー君、弦を提供してくれたたくさん、ギターを貸してくれたeyeさん、みんなありがとう!)




さぷらいず

熱く盛り上がった駅伝ライブ2DAYSは、予定よりも30分以上遅れながらも見事完走!
20組のアーティストが繋いできた紅白の襷を、無事主催者のK16のお二人にお返ししてこのライブはお開きとなった。

この長丁場を選手と一緒に伴走してくれた金鶏堂・いちろう16のお二人に、あらためて大きな拍手を送りたい。
彼等のお陰で、また新しい交流が生まれた事に大感謝だ。

そして、会場を提供してくれた元町TAPのスタッフの皆さん、共演してくれたミュージシャンの皆さん、
何よりも、雨の中会場に足を運んでくれた全てのオーディエンスの皆さんに心からお礼を言いたい。
さぷらいず、次回は更にパワーアップしてお目にかかります!



■演奏曲目 ■競演

 Real Shadow

 防波堤で見た景色 (Begin)

 涙化粧

 切なくて

 メモリーズ


 <アンコール>

 「『いちご白書』をもう一度」をもう一度



 Dai-Go!Low

 くりあんず

 ケセラ&MEGU

 ハマ弦

 Rose

 岡本主任

 一姫二太郎

 nakasan

 yonたろう




DVD収録


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